世界貿易機関(WTO)
河野外務大臣の豪州政府主催WTO非公式閣僚会合への出席
令和元年5月23日


5月23日(現地時間同日),パリにおいてOECD閣僚理事会の機会に豪州政府主催の世界貿易機関(WTO)非公式閣僚会合(於:OECD本部内)が開催され,我が国から河野外務大臣,世耕経済産業大臣及び小里農林水産副大臣が出席したところ,概要は以下のとおりです。
1 出席者
豪州,カナダ(共同議長),EU,米国,中国,韓国,インド等を含む約30のWTO主要加盟国の閣僚又は代理及びアゼベドWTO事務局長が出席しました。
2 議論の概要
(1)現在WTOで行われている漁業補助金に関する新たなルール作りに向けた交渉の現状や,明年6月にカザフスタンで開催予定の第12回WTO閣僚会議(MC12)に向けたWTO改革への取組の重要性等につき,率直な議論が行われました。
(2)河野外務大臣からは,韓国による日本産水産物等の輸入規制措置に関するWTO上級委員会の判断に関し,紛争解決に全く資さず,極めて遺憾である旨述べるとともに,日本産食品の安全性が確保されていることはWTO紛争解決手続を通じても認められていることから,輸入規制を維持している各国に対し,規制撤廃を検討するよう,働きかける発言を行いました。また,日本は,漁業補助金交渉に真剣に取り組む旨述べました。
(3)他の出席国からは,漁業補助金交渉についての合意された交渉期限である本年12月が迫る中,差異を狭め,コンセンサスを形成するために引き続き集中的な議論を継続していくことが必要であり,また,電子商取引等の分野におけるルール作りや透明性・通報提案等を含め,WTO改革についてできるところから具体的な成果を得ることが重要である旨発言がありました。