チェコ共和国
日・チェコ外相会談
令和元年12月15日
12月15日(日曜日)午後5時15分(現地時間;日本時間16日(月曜日)午前1時15分)から約40分間,アジア欧州会合(ASEM)第14回外相会合に出席するためスペインを訪問中の茂木敏充外務大臣は,トマーシュ・ペトシーチェク・チェコ共和国外務大臣(Ph.D.Tomáš Petříček, Minister of Foreign Affairs of the Czech Republic)と会談を行ったところ,概要は以下の通りです。
- 冒頭,茂木大臣からペトシーチェク大臣に対し,オストラバ市における銃の乱射事件で6名が亡くなり,複数の負傷者が出たことに対するお見舞いを伝えました。さらに,「チェコは自由,民主主義,法の支配といった基本的価値を共有するパートナーであり,幅広い分野で両国の関係が活発化しており喜ばしい。来年は日・チェコ交流100周年であり,両国民の相互理解を深化させる機会としたい」と述べました。
これに対し,ペトシーチェク大臣は,茂木大臣の発言に同意しつつ,「日本は民主主義や人権といった共通の価値を有する重要なパートナーであり,100周年という共通の目標に向け,両国関係を強化すべく努力したい」と述べました。 - 茂木大臣から,「両国の経済関係は順調に進展しており,最近のJETRO主催「V4+日本」ITセミナーなど,経済関係の多様化,拡大に向けた取組も行われている。来年の100周年は,こうした二国間の協力関係が更に発展する機会としたい」と述べ,二国間関係の強化への期待を表明しました。これに対し,ペトシーチェク大臣から,これまでの日本の投資を歓迎しつつ,「日EU・EPA及びSPAの発効の機会に更なる経済関係の強化を期待する」旨述べました。
- 茂木大臣から,「日本は,EUでも存在感を拡大するV4との協力を重視している。V4議長国としてのチェコのリーダーシップに期待する」旨述べ,これに対しペトシーチェク大臣は「V4と日本との協力は,チェコにとり優先事項であり,更に協力を進めたい」と述べました。両大臣は,今後の「V4+日本」協力について意見交換を行い,政治対話,西バルカン支援,科学技術分野での共同研究支援等の協力を続けていくことを確認しました。
- 両大臣は,東アジア情勢等について,意見交換を行いました。また,北朝鮮情勢に関し,最近の情勢を含めて意見交換を行い,国連安保理決議の完全な履行を含め,北朝鮮の完全な非核化に向けて引き続き緊密に連携していくことで一致したほか,我が方から拉致問題の早期解決に向けて理解と協力を求め,チェコ側の支持を得ました。