欧州連合(EU)

平成26年11月16日
ユンカー欧州委員会委員長と握手する安倍総理大臣 (写真提供:内閣広報室)
日EU首脳会談 (写真提供:内閣広報室)
 G20サミット出席のため豪州ブリスベンを訪問中の安倍晋三内閣総理大臣は,現地時間16日午後3時50分から約40分間,首脳会議場内で,ユンカー欧州委員会委員長と会談を行ったところ,概要は以下のとおりです(同席者は,日本側:麻生副総理兼財務大臣,加藤官房副長官ほか,EU側:セルマイヤー欧州委員会委員長官房長ほか)。なお,今回の会談は,今月1日に就任したユンカー委員長との初めての会談となります。
  1. 冒頭,安倍総理から,ユンカー委員長の就任に心より祝意を表する,EU新体制の下で日EU関係の一層の発展のために協力していきたい旨述べました。 これに対し,ユンカー委員長から,お会いできて光栄である,日EU関係はきわめて重要であり,通商・経済関係のみではなく,共有する価値が両者を結びつけている旨述べました。
  2. 次に,日EU関係について,安倍総理から,日EU・EPAの2015年中の大筋合意を目指し,共にリーダーシップを発揮し,交渉を加速させたい,日EU・SPAの早期妥結に向けても引き続き努力していきたい旨述べました。 これに対し,ユンカー委員長から,日EUは当然のパートナーであり,日EU・EPA交渉を加速化させたい,2015年中にEPAとSPAの2つの交渉がまとまることを期待しており,この目標を目指し,貴総理と共に努力していきたい旨述べました。
  3. また,地域・国際情勢について,両首脳は,アジア情勢,ウクライナ情勢,エボラ出血熱などについて意見交換を行いました。安倍総理より,最近の日中関係について説明したのに対し,ユンカー委員長より,安倍総理が習近平主席との首脳会談を行ったことを歓迎し,評価したい旨述べました。ウクライナ情勢については,安倍総理より,分離派支配地域で「選挙」が実施されたことは遺憾である旨述べるとともに,ロシアに対し,今後とも圧力と関与の両面で対応していく考えである旨述べました。これに対して,ユンカー委員長より,ウクライナに関して日本が示している立場はEUが示してきた立場と一致するものである旨述べるとともに,今回のG20の機会にもプーチン大統領に対し事態の改善を求めた,ロシアとの間で対話を行うことは事態の改善につながり得ると考えている旨述べました。
  4. 最後に,両首脳は,日EU関係の更なる発展のために協力していくことで一致しました。

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