ASEAN(東南アジア諸国連合)
日・ASEAN外相会議
令和8年7月22日
現地時間7月22日午後0時10分(日本時間同日午後1時10分)から約1時間、フィリピンの首都マニラにて日・ASEAN外相会議が開催され、茂木敏充外務大臣が出席しました。今回の会議では、茂木大臣と、ASEANの対日調整国であるシンガポール共和国のバラクリシュナン外務大臣が共同議長を務めました。
1 開会挨拶
茂木大臣から、概要以下のとおり述べました。
- 世界は今、大きな構造的変化の中にあり、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序は様々な挑戦にさらされている。「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」はこうした国際秩序の維持・強化を目指すものであり、その実現の中核を成すのがASEANである。
- 本年5月に発表した進化したFOIPのポイントは、各国が「自律性」と「強靱性」を身につけることである。日本はそのための協力を深め、「共に強く豊かになる」ことを目指したい。FOIPと基本的な方向性を共有するASEANの「インド太平洋に関するASEANアウトルック(AOIP)」の推進と主流化に引き続き協力していく。
- 日本とASEANは半世紀以上にわたり「信頼のパートナー」として幅広い分野で協力を深めてきた。この信頼関係を維持していきたい。
2 日・ASEAN協力
- ASEAN側から、2023年の日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議で発出した共同ビジョン・ステートメント及び実施計画に沿った協力が着実に進展していることに高い評価と謝意が示されました。特に、組織的詐欺対策などの治安・安全保障分野、AI・DX等の新しい経済分野、中東情勢を受けたエネルギー安全保障、食料安全保障、人的交流などにおいて日本との更なる協力に対する期待が示されました。
- 茂木大臣からは、共同ビジョン・ステートメントの三つの柱に沿って、以下 のとおり事例を挙げつつ説明しました。
- 「平和と安定のためのパートナー」 日本は、巡視船の供与等を通じ、ASEAN各国の海上法執行能力の強化を支援している。また、喫緊の課題である組織的詐欺対策として、ASEANAPOLへの新規拠出などを通じ、ASEAN諸国の能力構築を支援していく。
- 「未来の経済・社会を共創するパートナー」 日本は、「日ASEAN・AI共創イニシアティブ」やFOIPデジタル回廊 構想の下、AI協力やデジタル・インフラ整備を共に進めていく。また、エネルギー分野では、中東情勢を受けて立ち上げた「パワー・アジア」や、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の下での協力を推進する。
- 「世代を超えた心と心のパートナー」 日本は、青少年交流や科学技術協力、ASEAN各国の人材育成に引き続き協力していく。本年は日・ASEAN統合基金(JAIF)設立20周年でもある。日ASEAN協力を一層深めていきたい。
3 地域・国際情勢
- ASEAN側から、南シナ海情勢、ミャンマー情勢、中東情勢等につき言及がありました。
- 茂木大臣から、概要以下のとおり述べました。
- ミャンマー
・情勢改善のためには、暴力の即時停止、被拘束者の解放、当事者間の真摯な対話を含む政治的進展及び国民生活の向上に向けた取組が不可欠である。
・日本は、今後も「5つのコンセンサス」の実施といったASEANの取組を後押ししていく。また、ミャンマーの人々が直接裨益する形で人道支援等を継続していく。 - 東シナ海・南シナ海
・日本は、力又は威圧によるあらゆる一方的な現状変更の試みに強く反対する。
・南シナ海行動規範(COC)が、国連海洋法条約(UNCLOS)に沿ったも のとなるよう強く期待する。 - 北朝鮮
・北朝鮮の完全な非核化が重要である。核・ミサイル開発は、国連安保理決議違反であり、容認できない。
・引き続き、拉致問題への理解と協力を得たい。
- ミャンマー
4 閉会挨拶
茂木大臣から、日本は「信頼のパートナー」として、各国と力を合わせて、ASEANとの協力の更なる深化に取り組んでいきたい旨述べました。
