世界の医療事情

ベラルーシ

平成28年10月

1 国名・都市名(国際電話番号)

 ベラルーシ共和国(国際電話国番号375)ミンスク市(017)

2 公館の住所・電話番号

在ベラルーシ日本国大使館 (毎週土日休館)
住所:Pr. Pobediteley 23/1, 8th floor, 220004, Minsk, Republic of Belarus
電話:(375-17)2036233,2034481
Fax:(375-17)2112169
ホームページ:http://www.by.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

3 医務官駐在公館ではありません

 在ウクライナ日本国大使館 医務官が担当

4 衛生・医療事情一般

 大陸性気候で冬季の寒さが厳しい土地柄です。衛生事情は比較的良く,ミンスク市内で生活するのであれば,いわゆる伝染病の心配は少ないと思われますが,蟯虫病等の寄生虫感染や梅毒などの性病,結核,A型肝炎,赤痢,サルモネラ等が他の周辺諸国に比べて多く発生しています。

 ダニ媒介脳炎は公式発表では稀とされていますが,ポーランドやロシア国境付近では患者が発生しています。水道水については,病原体の混入,配管の老朽化による鉛汚染等の危険性を否定しきれません。

 ミンスク市内には外国人および富裕層対象の私立医療機関が存在しますが,外来患者が主体であり入院加療は望めません。公的病院は各科専門分化しているのが特徴です。当国の医療機関の質を考慮した場合,万が一の病気やケガで高度な治療が必要な場合は,西ヨーロッパや日本へ移送を第一に念頭におかざるえないため,十分な額の海外旅行傷害保険への加入をお勧めいたします。また,日本人は通過ビザ以外の申請において,海外旅行傷害保険への加入が条件となります。(今後変更される可能性もありますので,最新の情報は在京ベラルーシ大使館などにお問い合わせください。)

5 かかり易い病気・怪我

 冬季の上気道感染はもちろんですが,食中毒(感染性腸炎),A型肝炎等に罹患の可能性があります。この他にもB型肝炎,結核,ダニ脳炎等の危険性が存在します。

(1)上気道炎

 気温は内陸性のため寒暖の差が激しく,また冬場は空気が極めて乾燥するので,風邪や呼吸器の感染症に罹りやすく,予防として,外出から帰った際のうがいが重要です。

(2)転倒

 冬は雪や凍結で路面が滑りやすく,転倒にはくれぐれも注意が必要です。靴底が滑りにくい加工のされた靴の着用をお勧めいたします。

(3)ダニ媒介脳炎

 風土病として,ダニが媒介するダニ脳炎やライム病があります。ダニ媒介脳炎はウイルス性脳炎で,主に中央ヨーロッパから北欧,旧ソ連地区に広がる風土病です。春から秋にかけて森林地帯でウイルスを持ったダニに噛まれることで感染します。特異的な治療方法はなく,集中治療管理が遅れれば死亡することもあります。国境地帯では毎年相当数の患者が発生しています。

 森林などに入る場合は長袖,長ズボン,帽子を被るなどし,肌を露出しないことが大事です。DEETが20~50%程度含まれた昆虫忌避剤も有効です。ダニ媒介脳炎予防のために不活化ワクチンが利用可能です。日本や欧州のトラベルクリニックやミンスクの医療機関で接種可能です。森林地帯で活動する可能性の高い方には接種を勧めます。なお,基礎免疫のために半年で3回の接種が必要ですのでご注意ください。

6 健康上心がける事

(1)気道の感染を防ぐ上では,普段外出から戻った際の手洗いが重要です。また,気道が敏感な方は加湿器も上気道感染の予防の上で有用です。

(2)食中毒の予防として飲食物への一般的な注意を守ってください。

(3)皮膚が敏感な方は,入浴後にクリームやローションで保湿し,皮膚の乾燥を防ぐことが重要です。

(4)当国の医療機関の信頼性の問題から,出来れば年一回は日本で人間ドックを受け,病気の予防を心がけることが大切です。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種

 入国に際し,ベラルーシで義務付けているものはありません。

 赴任者にお勧めする任意の予防接種はA型・B型肝炎,破傷風です。長期滞在者や地方滞在者,または中欧や中央アジア方面へ出かける機会が多い方は,狂犬病,腸チフス,ダニ脳炎も考慮した方が良いでしょう。麻疹・風疹・水痘の散発的な流行も見られますので,成人でも最後接種から20年以上経っている方はこれらの疾患に対するワクチン再接種もご検討ください。ジフテリア・破傷風についても,最後の予防接種から10年を経過しているのであれば再接種をご検討ください。

