アジア
「海洋安全保障・災害救援能力構築支援セミナー」の開催(概要)
平成26年9月26日

- 外務省は,9月24日から26日,本年5月末にシンガポールで行われたシャングリラ・ダイアローグにおける安倍総理大臣の基調講演のフォロー・アップとして,「海洋安全保障・災害救援能力構築支援セミナー」を開催しました。
- 本セミナーには,ASEAN諸国(注)から外務省や国防省等の事務レベルの政策責任者が出席し,日本政府関係者と意見交換を行うとともに,国内の防衛装備関連企業から国産防衛装備品等に関する説明を受けました。
- (注)参加国(計9か国)
- インドネシア,カンボジア,シンガポール,タイ,フィリピン,ベトナム,マレーシア,ミャンマー,ラオス
- セミナーの概要は以下のとおりです。
- (1)初日(24日)のセッションでは,冒頭,中山泰秀外務副大臣が開会の挨拶を述べました。引き続いて,日本側から,「積極的平和主義」に基づく日本の安全保障政策を始め,自衛隊による能力構築支援や防衛装備協力といった様々な関連事項に関する具体的な説明を行いました。これに対しASEAN諸国側から,日本の「積極的平和主義」に基づく具体的な取組に対する支持や,日本とASEAN諸国との協力関係強化に向けた期待等が表明された他,特に防衛装備移転三原則の運用に関する質問が多く寄せられました。
- (2)2日目(25日)には,日本の防衛装備関連企業の協力により,参加者は海洋安全保障や災害救援などの分野においてASEAN諸国の能力向上に貢献し得る防衛装備品を見学しました。
- (3)最終日(26日)のセッションでは,参加国を代表してタイとベトナムの参加者から,これまでに日本から受けた様々な支援の実績,各国が抱える課題,更なる能力強化に向けたニーズ等について説明がありました。また,その他の参加国からの防衛装備等の協力に関するニーズの紹介等も交えつつ,日本とASEAN各国との具体的な支援プロジェクト形成に向けて,参加者の間で活発な意見交換が行われました。
- 本セミナーでの議論を通じ,日本の「積極的平和主義」に基づく具体的な取組に対するASEAN諸国の理解が深まり,海洋安全保障や災害救援などの分野における日本とASEAN諸国の間の協力関係が一層強化されることが期待されます。