生物・化学兵器
化学兵器禁止機関(OPCW)執行理事会(EC)視察団による遺棄化学兵器(ACW)処理事業関連施設視察(ECビジット)の実施
令和6年9月27日
9月18日から22日の間、我が国は化学兵器禁止機関(OPCW)執行理事会(EC)視察団による遺棄化学兵器(ACW)処理事業関連施設視察(ECビジット)を中国と共同で実施しました。
- 本視察にはEC議長を含む15か国の代表とアリアスOPCW事務局長が参加し、中国の黒竜江省及び吉林省におけるACW廃棄処理事業の現場を視察しました。日本側は林美都子外務省軍縮不拡散・科学部審議官が、中国側は李驰江(Li Chijiang)中国外交部副軍控司長が、それぞれ代表を務めました。
- 本視察において、参加者は、ACWの発掘・回収現場や近年増設された廃棄処理設備を視察し、安全かつ着実なACWの発掘・回収・廃棄処理のための取組に関する説明を受けました。
- 我が国は、ACW処理事業をできる限り早く完了できるよう、今後も引き続き中国及びOPCWと連携し、政府全体として取り組んでいく考えです。
(参考1)中国におけるACW廃棄処理事業の経緯及び現状
- 1 我が国は、化学兵器禁止条約(1997年発効)に従い、中国におけるACWの廃棄処理事業を実施。
- 2 発掘・回収事業については2000年、廃棄処理事業については2010年より実施。
- 3 2024年8月末現在の発掘・回収総数は127,425発であり、廃棄処理総数は105,405発。
(参考2)ECビジットの概要
- 1 ACW事業の透明性確保及び理解促進のため、日中両国の連携の下でECメンバーの代表及びOPCW事務局長による関連施設の視察を受け入れるもの。
- 2 2013年に初めて行われて以来、2022年までに5回実施されてきた。2022年のECビジットは新型コロナウイルス感染症の影響によりオンラインでの実施となったため、今回の現地での視察実施は5年ぶりとなった。