  • 小児:基本的に日本での予防接種で可。他にB型肝炎の予防接種をすることをお勧めします。

(2)現地の小児定期予防接種一覧

ベラルーシの小児定期予防接種一覧
予防接種 初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目
DTwP 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月      
BCG 3~5日            
ポリオ(IPV) 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月        
ポリオ(OPV)       18ヶ月 24ヶ月 7歳  
B型肝炎 1日 1ヶ月 5ヶ月        
MMR 12ヶ月 6歳          
DT 6歳            
Td   16歳 26歳 36歳 46歳 56歳 66歳
DTaP/IPV 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月      
DtaP/Hib/IPV 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 18ヶ月      

BCG:結核菌ワクチン,DTP:ジフテリア・破傷風・百日咳混合ワクチン,DT,Td:ジフテリア・破傷風混合ワクチン,MMR:麻疹・流行性耳下腺炎・風疹混合ワクチン,Hib:ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型,ポリオ:3並びに4ヶ月は不活化ワクチン注射。5ヶ月以降は,経口生ワクチン,DTwP/Hib/IPV:ジフテリア・破傷風トキソイド・百日咳・Hib・ポリオ,DtaP/IPV:ジフテリア・破傷風トキソイド・百日咳・不活化ポリオワクチン

8 病気になった場合(医療機関等)

 ベラルーシは必ずしも医療レベルが低いわけではありませんが,医療機関によって,また医療者によって医療内容に差が大きく,日本のような均一で高い医療サービスを受けることは期待できません。(国立病院と私立病院,都市部と地方,西洋医学を学んだ医者と旧ソ連的な教育しか受けていない医者といったことで異なってきます)基本的にはロシア語(あるいはベラルーシ語)しか通じません。高度救急医療や侵襲の大きな医療を私立医療機関で行ってはいけないことになっており,ベラルーシの医療の中枢は国公立病院が担っています。私立医療機関は慢性疾患のフォローや軽症対応のために,国立医療機関は救急医療と高度医療のために利用することになります。

 サービス面も遅れておりますので,言葉のハードルの他にも,受付での無愛想さや,医療者の説明不足なども医療機関受診に大きなハードルになります。

 薬局は各地にあります。しかし,簡単に医薬品を購入できない可能性が高く,一般的な常備薬(整腸剤,胃薬,目薬,鎮痛薬,総合感冒薬,湿布,体温計,バンドエイドなど)は日本から持参することを勧めます。ただし,向精神薬の持ち込みは制限されていますのでご注意ください。

 また,ベラルーシ医療機関の病理検査は信頼に乏しいので定期的な本邦におけるがん検診をお勧めします。

ミンスク市

私立医療機関

(1)Экомедсервис エコメド・サービス
所在地:Ul.Tolstogo, 4 Minsk (地図:http://goo.gl/tVJKct別ウィンドウで開く)(Минск ул. Толстого 4
電話(代表):電話(017)-207-7474,ホットライン 160(ミンスク市内)
ファックス:(017)-285-0865
Eメール:info@ems.by
ホームページ:http://ems.by/en/別ウィンドウで開く概要:ミンスク市内で最新の設備を備えているとされる私立の外来を主とするクリニック。西側の比較的新しい医療機器を揃えています。大使館や国際機関の職員等が時に利用しています。診療科は一般内科,外科,小児科,耳鼻咽喉科,眼科,歯科です。予約制で事前の連絡が必要です。
(2)Центр доктора Лодэ ロデ医学センター
所在地:ul. Gikalo, 1 Minsk (地図:http://goo.gl/13A9AR別ウィンドウで開く)(Минск ул. Гикало, 1
電話(代表):
(ミンスク市内) ホットライン 111,+375 (29) 270-10-03, +375 (17) 331-00-03,  +375 (29) 331-00-03
(それ以外の地域)(017)-284-7220
ホームページ:http://eng.lode.by/別ウィンドウで開く
概要:上記のエコメド・サービスと同様,ミンスク市内で最新の設備を備えている私立の外来を主とするクリニック。西側の比較的新しい医療機器を揃えています。診療科は一般内科,外科,産婦人科,歯科です。ベラルーシ西部の中心都市ブレストにもクリニックがあります。
(3)KraviraКравира) クラビア
所在地:Minsk, Pobediteley pr. 45(地図:http://goo.gl/9XNtgt別ウィンドウで開く)(Минск, пр-т Победителей, 45
電話番号:+375 (17) 211-28-61, +375 (17) 211-25-43
ホームページ:http://www.kravira.by別ウィンドウで開く
概要:一般医療よりも美容医療や美容歯科を中心に診療を行う。
(4)Nordin Medical CenterНордин) ノルディン
所在地:Minsk Surganova Steet 47B (地図:http://goo.gl/vO6jmu別ウィンドウで開く)(Минск 220013, Сурганова 47Б
電話番号:ミンスク市内から159,+375 (17) 296-62-72
ホームページ:http://www.nordin.by別ウィンドウで開く
(5)Medical centre “Lekar”Медицинский центр Лекарь
所在地:Minsk, ul.Engelsa, 34 А / building 2(地図:http://goo.gl/TpeC63別ウィンドウで開く)(Минск, Энгельса, 34А строение 2
電話番号:+375 17 328 35 45, +375 17 328 35 36
ホームページ:http://lekar.by別ウィンドウで開く
概要:受付に日本語を解する女性がいます。

