世界の医療事情

令和6年10月1日

1 国名・都市名(国際電話番号)

 コソボ共和国(国際電話番号383)

2 公館の住所・電話番号

在コソボ日本国大使館(毎週土曜日、日曜日休館)
住所:Embassy of Japan, 177 Lidhja e Pejës, 10000 Prihtina, Kosovo
電話:(038)-600-995、-600-433
Fax:(038)-600-434
ホームページ:在コソボ日本国大使館別ウィンドウで開く

(注)土曜日、日曜日以外の休館日はホームページにて案内していますので、ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在オーストリア日本国大使館医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

 コソボはバルカン半島にある内陸国です。人口は約158万(2024年)。気候は地中海性気候です。衛生状況は良好です。医療事情には偏りがみられます。周辺高所得国からの医療ツーリズムの需要に応えて、美容外科、心臓カテーテル、不妊治療などの高額医療を提供する小規模私立病院が多く見られる一方で、国民や住民が日常的に必要な一般医療は医療レベルのそれほど高くない公立病院でしか取り扱っていない場合もあります。また、感染症は国家管理を行うために原則公立病院のみで対応するという国家方針です。一般的に医師は英語を話しますが、他の医療従事者ではアルバニア語、セルビア語が必要な場合があります。外国人の医療費は非常に高額なので、海外旅行傷害保険等に必ず加入しておきましょう。

5 かかり易い病気・怪我

(1)大気汚染による呼吸器疾患・眼疾患

 首都プリシュティナは欧州でも大気汚染指数の高い都市のひとつで、特に気象条件や暖房のために冬季には注意が必要です。風邪の咳が長引いたり、眼が痛くなったりしやすく、汚染の強い日には窓を閉めたりうがいを心がけたりしてください。

6 健康上心がけること

 夏は日照時間が長いので睡眠時間が短くなってとかく疲れやすく、逆に冬は極端に日照時間が短くなり寒く暗いので抑うつ状態になりがちです。環境に自分の生活を上手に適応させることが大切です。

7 予防接種(ワクチン接種機関含む)

(1)赴任者に推奨する予防接種

 A型肝炎、B型肝炎、破傷風の予防接種を薦めます。コソボには野犬が多く、時に咬まれることがあります。狂犬病の報告はほとんどありませんが、犬に咬まれた場合は24時間以内にワクチンの接種が必要です。以下の医療機関で接種できます。

(2)現地の小児定期予防接種一覧(2024年10月)

 外国人であっても無料で定期予防接種に受けることができます。

初回 2回目 3回目
BCG 出生時    
B型肝炎 出生時    
5種混合 2か月 3か月 6か月
ポリオ(IPV) 2か月 3か月 6か月
MMR 1歳 6歳  
2種混合(DT) 6歳    
2種混合(Td) 12歳 17歳  

(注)5種混合は、DTPとB型肝炎とHibの混合ワクチン。ポリオは不活化ワクチン(IPV)。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 現地校に入学・入園する際に予防接種証明の提出を求められることがあります。

8 病気になった場合(医療機関等)

 感染症は公立病院で原則診察・治療することになっています。感染症以外は救急から歯科まで私立病院が利用可能です。私立病院では予約が原則ですが、救急は24時間受け入れています。診察料、治療費等は病院によって違いますが、通常は高額ですので、必ず海外旅行傷害保険に加入しておくか、または別途個人保険に加入することを勧めます。日本語の通じる病院はありませんが、英語が通じます。

首都プリシュティナ

(1)Spital Amerikan(アメリカン病院)私立
所在地:Rr. Shkupi, Nr.25, 10000 Prishtinë, UCCK(University Clinical Center of Kosovo)向かい
電話:(038)-221-661
ホームページ:Spital Amerikan(英語)別ウィンドウで開く
概要:65床の総合病院、ほぼ全科の診療を行っていますが、感染症科、皮膚科、眼科、精神科はありません。受付時間は月曜日から金曜日8時30分から16時30分。外科、産婦人科、循環器科、小児科)は24時間受診可能。その他各科にもオンコール医師がいます。国外緊急移送アレンジも可能。治療費は高額ですので、海外旅行傷害保険の加入が必要です。
(2)Shërbimi Spitalor dhe kliink Universitar Kosovësb(コソボ大学医療センター)国立
所在地:Lagjia Spitalit, 10000 Prishtinë
電話:(038)-500-600
ホームページ:Shërbimi Spitalor dhe kliink Universitar Kosovësb(アルバニア語)別ウィンドウで開く
概要:2000床の総合病院、全科の診療を行っています。救急は24時間受付。
(3)Qendra Kryesore e Mjekësisë Familjare Prishtinë
所在地:Rr. Fehmi Agani, Nr. 29, Pristina, Kosovo
電話:(038)-223-86
ホームページ:Qendra Kryesore e Mjekësisë Familjare Prishtinë(アルバニア語)別ウィンドウで開く
概要:犬に咬まれた際の狂犬病予防接種が可能。

9 一口メモ(もしもの時の現地語)

  • 医師:doktor(ドクトール)
  • 飲み薬:pilulë(ピルール)
  • 座薬:supozitor(スポズィトール)
  • 注射:vaksinë(ヴァクスィン)
  • 頭痛:dhimbje koke(ディンビエ コーケ)
  • 腹痛:dhimbje stomaku(ディンビエ ストマークウ)
  • 下痢:diarre(ディアレ)
  • 発熱:temperaturë (テンペラトゥール)
  • 吐気:mundim(ムンディン)
  • 傷:gërvishtje(グルヴィシエ)
  • 気分が悪い:Ndihem i sëmurë(ンディヘム イ スモール)
  • 病院へ連れて行って下さい:Ju lutem më dërgoni në spital (ユ ルテム ム ドゥルゴニ ヌ スピタル)
  • 風邪をひいた:Jam ftohur(ヤム フトホル)
  • 下痢をした:Diarre(ディアレ)
  • めまいがする:Kam marramendje(カム マラメンディエ)
  • ここが痛い:Më dhemb këtu(ム デンブ クト)
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