世界貿易機関(WTO)
河野外務大臣のWTO改革に関するカナダ政府主催少数国会合への出席
令和元年5月23日



5月23日(現地時間同日),パリにおいてOECD閣僚理事会の機会に世界貿易機関(WTO)改革に関するカナダ政府主催の少数国会合(於:OECD本部内)が開催され,我が国から河野外務大臣,世耕大臣及び小里農林水産副大臣が出席したところ,概要は以下のとおりです。
1 出席者
カナダ(議長:カー国際貿易多様化大臣),シンガポール,韓国,日本,ニュージーランド,豪州,ブラジル,チリ,EU,メキシコ,ノルウェー及びスイスの計12か国・地域の閣僚又は代理及びアゼベドWTO事務局長が出席しました。
2 議論の概要
(1)1月24日にダボス(スイス)で開催された前回会合での議論を踏まえ,WTOの監視機能の効率性・有効性及び透明性の向上等,WTO改革の具体的な方策に関する率直な議論が行われました。
(2)河野外務大臣からは,6月8日及び9日につくばで開催予定のG20貿易・デジタル経済大臣会合(河野大臣が共同議長)に言及しつつ,G20議長国として,同会合に向けたWTO改革に関する議論の加速化に貢献していく旨を指摘しました。
(3)また,河野外務大臣からは,韓国による日本産水産物等の輸入規制措置に関するWTO上級委員会の判断に関し,全WTO加盟国が上級委員会を含む紛争解決制度の機能に関する深刻な状況を真剣に受け止め,制度の改革が不可欠との考えの下,議論を行っていくことが重要である旨の発言を行いました。
(4)出席国は,多角的貿易体制を維持・強化する観点からWTO改革に向けた具体的な取組の進展が不可欠であり,紛争解決制度の改革,漁業補助金交渉,「特別なかつ異なる待遇(S&DT)」の扱いを含む途上国の地位問題等について,引き続き取り組んでいく必要性があるとの認識で一致しました。