軍縮・不拡散・原子力の平和的利用

令和5年5月25日
会議で発言する小笠原一郎軍縮代表部大使
自律型致死兵器システム(LAWS)に関する政府専門家会合の様子
  1. 5月15日から同月19日まで、特定通常兵器使用禁止制限条約(CCW)の枠組みにおいて、本年2回目となる自律型致死兵器システム(LAWS)に関する政府専門家会合(GGE)がジュネーブにて開催され、我が国を含む締約国のほか、国際機関、NGOが参加しました。我が国からは、小笠原一郎軍縮代表部大使が出席しました。
  2. 我が国は、新興技術の発展とともに、AIをはじめとする新興技術の軍事利用とその影響に係る国際的関心は高まっており、LAWS議論がその重要性を増している点を指摘しつつ、LAWS・GGEがLAWSに関する共通認識を醸成し、国際的なルール作りを行う場として重要な役割を果たしていることを述べました。
  3. 会合最終日には、本年のLAWS・GGEにおける議論の成果として、LAWS・GGE報告書が全会一致で採択されました。報告書には、LAWSに関する新興技術を用いた兵器システムに関して、国際人道法を遵守できないものは使用禁止であり、また、兵器システムのライフサイクル全体を通じて、国際人道法を含む国際法の遵守を確保するため、必要に応じて標的の種類の制限を行うべきこと等が明記されました。
  4. 我が国は、LAWS・GGEの報告書の採択を歓迎し、引き続き、主要国を含む126か国が参加する枠組みであるCCWにおいてコンセンサスでルールを形成していくことが、ルールの実効性の担保に繋がるものであるとの考えの下、安全保障上及び人道上の観点も考慮しつつ、LAWSに係る国際的なルール作りに積極的かつ建設的に参加し、議論に貢献していく考えです。

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