キルギス共和国
安倍総理大臣のキルギス訪問


1 主な行事
アタムバエフ大統領との首脳会談
2002年アクス事件及び2010年4月事件犠牲者記念碑への献花
アタムバエフ大統領主催晩餐会
2 主要行事の概要
(1)アタムバエフ大統領との会談(会談後,日・キルギス共同声明を発出)

(写真提供:内閣広報室)

(写真提供:内閣広報室)
ア 二国間関係
(ア)総論
最初にアタムバエフ大統領から、日本の総理大臣として初の訪問である他、先進民主主義国首脳による中央アジアでの民主主義国キルギスへの初訪問を大変感謝している旨述べました。続いて、これまでの日本の経済協力に感謝の意を表明し、今回、経済ミッションを同行している意義に触れ、日本企業による更なる投資への期待を表明しました。
安倍総理から、今回、キルギスを含む全ての中央アジアの国を訪問する、それだけ中央アジアを重視していると述べ、キルギスには、以前、日本人誘拐事件の解決に多大な協力をいただいたことに感謝しました。続いて、2013年の大統領訪日が両国関係の大きな弾みとなったこと、外交・公用旅券所持者への数次査証の導入の決定、今後とも民主主義をはじめとする価値を共有するキルギスの発展のための支援を行っていく旨言及しました。
(イ)人材育成等
安倍総理から、キルギスの人材育成への協力を重視していること、各種留学・研修プログラム等の実施につき言及し、政府として今後高等専門学校を始め日本型工学教育を活用し高度産業人材育成への協力を進める考えであること、その準備のためキルギス関係者の日本への招聘につき言及しました。
(ウ)人的・文化的交流
安倍総理から、昨年世界遺産登録された「シルクロード」の遺産保護のため協力していくこと、両国間の相互理解を深めるため日本語教育、映像コンテンツ、スポーツ等様々な事業を積極的に実施するため文化ミッションを派遣すること、また「MIRAI」プログラムを通じ、キルギスの青年10名を日本に招聘する旨説明しました。続いて、安倍総理より、海外青年協力隊に対するアタムバエフ大統領の高い評価に感謝し、今後ともこうした取り組みを続けていく旨述べました。
イ 地域的課題における連携
(イ)安倍総理より、麻薬対策・国境管理でのキルギスとの協力に言及し、地域の大きな課題である水問題につき、問題の緩和を図るべく、二国間ベースでの協力を行っていくことにつき大統領の理解と支持を得たいと述べました。
ウ 地域情勢
(イ)北朝鮮に関し、安倍総理から、北朝鮮は安保理決議に明白に違反して核・ミサイル開発を継続している、国際社会が連携して、北朝鮮に対し、挑発行動の自制、安保理決議の遵守を強く求めるべき、拉致問題は日本にとり最重要課題であり、早期解決に向け理解と協力を期待したい旨述べました。
エ グローバルな舞台での協力

(写真提供:内閣広報室)

(写真提供:内閣広報室)
(ア)総論
安倍総理から、日本は「積極的平和主義」の立場から、今般成立した「平和安全法制」も踏まえ、国際社会の平和と安定に一層貢献する考えである旨説明し、支持を要請しました。
(イ)国連
安倍総理から、今次国連総会会期中に安保理改革の具体的成果を得られるよう政府間交渉で文書に基づく交渉を早期に開始することが重要であるとしつつ、キルギスの支援・参加を要請しました。
(ウ)「世界津波の日」
安倍総理から、キルギスが、11月5日を「世界津波の日」とする国連総会決議の共同提案国となることを要請しました。
日・キルギス共同声明(PDF)
(2)アタムバエフ大統領主催晩餐会
晩餐会には大統領夫人の他,キルギスの閣僚等が参加し,冒頭,アタムバエフ大統領のスピーチが行われ、大統領から日本の文学や映画等への高い関心について紹介がありました。安倍総理は,温かい歓待に感謝の意を表しつつ,今回の訪問は日本の総理として初めてのキルギス訪問であることに言及し、70年前の日本人抑留の経緯や4年前の東日本大震災の際のキルギスによる支援に触れつつ,今後の両国の友好とキルギスの発展を祈念しました。その後,終始和やかな雰囲気で晩餐会が行われました。