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平成19年5月29日
5月28日及び29日、ドイツのハンブルクにおいてアジア欧州会合第8回外相会合(ASEM・FMM8)が開催された。本会合には、アジア側より16カ国(日中韓、インド、パキスタン、モンゴル、ASEAN10カ国)及びASEAN事務局、欧州側よりEU27カ国及び欧州委員会の外相等又はその代理が出席した。我が国からは麻生外務大臣が出席。議長はシュタインマイヤー独外相。
(1)ワーキング・ディナー(28日夜)
国際社会全体の安定にとり特に重要なテーマとして、アフガニスタン、イラン、イラク、朝鮮半島について活発な議論。麻生大臣よりは、ポイント以下の発言を行った。
(2)全体会合:(29日午前)
冒頭、中東情勢につき議論。引き続き、アジア・欧州が共に直面するグローバルな課題として、エネルギー・気候変動について議論。麻生大臣からは、先般安倍総理が発表した「美しい星へのいざない」の内容を踏まえ、すべての主要排出国の参加する実効性ある国際的な枠組みの実現に向け、主導的な役割を果たしていく決意を表明。
(3)ワーキングランチ:(29日昼)
冒頭、テロ対策につき議論。麻生大臣からは、15-16日に我が国が主催したASEM第5回テロ対策会議の成果を報告し、「自由と繁栄の弧」を実現するには基本的価値に対する挑戦であるテロに断固として立ち向かう必要がある旨強調し、日々のテロ阻止のための措置及び貧困対策、文明・宗教間対話等の長期的取り組みの重要性を強調。
引き続き、アジア欧州財団(ASEF)設立10周年を記念して、ASEF事務局長から活動内容の説明があり、各国から祝意表明と評価の表明あり。経済・貿易に関し、WTO、FTA、EUとアジア諸国とのパートナーシップ協定等を通じた協力の強化につき議論。東アジアの地域統合、タイ情勢、ミャンマー情勢並びに欧州の拡大・深化について議論。また、文化、異なる信仰間の対話、教育等の社会的側面におけるASEMの協力について意見交換。更に、新規参加メンバーから、今後のASEMの枠組みにおける協力への期待及び展望につき表明。
ベトナムが次回外相会合を2009年に主催する意向を表明し、各国はこれを歓迎。
以上のような議論を踏まえ、議長声明が発出された。概要は別添(英文(PDF)・和文骨子・和文仮訳)の通り。
麻生大臣は、ハンブルク滞在中、中国の楊外相、ミャンマーのニャン・ウィン外相、パキスタンのカスーリ外相と二国間会談を行ったほか、V4+1外相会合を行った。また、韓国等各国の外相と食事の機会や会合の前後を捉えて懇談し、二国間関係や国際情勢について意見交換を行った。