イタリア共和国

平成28年4月10日
本10日午前10時45分から約35分間,岸田文雄外務大臣はG7広島外相会合の機会にパオロ・ジェンティローニ伊外務・国際協力大臣 (H.E. Mr. Paolo Gentiloni, Minister for Foreign Affairs and International Cooperation of the Italian Republic) と会談したところ,概要は以下のとおりです。

1 冒頭発言・G7

(1)岸田大臣から,ジェンティローニ大臣の初訪日を歓迎するとともに,明年G7議長国となるイタリアと緊密に連携しながら,本日開幕するG7広島外相会合を成功に導きたい旨述べました。

(2)ジェンティローニ大臣は,岸田大臣の地元である広島を訪問できたことを嬉しく思う,現在の国際情勢を踏まえ,平和に向けたメッセージを発出することが重要である旨述べました。

(3)両大臣は,G7広島外相会合では,テロ・暴力的過激主義対策,難民,軍縮・不拡散,海洋の安全保障といった国際社会が直面する課題,北朝鮮,中国,ロシア・ウクライナ,中東等の地域情勢について戦略的な議論を行うこと,G7外相会合及びG7伊勢志摩サミットの成功に向けて連携・協力していくことを確認しました。

2 二国間関係

(1)国交150周年

 両大臣は,日伊国交150周年を迎えた本年,政治・経済・文化等様々な分野での両国の協力を強化するため連携していくことで一致しました。

(2)安全保障・防衛協力

 ア 岸田大臣から,平和安全法制の下で「積極的平和主義」の具体的実践を進め,PKOや後方支援等を通じ,国際社会の平和と安定に一層貢献していく旨述べました。
 イ ジェンティローニ大臣は,戦後70年の日伊の歩みを踏まえ,PKO等の分野で具体的な協力を進めていきたい旨の発言がありました。
 ウ 両大臣は,先月ローマで署名した日伊情報保護協定を早期に発効させ,両国の安全保障分野の具体的協力につなげていくことを確認しました。

3 ウクライナ・ロシア情勢

両大臣は,ウクライナ情勢の改善のためにはロシア・ウクライナ双方によるミンスク合意の完全な履行が不可欠であること,ロシアとの関係では,制裁措置を継続しつつ対話を維持していくことが重要であることで一致しました。

4 テロ対策

(1)岸田大臣から,先般のブリュッセルでのテロ事件で,イタリア人にも犠牲者が出たことにお悔やみを述べるとともに,G7議長国として,引き続きイタリアを始めとする国際社会と連携しながら,テロ・暴力的過激主義対策に積極的に取り組んでいく旨述べました。

(2)ジェンティローニ大臣は,イタリアはイラク・アフガニスタン等におけるテロとの戦いで大きく貢献している,テロとの戦いには外交・政治,文化,社会的な取組が必要である旨述べました。両大臣は,テロとの戦いには中長期的かつ多面的な取組が重要である点で一致しました。

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