世界の医療事情

サモア

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 サモア独立国(国際電話国番号685)

2 公館の住所・電話番号

在サモア日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Embassy of Japan, S.N.P.F.Plaza B,2F,Savalalo,Apia,Independent State of Samoa
電話:21187
ホームページ:http://www.nz.emb-japan.go.jp/samoa/index_j.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在フィジー日本国大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

(1)気候

 熱帯性気候で、年間平均気温は26~27度です。

(2)医療水準

 自国でごく僅かの医師を養成していますが、学校そのものがまだ試験的段階であり、医師は、フィジーやパプアニューギニアの医学部を卒業するか、ニュージーランドやオーストラリアの医学部を卒業して戻ってきた者達が大半です。専門医は少なく、多くの科では専門医が全くおりません。やや高度な医療を要する時は、国内では対応出来ず、ニュージーランドやオーストラリアなどの海外へ行かねばなりません。

(3)医療制度

 貧弱な検査機器、治療施設しかないため、ごく簡単な診療以外は近くの先進国に早めに出られた方が賢明です。先進国の医療費は高額で、支払いの保証がない限り診療が受けられない可能性があります。サモアを訪問する時は、万一の場合に備えて十分な額の海外旅行傷害保険等に加入してきて下さい。

(4)水質・食品など

 雨水を貯水して供給する場合は細菌等に汚染されている可能性があります。水道水は地下水を汲み上げて供給されています。塩分の含有量が多く、さらに細菌等に汚染されている可能性があるため、飲料水にはミネラルウォーターを使用されるのが賢明です。生鮮食品も、流通の過程で汚染されている可能性が高いため、生で食することは避けてください。野菜などをサラダで食べる場合は、流水で十分に洗ってから、食べてください。

5 かかり易い病気・怪我

(1)消化器感染症

 飲料水・食事・飛沫を介して、ウイルス性感染性胃腸炎(発熱・嘔吐・下痢)や細菌性消化器伝染病(腸チフス・赤痢など:下痢・血便・腹痛・発熱など)や原虫・寄生虫(ランブル鞭毛虫症・アメーバ赤痢など:下痢・腹痛など)等、一年中感染する危険性があります。ウイルス感染症は脱水等の合併症を起こさないように注意していれば、大体数日で軽快します。細菌性感染症には抗生物質、原虫・寄生虫には駆虫剤など、それぞれ固有の治療薬を必要とします。

(2)デング熱

 デングウイルスを保有するネッタイシマカやヒトスジシマカなどの蚊に刺されることによって発症します。潜伏期間は約1週間で、頭痛、高熱、関節・筋肉痛に加えて赤い発疹が出現します。重症化すること(デング出血熱:全身から出血しやすくなります)がありますので、医療機関を受診することをお勧めします。治療は対症療法のみです。

(3)皮膚疾患

 高温多湿なため、湿疹や真菌症(カンジダや糸状菌など)を起こし、さらに細菌感染を合併して、皮下膿瘍を生じます。治療方法は切開排膿に加え、抗生物質(内服薬・外用薬)を使います。また、陸上では、アリなどに噛まれて、発疹を生じることがあります。海では、動物性プランクトンに噛まれ、強い痒みを伴う発疹を生じることがあります。遊泳中に、痒いと感じた時は、海からすぐに出てください。また、時にクラゲに刺され、ひどい皮膚炎を起こすこともあります。

(4)シガテラ中毒

 珊瑚に共生している海藻に付くプランクトンの一種が作るシガトキシンなどの毒が、食物連鎖で魚の肉や内臓に蓄積し、それを食べた人に起きる中毒です。このプランクトンは、珊瑚が死滅した後に大量に発生することが知られていますので、海が荒れて珊瑚礁が破壊される雨季(特にサイクロンの後など)に多く発生します。症状は神経症状、胃腸症状、関節・筋肉痛や痒みなどです。死亡率は低いのですが、「ドライアイス・センセーション」と呼ばれる神経症状(冷たいものに触ったり、 冷たいものを飲んだりすると感電したような痛みを感じます)に数ヶ月に渡り苦しめられることがあります。この毒素は加熱処理でも分解されません。治療も対症療法しかありません。

