岸田外務大臣
日仏外相会談(概要)
平成26年5月9日


5月7日(水曜日)午後0時50分(日本時間5日(水曜日)午後7時50分)から約1時間,フランスを訪問中の岸田外務大臣は,フランスのファビウス外務・国際開発大臣(H.E. Mr. Laurent FABIUS, Minister of Foreign Affairs and International Development of the French Republic)と,パリ市内のレストランにおいて昼食を挟みながら会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。
1 冒頭発言
岸田大臣より,5月5日のイエメンにおけるテロ事件で,フランス人警備会社社員1名が死亡したことにつき弔意を述べたのに対し,ファビウス大臣から謝意が表明されました。
2 二国間関係
岸田大臣より,5月4日から6日までの安倍総理のフランス訪問が成功裏に終わり,日仏関係は現在,政治・安全保障,経済,文化をはじめ,あらゆる分野において非常に良好な状態にあり喜ばしい旨述べたのに対し,ファビウス大臣も認識を共有する旨述べました。両外相は総理訪仏のフォローアップを行っていくことで一致しました。
3 地域情勢
(1)ウクライナ
両外相は,現下のウクライナ情勢を憂慮するとともに,5月25日に予定されている大統領選挙が平和的かつ民主的に実施され,ロシアを含む国際社会がこれを正当なものとして認めることが重要であるとの認識で一致しました。また,岸田大臣より,ウクライナの安定化に向けた我が国の取組につき説明したのに対し,ファビウス大臣より,日本の貢献を高く評価する旨発言がありました。
(2)北朝鮮
岸田大臣より,拉致問題,核,ミサイルの問題を一括して解決する必要があり,国際社会が緊密に連携して,統一したメッセージを送る必要がある旨述べたのに対し,ファビウス大臣より,フランス政府として,従来から日本の北朝鮮問題の取り組みを支持している旨述べました。
(3)アフリカ
岸田大臣より,5月4日,5日にカメルーンにおいて開催された第1回TICADV閣僚級会合の成果を含め,我が国のアフリカ政策について説明したのに対し,ファビウス大臣より,日本がアフリカの安定と発展に貢献していることを高く評価する旨述べました。
4 地球規模課題
ファビウス大臣より,明年フランスは気候変動枠組み条約第21回締約国会合(COP21)の議長国を務めるので,会議の成功に向けて日本の協力をお願いしたい旨述べたのに対し,岸田大臣より,気候変動は重要な課題であり,日本としても議長国フランスと協力していきたい旨述べました。