日本の安全保障と国際社会の平和と安定
弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範
(Hague Code of Conduct against Ballistic Missile Proliferation : HCOC)
(第13回総会)
平成26年6月2日
5月29日及び30日,ウィーンにおいて「弾道ミサイルの拡散に立ち向かうためのハーグ行動規範」(HCOC)の第13回総会が開催され,終了後にプレスリリースが発出された。その概要は,以下のとおり。
- 2014年5月29日及び30日,ウィーンにおいて第13回HCOC総会が開催され,67か国が参加した。
- 参加国は,国内及び国際的な安全保障に関する既存の取決め,軍縮及び不拡散の目的とメカニズムを強化するためのプロセスに貢献する一方で,弾道ミサイルの拡散に対する信頼醸成と透明性のための唯一の多数国間の枠組みであるHCOCの重要性を再確認した。
- 前議長国である日本は,HCOCの普遍化の促進と参加国による履行強化のために行った過去一年間の取組を概括した。2014-2015年議長国に就任したペルーは,全ての側面においてHCOCを完全かつ包括的に履行すること,及びHCOCの普遍化プロセスを前進させるためのアウトリーチ活動を強化することを,今後一年間の議長国の目標として紹介した。
- 参加国は,アンティグア・バーブーダ,ドミニカ国及びセントクリストファー・ネーヴィスのHCOCへの新規参加を歓迎した。現在,137カ国がHCOCに参加している。参加国は,前議長国、関心国及びEUにより実施されたアウトリーチ活動を評価した。
- 参加国は,特に世界のいくつかの地域において,国際社会の深刻な懸念となっている大量破壊兵器及びその運搬手段の拡散による国際の平和と安全に対する脅威を再確認した。この関連で,最近の北朝鮮による弾道ミサイル発射について,今次総会における議論の中で言及がなされた。参加国は,大量破壊兵器とその運搬手段の拡散を防止すること並びに特に宇宙打上機及び弾道ミサイルの能力を有する国々によるHCOCへの新規参加を奨励することについての継続的な必要性を強調した。
- 参加国は,HCOCの普遍化のための取組への支援を継続することに合意した。このような支援は極めて高い重要度を有するものである。参加国は,第69回国連総会において,HCOCに関する決議案の採択を促進することについて合意した。
- 参加国は,特に事前発射通報及び年次報告のタイムリーな提出に関し,HCOCの完全な履行の重要性を強調するとともに,このための更なる措置の重要性を強調した。