北大西洋条約機構(NATO)
岸田外務大臣とストルテンベルグNATO事務総長との会談
平成27年1月21日



1月20日16時00分から16時40分(現地時間)まで,ブリュッセルを訪問中の岸田外務大臣は,ストルテンベルグNATO事務総長と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです。なお,今回の会談は,昨年10月1日に就任したストルテンベルグNATO事務総長と日本政府要人との初めての会談となります。
1.冒頭
ストルテンベルグNATO事務総長から,岸田大臣の外務大臣再任に祝意を表するとともに,2013年に署名された「共同政治宣言」及び2014年に署名された「国別パートナーシップ協力計画(IPCP)」等の日NATO間の包括的な文書に基づき,日NATO関係を更に強化したいとの意向が示されました。また,日本の「積極的平和主義」は,相互運用性の向上に向けた実務的協力の推進を可能にするものであり,日本やNATO加盟国の交易において死活的に重要な海賊対策や,女性自衛官のNATO本部派遣を含む女性分野の協力強化等,実務的協力を進めていきたいとの希望が述べられました。
これに対し,岸田大臣から,ストルテンベルグ事務総長の就任に祝意を述べた上で,日本は,戦後70年,先の大戦の反省の下,不戦を誓い,平和国家として国際社会の平和,安定及び繁栄のために大きく貢献し,この歩みは今後も揺るがないこと,NATOは基本的価値を共有する「信頼できる必然のパートナー」であり,共に世界の平和と繁栄のために,より積極的に行動していきたい旨述べました。
これに対し,岸田大臣から,ストルテンベルグ事務総長の就任に祝意を述べた上で,日本は,戦後70年,先の大戦の反省の下,不戦を誓い,平和国家として国際社会の平和,安定及び繁栄のために大きく貢献し,この歩みは今後も揺るがないこと,NATOは基本的価値を共有する「信頼できる必然のパートナー」であり,共に世界の平和と繁栄のために,より積極的に行動していきたい旨述べました。
2.邦人拘束事案
ストルテンベルグ事務総長からは,拘束されている邦人の安否を案ずるとともに,ISIL等による国際テロについて非難し,日本が今次事案について解決策を見出せるよう支援する旨述べました。
岸田大臣よりは,人命を盾にとって脅迫することは許しがたい行為であり,強い憤りを覚えている,日本はテロに屈することなく,国際社会によるテロとの闘いに貢献していく旨を述べ,NATOに対し,事実関係に関する情報収集,当該邦人の早期解放に向けた協力等の支援を要請しました。
これに対し,ストルテンベルグ事務総長は,アフガンからアフリカの角に至るNATOによる国際テロ対策について説明し,これらNATOの取組に対する支援を含め日本の国際テロ対策に対して評価する旨述べるとともに,NATO加盟各国とも連携し,今次事案について情報収集を始め,可能なかぎりの協力を行いたい旨表明しました。
岸田大臣よりは,人命を盾にとって脅迫することは許しがたい行為であり,強い憤りを覚えている,日本はテロに屈することなく,国際社会によるテロとの闘いに貢献していく旨を述べ,NATOに対し,事実関係に関する情報収集,当該邦人の早期解放に向けた協力等の支援を要請しました。
これに対し,ストルテンベルグ事務総長は,アフガンからアフリカの角に至るNATOによる国際テロ対策について説明し,これらNATOの取組に対する支援を含め日本の国際テロ対策に対して評価する旨述べるとともに,NATO加盟各国とも連携し,今次事案について情報収集を始め,可能なかぎりの協力を行いたい旨表明しました。
3.日NATO関係
岸田大臣から,昨年閣議決定された安全保障法整備について説明するとともに,IPCPに基づき,ハイレベル対話を維持し,国際情勢に連携・対処し,実務的協力を積み重ねることで,一層,日NATO関係強化していきたい旨述べました。特に,具体的な実務的協力として,アデン湾での自衛隊部隊とNATO部隊との海賊対処に関する共同訓練や女性自衛官のNATO本部派遣を歓迎するとともに,今後も,IPCPに掲げられる分野において,セミナー・訓練等への参加を通じ,協力内容を深化させていきたい旨表明しました。また,ISAF撤収後のアフガニスタンの安定のため,日本は,引き続きNATOをはじめとする国際社会と連携し,貢献していきたい旨述べました。
これに対し,ストルテンベルグNATO事務総長から,これらハイレベル対話や実務的協力の進展を歓迎するとともに,アフガニスタンへの対応における日本の貢献を評価し,今後も日本の協力や支援が重要である旨述べました。
これに対し,ストルテンベルグNATO事務総長から,これらハイレベル対話や実務的協力の進展を歓迎するとともに,アフガニスタンへの対応における日本の貢献を評価し,今後も日本の協力や支援が重要である旨述べました。
4.地域情勢
岸田大臣とストルテンベルグNATO事務総長は,アジア情勢及びウクライナ情勢についても意見交換を行いました。特に,ウクライナ情勢については,岸田大臣から,ウクライナ問題へのNATOの取組を評価する,日本としてはG7の結束を重視し,ウクライナ情勢の好転に向けて,本日表明した新規支援を含めて積極的に取り組んで行く旨述べました。
これに対し,ストルテンベルグNATO事務総長から,日本によるG7との連帯や対ウクライナ支援を評価し,感謝する旨述べました。
これに対し,ストルテンベルグNATO事務総長から,日本によるG7との連帯や対ウクライナ支援を評価し,感謝する旨述べました。
5.NATO本部慰霊碑献花
会談に先立ち,バーテルズNATO軍事委員長の立ち会いのもと, NATOがアフガニスタンを含む世界の平和と安定に尽力する中で,犠牲となられた関係者に対し,敬意の念を持って,慰霊碑に献花と黙祷を行いました。