イタリア共和国

平成31年4月24日
(写真1)日伊首脳会談(写真提供:内閣広報室) 日伊首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
(写真2)日伊首脳会談(写真提供:内閣広報室) 日伊首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
(写真3)日伊首脳会談(写真提供:内閣広報室) 日伊首脳会談
(写真提供:内閣広報室)

 現地時間4月24日、12時10分(日本時間24日午後8時10分)から約60分間、イタリアを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は、ジュゼッペ・コンテ・イタリア共和国首相(H.E. Mr. Giuseppe Conte、President of the Council of Ministers of the Italian Republic)と首脳会談を行ったところ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

(写真4)日伊首脳会談(写真提供:内閣広報室) 日伊首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
(写真5)共同記者発表(写真提供:内閣広報室) 共同記者発表
(写真提供:内閣広報室)

(1)コンテ首相から、安倍総理大臣のイタリア訪問を歓迎するとともに、多くの課題について、共通の立場をとっている日本の総理大臣とG20サミットを前にして議論する機会を持てることに感謝する,様々な分野で日伊で協力していきたい旨述べました。

(2)これに対し、安倍総理大臣から、G20大阪サミットの成功に向け、自由、民主主義、人権、法の支配といった普遍的価値を共有するイタリアと緊密に連携したい旨述べました。

2 G20における協力

(1)両首脳は、G20大阪サミットの成功に向けて、イタリアが再来年にG20議長国を務めることを踏まえ、日伊両国が緊密に連携して国際社会の取組をリードしていくことで一致しました。

(2)安倍総理大臣から、G20大阪サミットの際にデータ・ガバナンス、特に電子商取引に焦点を当て議論する「大阪トラック」を立ち上げるべく、イタリアの力強い支援を要請するとともに、自由貿易体制の維持が国際社会の最重要課題であるとの認識の下、WTO改革のモメンタムを維持する必要性を強調しました。また、質の高いインフラ、気候変動や海洋プラスチックごみを始めとする環境・地球規模課題への貢献等に取り組み、力強いメッセージを発出したいとの考えを説明しました。

(3)コンテ首相からこれに賛意が示され、その上で、両首脳は、自由貿易の推進、WTO改革、データ・ガバナンス、質の高いインフラ、環境・地球規模課題等の分野で、日伊両国が協力していくことを確認しました。

3 二国間関係

(1)コンテ首相から、「自由で開かれたインド太平洋」に対する支持が表明され、両首脳は、その維持・強化のため具体的協力案件の形成に向けて連携していくことで一致しました。

(2)また、両首脳は、日伊防衛装備品・技術移転協定の発効を歓迎し、具体的な協力実現に向けて、防衛当局間の対話を強化していくことを確認しました。

(3)安倍総理から、本年8月に予定されるTICAD7へのイタリアからの出席やサイドイベントの実施を歓迎し、両首脳は、アフリカに関しても連携を強化していくことで一致しました。

(4)安倍総理から、今般、日本政府として、日伊映画共同製作協定の締結に向けた交渉開始を決定したことを伝え、コンテ首相からは歓迎の意が表明されました。

(5)両首脳は、安全保障・防衛、文化、貿易・投資等の幅広い分野で、日伊関係を一層強化していくことを確認しました。

4 日EU関係

(1)両首脳は、本年2月の日EU・EPAの発効を踏まえ、引き続き日EU関係を強化していくことで一致しました。

(2)英国のEU離脱に関し、両首脳は、英国の円滑なEUからの離脱の実現は欧州経済にとっても利益であり、「合意なき離脱」を回避する重要性を確認しました。

5 地域情勢

(1)両首脳は、地域情勢等についても議論を行い、引き続き両国間で緊密に意見交換していくことを確認しました。

(2)北朝鮮情勢について、両首脳は、引き続き、安保理決議に基づき、北朝鮮による全ての大量破壊兵器及びあらゆる射程の弾道ミサイルの完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な廃棄を実現すべく、緊密に連携していくことで改めて一致しました。また、安倍総理は、最重要課題である拉致問題の早期解決に向けた理解と協力を求め、コンテ首相の支持を得ました。


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