イタリア共和国

令和元年12月9日
 12月6日から7日にかけて,若宮外務副大臣はイタリア・ローマを訪問し,第5回地中海対話に出席したところ,同訪問の概要は以下のとおりです。

1 地中海対話での議論

(写真)地中海対話での議論の様子
 若宮副大臣は,「戦時経済からの脱却:中東・北アフリカの経済的安定と復興」をテーマとしたセッションにパネリストとして登壇しました。副大臣からは,日本が中東での戦後復興に関わってきた経験を踏まえ,復興支援に際しては中長期的な視点で,相手国の対等なパートナーとして貢献してきた旨に言及の上,日本の支援の強みである人材育成等について,具体例も交えながら紹介しました。セッション中の議論ではシリア,リビアの現状について専門家から見解が示され,若宮副大臣からは,紛争当事国が政治的解決策を見いだし,国民和解に至ることの重要性を強調しました。

2 地中海対話へ出席した各国政府要人との面会

 7日,若宮副大臣は地中海対話へ出席した以下の各国政府要人と会談を行いました。
 

(1)バッシュトブジ・チュニジア外務大臣代行との会談

(写真)バッシュトブジ・チュニジア外務大臣代行と握手する若宮副大臣
 若宮副大臣はサブリー・バッシュトブジ・チュニジア外務大臣代行(Mr. Sabri Bachtobji, Secretary of State to the Minister for Foreign Affairs, in charge of the management of the Ministry of Foreign Affairs of the Republic of Tunisia)と会談しました。若宮副大臣からは,サイード・チュニジア大統領の就任に対する祝意を表した上で,重要なパートナーであるチュニジアとの二国間関係を一層発展させていきたい旨述べました。バッシュトブジ外務大臣代行からは,TICAD7の際に署名された無償資金協力「質の高いインフラ投資」分野の協力覚書について改めて謝意が示されるとともに,引き続き日本と様々なかたちで協力していきたい旨の発言がありました。 

(2)サラーメ国連事務総長特別代表との会談

(写真)サラーメ国連事務総長特別代表と握手する若宮副大臣
 若宮副大臣はガッサン・サラーメ国連事務総長特別代表(リビア和平担当)(Salame, Special Representative of the United Nations Secretary-General)と会談しました。若宮副大臣から,日本はリビアでの早期停戦実現と国連主導の政治プロセスの再会を支持する旨を伝達し,リビアの安定に向け可能な貢献をしていくことを再確認しました。サラーメ特別代表からは,リビアにおける膨大な人道支援ニーズと,特別代表の取組について説明がありました。

(3)マーリキー・パレスチナ外務移民庁長官との会談

(写真)マーリキー・パレスチナ外務移民庁長官と握手する若宮副大臣
 若宮副大臣はリヤード・マーリキー・パレスチナ外務移民庁長官(Dr. Riad Malki, Minister of Foreign Affairs and Expatriates of Palestine)と会談しました。副大臣からは,8月に衆議院の公式派遣でパレスチナを訪問した時以来の再会を歓迎するとともに,日本は「二国家解決」に向け,当事者間の信頼醸成に尽力したい旨伝達しました。マーリキー長官からは,パレスチナの中東和平等にかかる見解について説明があり,日本の協力や貢献に対する期待が示されました。

3 ディ・マイオ・イタリア外務・国際協力大臣への表敬

 7日,若宮副大臣はルイージ・ディ・マイオ・イタリア共和国外務・国際協力大臣(H.E. Hon. Luigi Di Maio, Minister of Foreign Affairs and International Cooperation of the Italian Republic)を表敬しました(概要)。

【参考】地中海対話
 イタリア外務省及びイタリア国際政治研究所(ISPI)の主催する国際会議。2015年から毎年開催されている。

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