世界貿易機関(WTO)
「サービスの貿易に関する新たな協定」に関する12月会合の開催
平成28年12月19日
- 12月6日~8日(現地時間同日),スイスのジュネーブにおいて,「サービスの貿易に関する新たな協定(TiSA;Trade in Services Agreement)」交渉会合が開催されました。
- 同会合において各交渉参加国・地域は,これまで目標としてきた2016年内の実質合意は困難になったものの,明年以降の早期妥結に向けて引き続き連携していくことで一致しました。
- 我が国からも,出席した伊原純一大使(在ジュネーブ国際機関日本政府代表部常駐代表)から,必要な作業を着実に実施していくことが重要であり,早期の合意形成に向け交渉を継続することを呼びかけました。
- 世界経済の成長においても,我が国の経済成長においても,サービス産業の重要性はますます高まっています。戦後,自由貿易体制の下で経済成長を遂げた我が国としては,今後も世界の自由で公正な貿易のルールを牽引していく観点から,TiSA交渉においても粘り強く交渉していく予定です。
(参考1)TiSAの概要
(1)ウルグアイ・ラウンド交渉(1986~94年)の結果,1995年,世界貿易機関(WTO)の発足に伴い「サービスの貿易に関する一般協定(略称GATS)」が発効した。これがサービス貿易に関する初めての多数国間協定である。
(2)2013年,GATS発効後18年以上が経過し,GATS以上の自由化を実現するための多数国間協定が必要との認識に基づき,WTOドーハ・ラウンド交渉(2001年開始)とは別の取組として,有志国・地域がサービスの貿易に関する新たな協定(TiSA)の交渉を開始した。
(参考2)TiSA交渉参加国・地域
日本,米国,EU,カナダ,豪州,韓国,香港,台湾,パキスタン,ニュージーランド,イスラエル,トルコ,メキシコ,チリ,コロンビア,ペルー,コスタリカ,パナマ,ノルウェー,スイス,アイスランド,リヒテンシュタイン,モーリシャス(合計23か国・地域(EU各国を含めると50か国))