外務人事審議会
外務人事審議会について
令和2年8月28日
外務省組織令により設置された審議会であり、原則として月1回の定例会合を開催し、在勤手当額の改訂に関する勧告や名誉総領事の任命に意見を述べる等の業務(下記3参照)を行っている。
1 根拠法
外務省組織令第90条
2 設置年月日
昭和27年4月10日(平成13年1月6日及び平成15年4月2日に改組)
3 任務
- (1)職員による勤務条件に関する行政措置の要求等についての事実審査・判定(外務公務員法第17条)
- (2)職員による外交機密漏洩を理由とする懲戒処分についての不服申立てに係る調査(同第20条)
- (3)名誉総領事及び名誉領事の任命に関する外務大臣への意見の提出(同第24条)
- (4)外務省本省に勤務する外国人の採用に関する外務大臣への意見の提出(同第25条)
- (5)人事管理に係る政令案の立案及び外務省令の制定又は改廃の審議(同第26条)
- (6)在勤手当額の改訂に係る外務大臣への勧告(名称位置給与法第8条)
- (7)特命全権大使の任免に関する外務大臣への意見の提出(外務公務員法施行令第1条)
- (8)上記事項に関する外務大臣への意見の提出(外務省組織令第91条第2項)
4 委員
- (1)定数:7名(外交又は人事行政に関する高い識見その他の学識経験のある者)
- (2)任期:2年(再任を妨げない。)
- (3)現在の委員:
氏名 | 職名等 | 任命日 |
---|---|---|
(会長) | ||
小林 健 | 三菱商事取締役会長 | 平成30年9月21日任命 |
(委員) | ||
沼上 幹 | 一橋大学大学院経営管理研究科教授 | 平成26年4月22日任命 平成28年4月22日再任命 平成30年4月22日再任命 令和2年4月22日再任命 |
福島 安紀子 | 東京財団政策研究所上席研究員 | 平成26年9月10日任命 平成28年9月10日再任命 平成30年9月10日再任命 |
林 いづみ | 桜坂法律事務所 弁護士 | 平成26年9月10日任命 平成28年9月10日再任命 平成30年9月10日再任命 |
戸田 博史 | UBS証券株式会社投資銀行部門特別顧問 | 平成27年9月30日任命 平成29年9月30日再任命 令和元年9月30日再任命 |
古城 佳子 | 青山学院大学国際政治学部教授 | 平成27年9月30日任命 平成29年9月30日再任命 令和元年9月30日再任命 |
出合 均 | 日本人事試験研究センター代表理事 | 令和元年9月17日任命 |
5 会議
原則として毎月1回開催。
6 勧告事項
毎年夏頃に、外務大臣に対し在勤手当改訂等に関する勧告を行っている。
過去3年の勧告の概要
- 2019年7月
-
「多様な人材が活躍する職場作りを含む在外公館を通じた機動的な外交活動の展開に関する勧告」
- 「在外公館を通じた機動的な外交活動の展開」と「多様な人材が活躍する職場作り」に着目し、具体策を提示。
- 外交政策は我が国の将来の基盤であり、外交実施体制の強化は不可欠であるとの認識の下、在外職員がより一層活躍するための支援制度、専門調査員・派遣員の待遇改善、公邸料理人の処遇水準の向上、安全対策を含む在外公館機能の強化、業務合理化に関する取組、障害者雇用の一層の促進といった点を掲げている。
- 2018年7月
-
「職員一人ひとりが働きやすい職場環境の整備及び人員体制拡充等を通じた外交実施体制の強化に関する勧告」
- 働き方改革、在外職員が働きやすい支援制度の整備、定員の増員、専門調査員・派遣員の待遇改善、公邸料理人の処遇水準の向上、職員の研修の根本的強化、在外公館の拡充といった点を掲げている。
- 特に、今回は、長時間労働の是正や業務効率化を通じた働き方改革、更には介護支援や住居・子女教育手当拡充を含めた在外職員に対する支援策の強化の面について具体的な提案を行った。
- 2017年9月
- 「在勤手当を含む「質」・「量」両面における外交実施体制の強化に関する勧告」
- 「在外公館等の外交活動基盤」と「人的体制」に着目し、その「量」のみならず「質」に ついても強化する具体策の勧告。
- 特に、十分な人員や公館数の確保、本省と在外公館の意思疎通の強化、専門調査員・派遣員の待遇改善、在外公館施設や勤務条件といった施設・環境の整備、公邸料理人の効果的な活用、職員への研修強化といった点を掲げている。
- また、昨年の勧告に続き、今回も在外職員に対する支援策の強化を提言。在外公館警備体制の強化及び在外勤務と日本に残した家族・親族の介護との両立に向けた取組等について提案。