ベルギー王国

平成27年5月13日
握手を交わす両首脳
(写真提供:内閣広報室)
日・ベルギー首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
共同記者発表
(写真提供:内閣広報室)

 本13日,午後6時から約45分間,安倍晋三内閣総理大臣は,来日中のシャルル・ミシェル・ベルギー王国首相(H. E. Mr. Charles MICHEL, Prime Minister of the Kingdom of Belgium)と首脳会談を実施しました。概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 安倍総理大臣は,ミシェル首相の訪日に歓迎の意を表明しつつ,昨年5月の訪問後,約1年の間に相互訪問が実現したことは両国関係の緊密さの証である旨述べました。これに対し,ミシェル首相は,日本及び安倍総理大臣のおもてなしに感謝すると述べつつ,今回は,昨年秋に就任してから初のEU域外への二国間訪問である,これは両国関係が長い歴史を有し,強固で,実り多いものであることを示すものである旨発言がありました。
 両者は,両国間には皇室と王室の親密な御交流が存在することに触れつつ,今回の訪日を契機に,来年の日・ベルギー外交関係樹立150周年に向けて両国関係を一層強化するとともに,国際社会共通の課題にも協力して対処してくいことを確認しました。

2 二国間関係,日EU関係

(1)安倍総理大臣から,5月12日にジェトロで投資セミナーが成功裡に開催されたことに触れつつ,両国企業間での協力が具体的に進展していることを歓迎する旨述べました。これに対し,ミシェル首相は,今回の投資セミナーの成功を受け,来年はブリュッセルにおいて投資セミナーを開催したい,安倍総理大臣にも出席頂ければ有難い旨発言があり,安倍総理大臣から招待に感謝する旨述べました。両者は,引き続き両国の経済関係の発展・強化に取り組んでいくことを確認しました。

(2)また,安倍総理大臣から,ワーキング・ホリデー制度の早期導入や,本年7月にベルギーのリエージュで予定されている「若手仏語圏フォーラム」への日本からの青年の参加支援などを通じ,より一層,両国の人的交流を強化していきたい旨述べ,ミシェル首相から賛意が表明されました。

(3)安倍総理大臣から,日EU経済連携協定(EPA)の本年中の大筋合意,日EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)の早期妥結に向けて連携したい旨述べ,また,福島県産品等のEUの輸入規制緩和・撤廃への協力を要請しました。これに対し,ミシェル首相から,日EU・EPAはベルギー政府としても支持しており,全面的に関与していきたい旨の発言がありました。

3 政治・安全保障

(1)安倍総理大臣から,ベルギーがテロ・海賊対策,平和構築支援などの分野において積極的な役割を果たしていることを高く評価した上で,日本の積極的平和主義の下での平和安全法制の整備について説明しました。これに対し,ミシェル首相は,NATOやEUとの協力に触れつつ,日本の取組に関心を持ち,注視している旨述べました。

(2)両首脳は,本年が国連創設70周年に当たることを踏まえ,国連安全保障理事会の改革の早期実現が必要であることについて認識を共有しました。また,両首脳は,テロや過激主義に対し,国際社会が協力して対処する必要があることで一致するとともに,国際テロ対策を進める観点から旅客情報(PNR)の活用に向けて引き続き連携していくことを確認しました。

4 その他

 両首脳は,双方の経済政策について説明するとともに,東アジア,ウクライナ・ロシアといった地域情勢等についても意見交換を行いました。


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