軍縮・不拡散・原子力の平和的利用
第11回日英原子力年次対話の開催
令和4年12月26日
- 2022年11月2日、第11回日英原子力年次対話が東京においてハイブリット形式で開催され、日本側から伊藤茂樹外務省軍縮不拡散・科学部審議官が、英国側からクリス・ヘファー英国ビジネス・エネルギー産業戦略省原子力局長が共同議長を務めました。今次対話では、「原子力研究・開発」、「廃炉と環境回復」、「原子力政策」、「パブリック・コミュニケーション」、「原子力安全と規制」に関する両国の取組について意見交換が行われました。
- 「原子力研究・開発」では、両国は日英双方の研究開発の概要と共同で行っている活動の最新状況を紹介するとともに、多様な人材を確保するために、若い世代に対して原子力を奨励していく必要性を確認しました。「廃炉と環境回復」では、本分野における日英間の広範な協力の成功や、この協力がもたらした大きな相互利益を認識しました。「原子力政策」では、原子力に関するそれぞれの政策と最新の国内情勢について最新状況を説明し、両国は、現在の地政学的状況及び石油・LNG価格の高騰を考慮し、安全なエネルギーシステムの必要性について言及しました。
- 「パブリック・コミュニケーション」では、原子力に関する広報活動において、一貫性、簡潔さ及び率直さが重要であることで一致しました。東電福島第一原発におけるALPS処理水の取扱いに関して、日本は利害関係者とのパブリック・コミュニケーションに関する最新状況を説明し、英国は決定の背後にある科学の支持を改めて表明し、適切な希釈及び放出速度に配慮するのであれば、処理水を放出してはならない理由はないとの見解を示しました。「原子力安全と規制」では、両国の規制当局がそれぞれの国における規制の焦点等に関する最新状況を共有しました。
- 今次対話での意見交換を踏まえ、今後日英間の原子力協力の更なる強化が期待されます。