オーストラリア連邦

豪州将来潜水艦の共同開発・生産を我が国が実施することとなった場合の構成品等の豪州への移転

平成27年11月26日

1 本日,豪州の将来潜水艦の共同開発・生産を我が国が実施することとなった場合の構成品及び技術情報(以下「構成品等」という。)の我が国から豪州への移転について,「防衛装備移転三原則」(平成26年4月1日閣議決定)及び「防衛装備移転三原則の運用指針」(平成26年4月1日国家安全保障会議決定)に従い,国家安全保障会議で審議した結果,海外移転を認め得る案件に該当することを確認した。

2 豪州の将来潜水艦プログラムについては,平成26年10月の日豪防衛相会談における豪州からの要請を受け,我が国の協力の可能性について検討してきた。また,豪州政府は,平成27年2月に「競争的評価プロセス」と呼ばれる選定手続の導入を発表し,平成27年5月6日の日豪防衛相電話会談において,豪州から,我が国に豪州の将来潜水艦の選定に向けた手続に参加して欲しいとの要請があった。
 以上の要請を受け,政府は,豪州との潜水艦の共同開発・生産の実現可能性の調査を行うために必要な技術情報の移転について,平成27年5月18日の国家安全保障会議で海外移転を認め得る案件に該当することを確認し,現在,民間企業の参画を得て,具体的にいかなる協力が可能か詳細な検討を行っている。
 豪州の将来潜水艦の選定に向けた手続には,我が国に加え,フランス及びドイツの企業も参加しており,本年11月末までに豪州政府内での検討に必要な技術情報を提供することが求められている。豪州政府は,参加者から技術情報が提供された後に,将来潜水艦プログラムのパートナーを決定する見込みであるが,我が国がパートナーに選定された場合には,将来潜水艦の設計・建造,建造後の運用・維持に必要な構成品等が豪州へ移転(以下「本件海外移転」という。)されることとなる。

3 我が国と豪州は基本的な価値や戦略的利益を共有しており,平成26年7月の日豪首脳会談において,両国は,両国間の関係を「21世紀のための戦略的パートナーシップ」と位置づけ,安全保障・防衛協力を新たな段階に引き上げることで合意している。両国が防衛装備・技術協力を含む様々な分野で多層的に協力を推進していくことは,アジア太平洋地域や国際社会の平和や安定に寄与するものである。本件海外移転は,今後,我が国が豪州の将来潜水艦プログラムのパートナーに選定された場合に,豪州の将来潜水艦を豪州と共同で設計・建造するとともに,豪州自らが行う運用・維持についても必要な支援を行う(以下「本件共同開発・生産」という。)ものであり,

(1) 我が国と安全保障面での協力関係にある豪州との防衛協力の一層の強化に資するとともに,潜水艦分野での協力は,平素からの情報収集・警戒監視の能力向上を通じ,アジア太平洋地域において重要な課題となっている海洋安全保障にも資するものである。

(2) 豪州の将来潜水艦には,豪米が共同開発する戦闘システムが搭載される計画となっており,本件共同開発・生産は日米豪三か国の共同作業となるため,三か国協力の進展も期待でき,また,日米同盟の強化にも資する。

(3) 本件共同開発・生産を行うことは,将来の我が国潜水艦の能力向上に資するものである。
   このような観点から,本件海外移転は,我が国の安全保障の観点から積極的な意義を有する。

4 さらに,本件海外移転の仕向先は豪州であり,最終需要者は豪州国防省及びその契約者であって,適正管理の確実性は高い。加えて,豪州との潜水艦の共同開発・生産のために移転される構成品等は,下記5.のとおり適正管理が確保されることとなっていること等を考慮すれば,我が国の安全保障上の問題はないと認められる。

5 本件海外移転は「防衛装備品及び技術の移転に関する日本国政府とオーストラリア政府との間の協定」に基づき実施されるものであり,豪州政府が今後具体的に我が国から移転される構成品等を目的外使用し,又は第三国移転する場合には,我が国の事前同意が義務付けられることから,構成品等の豪州への移転後の適正な管理が確保されると認められる。

6 なお,将来潜水艦には豪米が共同開発する戦闘システムが搭載される計画となっており,そのために必要な一部の構成品等が米国に移転される可能性があるが,当該移転については,我が国から米国への移転とするのではなく,豪州を介した第三国移転とする。

7 また,豪州政府からは,将来潜水艦の建造場所について3つのオプション((1)日本での建造,(2)豪州での建造,(3)前二者の組合せ)を提示することが求められている。我が国が豪州の将来潜水艦プログラムのパートナーに選定され,豪州での建造を行うことになった場合等には,本件海外移転に関連する豪州への直接投資が必要となる可能性があるが,当該直接投資は,防衛装備移転三原則上認め得るとされた移転に伴うものであり,国際的な平和及び安全を損なうものではないと認められる。

8 本件海外移転に関する許可その他の外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)に基づく必要な手続については,上記の国家安全保障会議での審議結果を踏まえ,適切に対応することとする。


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