オーストラリア連邦

平成27年12月18日
儀じょう隊による栄誉礼及び儀じょう
(写真提供:内閣広報室)
儀じょう隊による栄誉礼及び儀じょう
(写真提供:内閣広報室)
握手する両首脳
(写真提供:内閣広報室)

 12月18日午後6時15分から約55分間,安倍晋三内閣総理大臣は,実務訪問賓客として来日中のマルコム・ターンブル・オーストラリア連邦首相(The Hon. Malcolm Turnbull MP, Prime Minister of the Commonwealth of Australia)と赤坂迎賓館にて首脳会談を行い,続いて同首相との間で,少人数のみによる会談を約15分間行いました。そして,日豪間の揺るぎない戦略的関係を確認し,共同声明「―特別な戦略的パートナーシップの次なる歩み:アジア,太平洋,そしてその先へ―」仮訳(PDF)別ウィンドウで開く英文(PDF)別ウィンドウで開く)を発出しました。その後午後8時00分から約1時間15分,総理主催晩餐会を開催したところ,概要は以下のとおりです。

共同記者発表
(写真提供:内閣広報室)
共同記者発表
(写真提供:内閣広報室)

1 冒頭

日豪首脳会談
(写真提供:内閣広報室)

 安倍総理から,ターンブル首相の訪日を歓迎し,多忙な中,年次訪問という約束を果たす日本重視の姿勢に感謝を述べました。その上で,G20を皮切りに,1か月で5回お会いして率直な意見交換を行い,日豪の「特別な関係」を共に一層発展させていけると確信している旨述べました。
 これに対してターンブル首相は,裏千家における茶道体験を含む日本側の歓待に感謝の意を述べた上で,日豪は地域の全ての国の繁栄の基盤となる平和と安全の維持,ルールに基づく国際秩序の維持の重要性で一致している他,両国経済の発展や気候変動への対処でイノベーションを重視していることも同じである旨述べました。更に,ターンブル首相から,両国の長年にわたる友好関係を安倍総理と手を携えて一層強化・深化させていきたい旨述べました。

握手する両首脳
(写真提供:内閣広報室)
茶席で懇談を行う両首脳
(写真提供:内閣広報室)

2 二国間関係

(1)経済分野・交流促進

 両首脳は,日豪EPA,TPP等を踏まえた経済の絆を強化することを確認し,イノベーション分野でも協力を深めていくことで一致しました。この一環として,安倍総理から,日本側としては,「日豪交流促進会議」において,(ア)イノベーション主導の産業構造多様化,及び(イ)地方主導の関係緊密化に関する具体策を検討する旨述べました。ターンブル首相はこれを歓迎し,協力の進展に期待を示しました。

(2)安全保障・防衛分野

 安倍総理から,日豪協力はアジア太平洋地域の要との認識を再確認し,現在進んでいる各種協力を加速したい旨述べました。これに対してターンブル首相からも,アジア太平洋の平和と安定のため,共通の価値観及び利益に基づく日豪協力を強化したい旨発言がありました。また両首脳は豪州の潜水艦計画への日本の協力についても意見交換を行いました。

3 地域・国際情勢

 両首脳は,南シナ海・東シナ海,中国,北朝鮮等の情勢につき意見交換を行いました。また,日豪米日豪印等の協力の強化を歓迎しました。更に,太平洋における協力,テロ対策及びサイバーセキュリティ分野における協力等の強化の重要性で一致しました。

4 捕鯨

 ターンブル首相から安倍総理に対し,日本が今期に南極海において捕鯨を実施することを決定したことに対するオーストラリアの深い失望が伝えられました。安倍総理からは,新南極海鯨類科学調査計画(NEWREP-A)の法的及び科学的根拠に関する日本の立場を説明しました。両首相は,日本とオーストラリアは,海における人命や財産に対するリスクとなるいかなる行動も容認しないことを改めて強調しました。

総理主催晩餐会
(写真提供:内閣広報室)
総理主催晩餐会
(写真提供:内閣広報室)

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