ロシア連邦
日露外務・防衛閣僚協議(「2+2」)
平成29年3月20日


3月20日,岸田外務大臣及び稲田防衛大臣は,ラヴロフ外相及びショイグ国防相との間で,日露外務・防衛・閣僚協議(以下「2+2」)を行ったところ,概要は以下のとおりです。今回の日露「2+2」は,2013年11月以来2回目であり,両国は今後も継続することで一致しました。次回「2+2」はロシアで開催することで一致しました。
1 アジア太平洋地域における安全保障情勢
(1) 北朝鮮情勢
北朝鮮による更なる挑発行動の自制や安保理決議等の遵守を強く求めていくことで一致し,国連の場を含め,緊密に連携していくことを確認しました。北朝鮮と中国への働きかけを含め,今後も日露間で率直に話し合い,協力していくことで一致しました。
(2) ミサイル防衛(MD)
ロシア側は,米国のMDシステムの展開が地域の不安定化のリスクをもたらしており,その規模は,北朝鮮のミサイルの脅威に見合ったものではない旨発言しました。稲田防衛大臣は,北朝鮮からの重大かつ差し迫った脅威に対応するためにMDを配備していくが,ロシアの脅威となるものではない旨説明しました。
(3) 南シナ海及び東シナ海
稲田防衛大臣は,中国による2014年以降の積極的かつ大規模な埋め立てによるインフラ整備は地域のバランスを変動させるものであり,我が国として懸念を有している旨発言しました。また,東シナ海において中国が独自の主張に基づき活動を活発化させていることに懸念を有している旨発言しました。
2 安全保障分野における日露間の信頼醸成
両大臣から北方領土への地対艦ミサイルの配備は我が国の立場と相容れないものであり遺憾である旨言及し,稲田防衛大臣から,ロシア軍機による我が国周辺における飛行の活発化につき懸念を伝達しました。
両大臣から,安全保障分野での日露間の協力を進める上で,ロシアによる北方四島を含み得る諸島への新たな師団の配備に関するショイグ国防相の発言が事実であれば,我が国の立場と相容れないものであり懸念する旨発言しました。
日露の防衛当局間で実施してきた実務レベル協議,部隊間交流,捜索・救難共同訓練を継続していくことで一致し,本年中の海上自衛隊練習艦隊によるロシア寄港を調整していくことで一致しました。
両大臣から,安全保障分野での日露間の協力を進める上で,ロシアによる北方四島を含み得る諸島への新たな師団の配備に関するショイグ国防相の発言が事実であれば,我が国の立場と相容れないものであり懸念する旨発言しました。
日露の防衛当局間で実施してきた実務レベル協議,部隊間交流,捜索・救難共同訓練を継続していくことで一致し,本年中の海上自衛隊練習艦隊によるロシア寄港を調整していくことで一致しました。
3 非伝統的な脅威
テロ対策や麻薬対策等の安全保障に関する「非伝統的脅威」への対応において,これまでの実績に立ちつつ,さらに協力を進展させることで一致しました。