北朝鮮
北朝鮮船籍タンカー「AN SAN 1(アンサン1)号」と船籍不明の小型船舶による洋上での物資の積替えの疑い
(令和元年5月13日から14日)
令和元年6月18日
1 事案の概要
令和元年5月13日(月曜日)未明から14日(火曜日)午前にかけて,北朝鮮船籍タンカー「AN SAN 1(アンサン1)号」(IMO番号:7303803)と船籍不明の2隻の小型船舶(注)が,東シナ海の公海上(上海の南約400kmの沖合)で,合計6回,接舷(横付け)していることを海上自衛隊第1護衛隊所属の護衛艦「はたかぜ」(横須賀)が確認しました。
これらの船舶は,いずれも接舷(横付け)した上で蛇管(ホース)を接続していたことから,何らかの作業に従事していた可能性があり,政府として総合的に判断した結果,国連安保理決議で禁止されている「瀬取り」を実施していたことが強く疑われます。
なお,北朝鮮船籍タンカー「AN SAN 1(アンサン1)号」は,平成30年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶です。
(注)1回目,3回目及び5回目の接舷(横付け)は,同一の小型船舶Aによるものと考えられます。また,2回目,4回目及び6回目の接舷(横付け)についても,同一の小型船舶Bによるものと考えられます。
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶A
(5月13日5時00分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶A
(5月13日5時00分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶B
(5月13日9時50分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶A
(5月13日18時50分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶A
(5月13日19時00分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶B
(5月13日20時00分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶B
(5月13日20時00分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶A
(5月14日3時00分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷して蛇管を接続している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶B
(5月14日5時30分頃撮影)(出展:防衛省)
- 接舷している「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶B
(5月14日5時50分頃撮影)(出展:防衛省)
- 「AN SAN 1号」
(5月13日6時10分頃撮影)(出展:防衛省)
- 船籍不明の小型船舶A
(5月13日5時50分頃撮影)(出展:防衛省)
- 船籍不明の小型船舶B
(5月14日6時40分頃撮影)(出展:防衛省)
2 我が国としての対応
我が国としては,本事案について,国連安保理北朝鮮制裁委員会(専門家パネル)に通報するとともに,関係国と情報共有を行っています。
(参考)
本件事案は我が国が公表したものとして13件目(「瀬取り」実施が疑われる回数としては15,16,17,18,19及び20回目)。