アジア
第22回ASEAN地域フォーラム(ARF)閣僚会合
平成27年8月7日
1 今次会合の意義
(1)南シナ海,北朝鮮などの地域・国際情勢を中心に率直な意見交換が行われた。
(2)岸田大臣から,「平和安全法制」法案を含む「積極的平和主義」の取組を丁寧に説明。ARFにおける日本の具体的な貢献(注:下記4参照)もアピールした。
(2)岸田大臣から,「平和安全法制」法案を含む「積極的平和主義」の取組を丁寧に説明。ARFにおける日本の具体的な貢献(注:下記4参照)もアピールした。
2 地域・国際情勢
(1)南シナ海
ア 岸田大臣から,南シナ海で大規模な埋立てや拠点構築,その軍事目的での利用等,現状を変更し緊張を高める一方的行為が継続していることを深刻に懸念しており,埋立ての「完了」を既成事実化することは認められないことを指摘。各国が緊張を高める一方的な行動を慎み,「法の支配」の原則に基づき行動することが重要である旨発言した。また,「海における法の支配の三原則」((1)法に基づいた主張,(2)力や威圧を用いない,(3)紛争の平和的解決)を今こそ徹底すべきである旨強調した。さらに,2002年の行動宣言(DOC)の完全な実施及び行動規範(COC)の早期の妥結を強く期待する旨発言した。この関連で,岸田大臣は,暗礁・領海の外に位置する低潮高地,またはそれらを埋め立てた人工島は,国際法上,排他的経済水域や大陸棚どころか領海・領空を有しない旨発言した。
イ これに対し,複数の国から,南シナ海における埋立て,施設建設,軍事拠点化の動きに言及しつつ,最近の情勢に関する懸念が表明され,多くの国から,DOCの完全な実施,COCの早期締結,自制と平和的解決の重要性につき発言があった。
(2)北朝鮮
ア 岸田大臣から,日本は核,ミサイル,拉致等の諸懸案の包括的解決を目指す方針に変わりはない旨説明した。また,北朝鮮に対し,地域の緊張を高めるような行動の自制と,安保理決議や六者会合共同声明の誠実かつ完全な実施を求めた。更に,昨年5月の日朝合意に基づく迅速な調査を通じ,全ての拉致被害者の帰国を求めた。イ また,各国から,北朝鮮の核・ミサイル開発につき懸念が示されたほか,北朝鮮の人権状況を憂慮する発言が行われた。なお,北朝鮮からは,従来の北朝鮮独自の主張が述べられた。
(3)その他
ウクライナ・ロシア情勢,ISIL・過激化対策,イランの核問題等も議論された。3 日本の安全保障政策
岸田大臣から,国際協調主義に基づく「積極的平和主義」の下の日本の安全保障政策に関し,現在国会で審議されている「平和安全法制」法案も含め説明。引き続き透明性をもって丁寧に説明していきたい旨発言した。また,日本の戦後70年の平和国家としての歩みに揺るぎはないことを改めて強調した。
4 その他
ARFにおける各分野での取組について各国から発言があった。
岸田大臣からは,日本の貢献として,以下を強調した。
(1)マレーシアと共に,本年8月まで会期間グループ(ISG(注1))の共同議長を務めた。また,災害救援,海上安全保障,不拡散・軍縮,過激化対策,宇宙などの分野で取組をリード。
(2)会期間会合(ISM(注2))の共同議長を務める災害救援,海上安全保障を始めとする多くの分野の取組に積極的に参加。ARFで実のある協力が実現するよう貢献。
注1:ISG(Inter-Sessional Group),課長級の準備会合
注2:ISM(Inter-Sessional Meeting),海上安全保障,災害救援,テロ・国境を越える犯罪対策,不拡散・軍縮の4分野において,信頼醸成を図るために具体的な取組を進める会期間会合
岸田大臣からは,日本の貢献として,以下を強調した。
(1)マレーシアと共に,本年8月まで会期間グループ(ISG(注1))の共同議長を務めた。また,災害救援,海上安全保障,不拡散・軍縮,過激化対策,宇宙などの分野で取組をリード。
(2)会期間会合(ISM(注2))の共同議長を務める災害救援,海上安全保障を始めとする多くの分野の取組に積極的に参加。ARFで実のある協力が実現するよう貢献。
注1:ISG(Inter-Sessional Group),課長級の準備会合
注2:ISM(Inter-Sessional Meeting),海上安全保障,災害救援,テロ・国境を越える犯罪対策,不拡散・軍縮の4分野において,信頼醸成を図るために具体的な取組を進める会期間会合