人権外交
「ビジネスと人権 政府による行動計画の策定と企業活動における人権の尊重」(結果)


2月18日(火曜日),大阪において,ビジネスと人権に関する周知を図り,更なる理解を深めることを目的として,外務省主催セミナー「ビジネスと人権 政府による行動計画の策定と企業活動における人権尊重」を開催し,71名が参加しました。
セミナーでは,外務省から,我が国の「ビジネスと人権」に関する行動計画の策定進捗状況を説明するとともに,濵本正太郎京都大学大学院法学研究科教授,三木誠(株)日本取引所グループ サステナビリティ推進本部事務局統括次長から,ビジネスと人権に関わる動向について報告,続いて,企業の方々から,各社におけるビジネスと人権に関する取組などについて報告を受けるなど,全セッションを通じ,活発な意見交換が行われました。
導入 「ビジネスと人権について」

加藤祥子三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社 チーフコンサルタントから,ビジネスと人権を取り巻く情勢及び各国における行動計画の策定状況等について報告を行いました。
セッション1 ビジネスと人権に関わる動向

(1)「なぜ『ビジネスと人権』か」
濵本正太郎京都大学大学院法学研究科教授から,国際社会において,ビジネスと人権について議論される中,人権尊重に関する企業の責任が注目されてきている点など,事例を交えた,報告がありました。

(2)「ESG投資の拡大を踏まえた『ビジネスと人権』の現状と課題」
三木誠株式会社日本取引所グループ サステナビリティ推進本部 事務局統括次長から,ESG投資が注目される中,ESG課題への取組が企業価値に影響を与えると考える投資家が増えてきている状況や,日本企業におけるビジネスと人権の現状と課題について報告がありました。
セッション2 「我が国のビジネスと人権に関する行動計画策定進捗状況について」

南慎二外務省総合外交政策局人権人道課長から,日本政府が策定作業を進めている「ビジネスと人権」に関する行動計画の進捗状況について報告を行いました。
セッション3 パネルディスカッション 「ビジネスと人権に関する行動計画の策定に向けて 企業の取組」
セッション3では,大崎修一帝人株式会社CSR企画推進部長,四方敏夫不二製油グループ本社株式会社 ESG経営グループシニアマネージャー,杉原五郎株式会社地域計画建築研究所(アルパック)取締役会長の3名から,ビジネスと人権に関する各社の取組について報告がありました。
その後,濵本教授を交えて,「政府による行動計画の策定をどう受け止めているか」「企業における人権デュー・ディリジェンスの浸透の課題は何か」など,会場から寄せられた質問も含め,意見交換を行いました。
参加者の感想

- 本日は,企業のお話を伺える機会をありがとうございました。本テーマにおける多様な考え方・取組を知ることができました。
- 国際的な動向,先進事例,政府の取組進捗について,今回のセミナーのような継続的な情報提供をお願いします。