対日投資

グローバル・ビジネス・セミナー 日本と東南アジア・米国・欧州との投資動向を展望(結果)

平成31年3月25日

  • (写真1)鈴木外務大臣政務官 開会の辞の様子
  • (写真2)グローバル・ビジネス・セミナーの様子

1 概要

  • (1)3月18日(月曜日),外務省は,内閣府,経済産業省,JETRO,日ASEANセンターの協力を得て,「グローバル・ビジネス・セミナー 日本と東南アジア・米国・欧州との投資動向を展望」を開催しました。
  • (2)本セミナーでは,対日直接投資の推進をテーマに,自由な貿易・投資が経済的な成長に果たす役割や重要性,TPP11や日EU・EPAの発効等に伴う投資の動向,投資先としての日本のメリットと課題等について,日本に進出している東南アジア・米国・欧州企業関係者,在京大使館,駐日経済団体・商工会議所関係者,政府・地方自治体関係者等約120名が参加し,活発な議論が行われました。(プログラム(PDF)別ウィンドウで開く

2 開会の辞,基調講演

  • (1)冒頭,鈴木憲和外務大臣政務官から開会の辞を述べ,反グローバリズムや保護主義的な風潮が拡大する中,日本は自由貿易の旗手として,先般発効したTPP11及び日EU・EPAやRCEP交渉の年内の妥結等を通じて,自由で公正な経済圏を世界へ広げていくとの日本の取組につき説明しました。また,日本と東南アジア・米国・欧州との貿易額に比し,投資額が限定的であることに言及しつつ,投資環境整備を含む対日直接投資促進のための日本の取組を紹介しました。最後にG20大阪サミット,東京オリンピック・パラリンピック,大阪万博博覧会の機会も捉えて今後一層取組を促進していく旨述べました。(開会の辞(PDF)別ウィンドウで開く
  • (2)その後,パトリシア・フロア駐日EU代表部特命全権大使が基調講演を行い,日EU間の直接投資残高に関し,EUの投資残高において日本が占める割合に比し,日本の投資残高においてEUが占める割合が小さい現状に言及しつつ,先月発効した日EU・EPAはEU及び日本のビジネス及び企業に対し,最大限の透明性を提供することで,法的な確実性を確保することとなり,これにより双方向の投資を拡大し,特にEUからの対日投資を拡大することとなると信じる旨述べました。
  • (3)続いて,チュア・テック・ヒム・シンガポール企業庁シニアアドバイザーが基調講演を行い,経済のデジタル化,米中貿易摩擦や新興国の台頭に伴う人口動態の変化等による急激な世界経済の変化に言及し,日本は経済の影響力に陰りが見られるとの指摘もあるが,潜在性を開花させることができると指摘しました。具体的に,日本の多様な生活スタイルに呼応する製品やサービス,デジタル時代における重要な産業を有しており,日本企業は技術革新を進めるためにアジアの新興市場を必要としており,日本企業と外国企業は相互に補完的であり,パートナーシップを強化していくべきである旨述べました。

3 各セッションの概要

(1)パネルディスカッション1

  • テーマ:日本と東南アジア・米国・欧州の経済関係の深化と双方の投資動向の展望
  • モデレーター:渡邊頼純 慶応義塾大学教授
  • パネリスト:チュア・テック・ヒム・シンガポール企業庁シニアアドバイザー,クリストファー・J・ラフルアー在日米国商工会議所(ACCJ)会長,ミハエル・ムロチェク在日欧州ビジネス協会(EBC)会長,飯島俊郎外務省経済局審議官
  • ア チュア・シンガポール企業庁シニアアドバイザーから,政府としては自由貿易を歓迎しており,関税障壁を無くし,新時代のビジネス環境を整備する必要性について言及。またサプライチェーンとディマンドチェーンを繋げる連結性が重要である旨指摘しました。
  • イ 続いてラフルアーACCJ会長からは,日米間の貿易協定による双方向の投資拡大等について言及。またトヨタの対米投資を例に挙げつつ,海外から投資を呼び込むことの重要性,対日投資拡大には更なる規制緩和や法人税引き下げ等のビジネス環境整備が必要である旨指摘しました。
  • ウ ムロチェクEBC会長からは日EU・EPAを通じて日本と欧州のパートナーシップを強化し,他のアジア諸国に勝るユニコーンカンパニー等,新たな企業を育成する展望を紹介。また今後日本と欧州はAIやICTの分野で国際基準を策定する等,日EU・EPAの共通のメリットを更に活かしていくことが重要である旨指摘しました。
  • エ 飯島外務省経済局審議官から,日本と東南アジア・米国・欧州との緊密な経済関係に触れつつ,TPP11協定,日EU・EPA,RCEPといった日本政府の自由貿易推進の取組を説明。投資,知的財産,電子商取引等の21世紀型のルールを構築する国際約束締結による投資環境整備,在外公館の活用等戦略的取組を通じて,今後一層の双方向の投資拡大が期待できる旨述べました。

(2)パネルディスカッション2

  • テーマ:地方への外国企業誘致をいかに進めるか 地域の可能性と課題
  • モデレーター:高島大浩独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)対日投資部長
  • パネリスト:大石隆神戸市医療・新産業本部企業誘致部長,坂本敏幸日本エア・リキード株式会社政策渉外部長,成田美子宮城県経済商工観光部参事兼国際企画課長,一宮謙吾ネクシオン・ジャパン株式会社営業部長,黒田岳士内閣府大臣官房審議官(経済財政運営担当)・対日直接投資推進室室長

 参加した外国企業のパネリストからは,外国人が暮らしやすい生活環境の整備や補助金の充実,拠点選びの決め手は情報であり,直接地域を知り交流できる機会を多く用意することが重要である旨指摘しました。それに対して地方自治体のパネリストからは,生活環境の整備や日常生活のワンストップ支援に注力していることや世界的な研究実績を有する大学を地域の最大の魅力として発信するとともに,高齢化社会の課題解決モデルの提供を目指す事業を通じて外国企業を誘致していることを紹介。外国企業が懸念する人材不足については,企業へのインターンシップにかかる補助金給付等,留学生への支援を通じて対処していく旨述べました。政府からは外国企業とのパートナーシップの締結に少なからず抵抗を感じる地域の方々の不安を取り除くため,優良事例を積極的に発信していく旨述べ,オープンイノベーションの重要性についても言及しました。

(3)プレゼンテーション

 萩原成内閣官房日本経済再生総合事務局参事官補佐から,外国企業誘致にかかる日本政府の取組として「規制のサンドボックス制度」を紹介しました。

4 閉会の辞

 黒田岳士内閣府大臣官房審議官から,法人税改革やコーポレートガバナンスの強化等,対日直接投資を呼び込むために日本政府が一丸となって取組んでいることを説明しました。また東京に投資が集中している課題を挙げ,特色ある産業集積や農林水産品・観光資源など地域の投資先としての魅力を紹介し,今後は投資先として地方に着目いただきたい旨述べました。


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