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「V4+日本」環境・気候変動ワークショップ
(概要と評価)

平成21年10月

 10月12日~17日の間、ヴィシェグラード4か国(V4)(チェコ、ハンガリー、ポーランド、スロバキア)(注)及びウクライナ、ベラルーシの環境・気候変動担当部局責任者(局長級)を招へいし、中・東欧地域環境センター専門家の出席も得つつ環境・気候変動ワークショップ実施したところ、概要と評価以下のとおり。

 (注)1991年、ハンガリー、チェコ・スロバキア(当時)及びポーランドの首脳が、ヴィシェグラード(ハンガリー)で会合を行い、域内協力推進のためにV4を創設した。

1.概要

(1)経緯・目的

(イ)2008年12月、ワルシャワで行われた「V4+日本」政策対話で、「環境・気候変動ワークショップ」を開催することで合意、その後、本年5月にハノイで行われた「V4+日本」外相会合後に発出された共同プレス・ステートメントの中でも、本環境・気候変動ワークショップの開催が確認された。

(ロ)我が国はこれまでV4諸国との積極的な対話・協力を推進してきている。今回のワークショップは、我が国とV4諸国との従来の協力分野を拡大し、「環境・気候変動」、中でも特に「環境技術」に焦点をあて、環境・気候変動分野における理解を深めるとともに、我が国の環境問題に対する取り組みや環境技術のレベルの高さについて紹介しつつ、また各国の環境政策や重点的に取り組んでいる分野、日本との協力が考えられる分野等に関し関連企業視察、ワークショップを通じた講義・意見交換を行うことにより、相互理解を深め、今後の具体的な協力の可能性を探ることを目的として実施された。

(2)プログラム

 参加者は、外務省欧州局・国際協力局関係者と意見交換を行った他、電源開発株式会社磯子火力発電所、パナソニック電工株式会社汐留本社ビル、東京ガス千住テクノステーションを訪問して省エネルギーや再生可能エネルギー等、日本が有する最新の環境関連技術を視察した他、三田共用会議所で行われた環境・気候変動ワークショップで、各国の環境政策の紹介や日本との協力の具体例などにつきプレゼンテーションを行った。

(3)参加者

V4各国出席者:
 ホルブ・チェコ環境省持続可能エネルギー・輸送局長
 コヴァーチ・ハンガリー環境・水利省環境開発局チーフ・カウンセラー
 ザヴァヅカ=ステンプニャク・ポーランド環境省気候変動局次長
 ピトラック・スロバキア経済省エネルギー国際関係部副部長

その他:
 ポリャコーワ・ベラルーシ外務省人道支援・人道局一等書記官
 クシコ・ウクライナ国立環境投資長長官顧問より
 イヴァーニ中・東欧地域環境センター・シニアエキスパート

2.評価

(1)環境問題は、昨今ますますその重要性を増しており、日本としても積極的にイニシアティブをとっている分野である。日本が有する環境技術はまさに世界の最先端に位置するものであり、日本滞在中、各国参加者に省エネルギー、再生可能エネルギー、クリーンコール技術等に関する様々な環境技術を紹介したこと、日本の環境政策の取り組みを紹介したことは、今後、環境分野における中・東欧地域との協力を強化していくという観点からも非常に時宜を得たものであった。また、10月15日(木曜日)に三田共用会議所で行われたワークショップでは、関心を有する民間企業、関連団体、大使館関係者等計約80名が出席する中、日本の環境政策・環境技術や各国の環境政策、各国のエネルギー事情・エネルギー安全保障問題、GIS等に見られる日本との協力の具体例、再生可能エネルギーへの取り組みなどが紹介され、環境問題への取り組みに関する相互理解が一層深まった。

(2)また、今回は前V4議長国ポーランドが提唱し、現V4議長国ハンガリーがその議長国期間中の課題の一つとして掲げる「東方パートナーシップ」支援の一助とすべく、「V4+日本」協力の対象を拡大し、ウクライナ、ベラルーシからも政府関係者を招へいするとともに、中・東欧地域における環境協力機関として確たる地位を有する中・東欧地域環境センターからも専門家が参加し、同センターの活動概要、中・東欧地域の環境問題への取り組み、日本との協力の具体例等につき紹介が行われた。従来の協力範囲を拡大しつつ、より専門的な議論を行ったという意味で、今次ワークショップは、今後V4協力を様々な分野で更に進展させていくための良い契機となったものと評価できる。

【環境・気候変動ワークショップ出席者のプレゼンテーション資料】

(当日のプレゼンテーション順)

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