(5)犬咬傷

 犬が放し飼いになっており、しばしば犬に噛まれるということが起こっています。現在のところ、サモアでは狂犬病の心配はありませんが、破傷風を発症する恐れはありますので、不用意に犬には近寄らないようにしてください。破傷風の予防接種を受けておいてください。万一、犬に噛まれたら、破傷風ワクチンの追加接種をすぐに受けてください。場合により、破傷風免疫ヒトグロブリンの接種も必要となります。

6 健康上心がける事

(1)雨水を貯めた水も水道水も安心して飲用に供しうる物ではありません。飲料水にはミネラルウォーターを飲用するようにして下さい。

(2)高温多湿な気候のため、食べ物は腐りやすく、細菌が繁殖しやすいので、食中毒に十分注意してください。

(3)気温が高く発汗しやすい気候であるため、水分や電解質をスポーツドリンク等で意識して多めに補給し、脱水にならないように注意してください。熱中症を避けるため、長時間炎天下で行動することは避けてください。

(4)デング熱、チクングニア熱、ジカウイルス感染症が発生しています。外出する際には長袖シャツ、長ズボンなどの着用により肌の露出を少なくする、昆虫忌避剤(虫除けスプレー等)を使用する等、蚊に刺されない対策を行ってください。

(5)紫外線が非常に強いため、日焼け止めクリームを使用し、直射日光に素肌をさらさないようにしてください。また、目の保護のためにサングラスなどを着用するようにしてください。

(6)サモアでは、潜水病(減圧症)の治療は出来ません。無理をしない安全なダイビングを楽しんでください。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種(任意)

  • 成人:A型肝炎、B型肝炎、破傷風など。
  • 小児:就学に必要なワクチン(3)参照。

(2)小児の予防接種スケジュール

小児の予防接種スケジュール
ワクチン名回数1回目2回目3回目4回目
BCG1生直後  
ポリオ (注1)36週10週14週
DPT(3種混合)(注2)
+B型肝炎
+インフルエンザ菌b型
36週10週14週 
MMR(注3)21年15ヶ月   
B型肝炎(単独)1生直後 

(注1)ポリオは経口生ワクチンです。(日本は2回のみです。)

(注2)通常の3種混合DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)に、B型肝炎とインフルエンザ菌b型の2種を加えて、5種混合が行われております。

(注3)MMR(麻疹・流行性耳下腺炎・風疹)のワクチンを接種しています。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 現在はあまり厳密ではなく、未接種でも入学が許可されることがありますが、予防接種を義務付ける法令が国会に提出されており、未接種の場合入学できなくなるのは時間の問題です。なお当国にはワクチン接種による副作用に対する補償制度はないため、ワクチン接種は本邦で全て済ませて来られる方が賢明です。

8 病気になった場合(医療機関等)

 首都アピアには公立総合病院が1ヶ所あり、緊急の場合は基本的には24時間診療をしてくれることになっております。また、個人のクリニックもあります。救急車を呼ぶ電話番号は「996」です。呼んでから救急車が実際に患者を迎えに来るまでに時間がかかる場合も多いため、直接病院に行かれた方が早い場合もあります。

アピア市 ウポル島

(1)Tupua Tamasese Meaole National Hospital
所在地:Motootua, Upolu
電話: 21212
概要:国立の総合病院で、歯科、救急部もあります。基本料金を支払えば、治療を受けられることから、大変混雑しています。
(2)Plaza Health Care Medical Clinic
所在地:Ground Floor B2.2, SNPF PLAZA,Beach Road , Apia
電話 : 25170
概要:在サモア日本国大使館と同じビルにあるクリニックです。

ツアシビ市 サバイィ島

(1)Malietoa Tanumafili II Hospital
所在地:Main Road, Tuasivi, Savai
電話 : 53511
概要:サバイィ島で救急重症患者対応を担当している病院です。

9 その他の詳細情報入手先

(1)厚生労働省検疫所: http://www.forth.go.jp/index.html別ウィンドウで開く

(2)米国疾病予防管理センター(CDC): http://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/samoa別ウィンドウで開く

10 現地語・一口メモ

 サモアでは英語が公用語で、病院でも英語が通じます。「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療英語)を参照願います。


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