ポルトガル共和国

令和2年9月30日
日・ポルトガル外相会談1
日・ポルトガル外相会談2

 9月30日午前11時30分(現地時間:日本時間同日午後7時30分)から約2時間半、ポルトガルを訪問中の茂木敏充外務大臣は、アウグスト・エルネスト・サントス・シルヴァ・ポルトガル共和国外務大臣(H.E. Mr. Augusto Ernesto SANTOS SILVA, Minister of Foreign Affairs of the Portuguese Republic)との間で日ポルトガル外相会談及びワーキング・ランチを行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

(1)サントス・シルヴァ大臣から、茂木大臣の外務大臣再任に祝意を述べた上で、茂木大臣にとって初のポルトガル訪問を歓迎しました。

(2)これに対し、茂木大臣から、日ポルトガル修好160周年となる本年、日本の外務大臣として2002年以来となるポルトガル訪問を実現でき喜ばしい旨述べました。

(3)また、茂木大臣から、ポルトガルは来年前半のEU議長国や国連海洋会議のホスト国であり、日本にとって国際社会における重要なパートナーである旨述べ、両大臣は、本年の修好160周年を契機に二国間関係を一層強化していくことで一致しました。

2 二国間関係

(1)両大臣は、昨年発効した日EU・EPAを踏まえ、日ポルトガル経済関係の更なる拡大のため、緊密に連携していくことで一致しました。

(2)また、茂木大臣から、来年前半にEU議長国を務めるポルトガルに対し、EUによる日本産食品への輸入規制撤廃に向けた協力を求めました。

(3)茂木大臣から、入国規制の緩和に関し、10月1日からビジネス上必要な人材等に加え、留学、家族滞在等その他の在留資格を有する者も対象として、追加的な防疫措置を条件に、順次新規入国を認めることとした旨述べ、サントス・シルヴァ大臣から歓迎の意が示されました。

3 国際場裡での協力

(1)茂木大臣から、日本は、インド太平洋において法の支配に基づく海洋秩序を維持すべく、ポルトガルとの間でも、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け協力したい旨述べ、サントス・シルヴァ大臣から賛意が示されました。

(2)両大臣は、ポスト・コロナにおいてこそ価値を共有する諸国の結束が重要との認識を共有しました。茂木大臣から、日本はEUとの協力を重視しており、来年前半EU議長国を務めるポルトガルのリーダーシップに期待する旨述べました。

(3)茂木大臣から、ポルトガル語圏諸国を始めとするアフリカとの関係において、日ポルトガル間の具体的な協力の可能性を検討したい旨述べ、両大臣は、今後も、現地で意見交換を進めていくことで一致しました。

(4)両大臣は、新型コロナ感染症の世界的拡大の局面転換には、治療薬・ワクチン・診断薬の早期開発と普及が不可欠であり、国際的枠組の進展のため連携していくことで一致しました。

(5)サントス・シルヴァ大臣から、日本のICJ裁判官候補である岩澤教授への支持表明があり、茂木大臣から謝意を表しました。

4 地域情勢

 両大臣は、北朝鮮、東シナ海、南シナ海等の地域情勢に関し意見交換を行い、引き続き緊密に連携していくことで一致しました。また、茂木大臣から、拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を要請し、サントス・シルヴァ大臣から支持を得ました。

5 二国間協議の促進

 両大臣は、今般の外相会合の成果を踏まえ、幅広い二国間の協力を推進するため、事務レベルの協議でフォローアップしていくことで一致しました。


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