世界の医療事情

マーシャル

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 マーシャル諸島共和国(首都マジュロ)(国際電話国番号692)

2 公館の住所・電話番号

在マーシャル日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Embassy of Japan, A-1 Lojkar Village, Majuro, Republic of the Marshall Islands
電話: +692 247 7463 / 247 7483
ホームページ:http://www.mh.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在ミクロネシア日本国大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

(1)マーシャル諸島共和国は,赤道よりやや北に位置し,1,200以上のサンゴ礁の島々からなり,最も高い場所でも海抜6メートルしかなく,人口は約5万3千人です。

(2)気候は海洋性熱帯気候で,日中の日差しは強烈ですが,海からの貿易風で朝夕は比較的過ごし易く,年間平均気温は27℃です。1月~3月が乾季,10月~11月が雨季となります。

(3)自国に医師の養成機関はありません。米国,パプア・ニューギニアやフィジーの大学に留学した医師あるいはフィリピン人医師らで診療が行われています。台湾に留学しての医師養成もはじまっています。しかし,レントゲン等検査機器や治療施設が十分でなく,医師数が少ないため十分な診療ができていない状況です。国民でさえ,重症例はホノルル,グアム,フィリピンで治療を受けています。マーシャルの医療水準は,良好とは言えません。

(4)公的病院では,初診料としてUS$18-を支払い,他は検査・治療に応じて支払うことになります。

(5)マーシャルでは非常に限られた範囲の診療しか受けることは出来ないので,重症例はハワイ等の近隣の医療先進地に行くことになるので,海外旅行傷害保険に加入しておく必要があります。

5 かかり易い病気・怪我

(1)消化器感染症

 A型肝炎,腸チフス,細菌性赤痢,アメーバ赤痢などがあり,飲料水や加熱の不十分な食事が感染源となりますので注意が必要です。

(2)デング熱

 デングウイルスを持つシマカ(ヤブ蚊)に刺されることによって発症します。潜伏期間は約1週間で,インフルエンザ様の症状(頭痛,高熱,関節・筋肉痛)に加えて赤い皮疹が出ます。 重症化(デング出血熱:全身から出血し易くなります)することがありますので,必ず病院等を受診してください。治療は対症療法のみです。

(3)結膜炎

 現地でピンクアイと呼ばれている結膜炎は,汚れた手で目を触ることにより罹りやすく,治療に抗生物質の点眼薬が用いられることがあります。

(4)皮膚感染症

 高温多湿なため,湿疹や真菌症(カンジダや糸状菌など)を起こし易く,湿疹や虫刺され部分を掻いて細菌感染を合併することもあります。 これを現地ではボイル(Boils)と呼び,マーシャルでは稀ではありません。

(5)シガテラ毒による食中毒

 サンゴ礁で釣った魚で,食中毒(神経症状,胃腸症状,関節・筋肉痛などの症状)を起こすことがあります。このシガテラ毒は加熱調理しても分解されませんので,注意が必要です。

(6)犬咬傷

 放し飼いの犬に噛まれることもあります。現在のところ,マーシャルでは狂犬病の心配はありませんが,破傷風の感染リスクがありますので,破傷風の予防注射を受けておく必要があります。 万一,仮に犬に噛まれましたら,医師を受診し,破傷風トキソイドの追加接種を直ちに受ける必要があります。

(7)結核

 大洋州地域における対人口あたりの結核罹患者数が多い国の一つです。感染者数も増加傾向にあります。

6 健康上心がける事

(1)飲料水には,水道水を煮沸したものか,ミネラルウォーターを利用してください。

(2)高温多湿の気候なので,食べ物の管理には十分注意してください。

(3)高温多湿で発汗量が多くなりますので,脱水症状には十分気を付け,水分や電解質をスポーツドリンク等で補給してください。

(4)蚊などの虫に刺された部位が細菌感染を起こすことが少なくありません。 蚊などの虫に刺されないよう注意しましょう。

(5)紫外線が非常に強いので日焼けに注意すると共に,目の保護のために,帽子やサングラスを着用するようにしてください。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種(任意)

  • 成人:A型肝炎,B型肝炎,破傷風,腸チフスなどが勧められます(任意)
  • 小児:定期予防接種

(注)2003年にマーシャルのマジュロ環礁では麻疹の大流行があったことから,この国の予防接種が機能していなかった可能性があります。小児の予防接種は本邦で済ませてくることが勧められます。

(2)現地の小児定期予防接種一覧

現地の小児定期予防接種一覧
ワクチン名 回数 1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目
BCG 1 出生時
ポリオ 4 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 4~5歳
DPT(注1) 5 2ヶ月 4ヶ月 6ヶ月 1歳 4~5歳
MMR(注2) 2 6ヶ月 13ヶ月
B型肝炎 3 出生時 2ヶ月 6ヶ月
インフルエンザ菌b型(Hib) 3 2ヶ月 4ヶ月 1歳

(注1)DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風の3種混合ワクチン)

(注2)MMR(麻疹・おたふく風邪・風疹の混合ワクチン)

(3)現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 上記(2)の予防接種すべての接種証明が必要です。

(注)なお,当国にはワクチン接種の副作用に対する補償制度はありませんので,ワクチン接種は本邦で済ませておくことをお勧めします。

(注)乳児検診の為の特別な日程は組まれていません。マジュロ病院で予防注射を受ける際に,無料で健診がなされています。

 マーシャルで労働査証等を取得する際は,健康診断書(英文)の提出が求められます。当地の医療機関は,非常に手続が遅いだけでなく,医師不在の時も少なくないこと,常時混雑しているため,予定のある方は日本で健康診断書(英文)を作成することをお勧めします。

8 病気になった場合(医療機関等)

 首都マジュロには,国立のマジュロ病院がありますが,慢性的に医師が不足しています。また,CTスキャン,X線撮影,超音波などの医療機器はありますが,専門医が少なく十分な設備も無いため,専門的な治療は望めません。マジュロで最大のこの病院には潜水病のための再加圧装置がないため,潜水病の患者発生時には,クワジェリン環礁にある米軍基地内の病院に搬送されます。救急車を呼ぶ場合,マジュロでは625-9911に電話します。

首都マジュロ

(1)Majuro Hospital
住所:Majuro, MH, 96960
電話:625-3355,625-3399

9 その他の詳細情報入手先

(1)在マーシャル日本国大使館 ホームページ:http://www.mh.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く


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