ウクライナ

平成27年9月29日
ポロシェンコ・ウクライナ大統領と握手する安倍総理大臣
(写真提供:内閣広報室)
日・ウクライナ首脳会談
(写真提供:内閣広報室)
 9月29日午前6時(9月28日午後5時、現地時間)から約35分間、安倍晋三内閣総理大臣は、国連本部内にて、ペトロ・ポロシェンコ・ウクライナ大統領(H.E. Petro Oleksiyovych POROSHENKO, President, Ukraine)と日・ウクライナ首脳会談を行ったところ、概要以下のとおりです(先方:クリムキン外務大臣、エリセーエフ大統領府副長官他同席、当方:杉山外務審議官他同席)。

1 冒頭

 安倍総理大臣からポロシェンコ大統領に対して、本年6月の日本の総理大臣として初のウクライナ訪問は、両国関係を一層発展させたと確信している旨述べました。これに対し、ポロシェンコ大統領は、過去一年の日ウクライナ間の活発な議論を今後も継続していきたいとの希望を表明した上で、今後、しかるべき時期に訪日したいとの希望を表明し、具体的時期については今後外交ルートで調整していくことで一致しました。

2 ウクライナ・ロシア情勢

 安倍総理大臣から、ウクライナ東部では、9月1日以降、停戦合意が概ね維持されていることを指摘し、10月2日のノルマンディー・フォーマットの下での4か国首脳会談の成果等を含め、引き続き情勢を注視していく旨述べました。また、総理から、日本はG7次期議長国として、引き続きG7の連帯を重視し、ウクライナ情勢の外交的解決に向け一層関与していく決意を改めて示しました。これに対して、ポロシェンコ大統領からは、現在のウクライナ情勢について説明があるとともに、この問題についてのG7との連携、日本との連携の重要性について指摘がありました。

3 ウクライナの国内改革と対ウクライナ支援

 安倍総理大臣から、本年6月のポロシェンコ大統領との会談以降、人の派遣、財政支援、エネルギー等の分野で具体的な進展がみられることを評価するとともに、ウクライナが改革の歩みを進める限り、表明済みの約18.4億ドルの支援を含め、幅広い分野で支援を継続する旨述べました。これに対して、ポロシェンコ大統領からは、日本からの支援に対し繰り返し深い感謝の意が表明され、国内改革推進への強い意欲が示されました。また、日本企業のウクライナへの進出についても強い期待が示されました。

4 二国間関係

 安倍総理大臣から、人的交流、経済等を含む幅広い分野で二国間関係は着実に進展しており、特に経済面では、9月、日本の国会で日・ウクライナ投資協定が承認されたところ、早期の発効を目指したい旨述べました。これに対して、ポロシェンコ大統領からは、現在、日ウクライナ関係は歴史上最も高いレベルに到達している、それを支えているのは相互信頼である旨発言がありました。その上で改めて日本側からの支援への感謝が示されました。
 両国首脳は、国際場裡でも緊密に連携していくことで一致しました。

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