公的医療機関

(1)救急医療(緊急度の高い重症疾患)
City Clinical Emergency Hospital, MinskГОРОДСКАЯ КЛИНИЧЕСКАЯ БОЛЬНИЦА СКОРОЙ МЕДИЦИНСКОЙ ПОМОЩИ Г.МИНСКА
所在地: Minsk, Kizevatova street, 58 (地図:http://goo.gl/MYl9CL別ウィンドウで開く) (Минск. Кижеватова, д. 58
電話番号:+375 (17) 212-76-21
+375 (17) 287 89 39
+375 (17) 287-00-10
+375 (17) 287-89-26
FAX:+375 (17) 201-91-60
ホームページ:http://www.bsmp.by別ウィンドウで開く
概要:ミンスク唯一の救命救急病院。私立医療機関では救命救急医療を行ってはいけないことになっているため,救急車で搬送される確率の高い病院。心臓病,外科系,脳卒中などの重症から,マイナー科の救急にも幅広く対応し充実しています。最新機器を揃えています。診療科を問わず急性疾患についてはまずは同院受診で問題ないと考えます。 臓器に特化した高度医療が必要な場合には,当院で初期治療の上で他の専門病院に移送されます。
(2)心臓病(心筋梗塞,狭心症,不整脈など)
Republican Scientific Practical Center "CardiologyРеспубликанский научно-практический центр
所在地:Minsk, Rozy Luksemburg street.110(地図:http://goo.gl/uYNxzK別ウィンドウで開く) (Минск, ул. Р. Люксембург, 110
代表電話:+375(17)207-37-62:
FAX:+375(17)286-14-66
ホームページ:http://www.cardio.by別ウィンドウで開く
概要:ベラルーシ最大且つ最高の心臓病センター。心臓カテーテル検査・治療,心臓手術,心臓移植も積極的に行っています。最新の医療機器をそろえ,スタッフも充実しています。
(3)外傷,整形外科(骨折や脊椎損傷など)
Republic Scientific-Practical Center of Traumatology and OrthopedicsРеспубликанский научно-практический центр травматологии и ортопедии
所在地:Minsk, Kizhevatova street., 60/4.(地図:http://goo.gl/Jr5HDN別ウィンドウで開く) (Минск, Кижеватова 60, корп. 4
代表電話:+375 (17) 212-94-81
FAX:+375 (17) 212-29-15
ホームページ:http://www.ortoped.by/別ウィンドウで開く
概要:外傷でも,内蔵損傷や意識障害のない患者で,特に整形外科的治療が必要となる大外傷の場合はこちらに搬送されます。
(4)耳鼻咽喉科(耳,鼻,喉,めまいなど)
Republic Scientific and Practical Center of OtorhinolaryngologyРЕСПУБЛИКАНСКИЙ НАУЧНО-ПРАКТИЧЕСКИЙ ЦЕНТР ОТОРИНОЛАРИНГОЛОГИИ
所在地:Minsk Sukhaya street, 8 (地図:http://goo.gl/d1zsx9別ウィンドウで開く) (Минск, ул. Сухая, 8
電話番号:+375 (17) 200 84-50
+375 (17) 200-85-24
FAX:+375 (17) 200-86-84
ホームページ:http://lor.by別ウィンドウで開く
(5)眼科(眼の疾患,白内障,緑内障,レーザー近眼手術など)
10th Clinical Hospital10-я городская клиническая больница
所在地:Minsk, ul.Uborevicha, 73(地図:http://goo.gl/dsxZPa別ウィンドウで開く) (Минск, ул.Уборевича, д.73
電話番号:+375 (17) 340-85-08
FAX:+375 (17) 340-58-42
ホームページ:http://www.10gkb.by別ウィンドウで開く
概要:内科や外科などを取り揃えた1,000床以上の総合病院。特に眼科治療に力を入れています。
(6)泌尿器科(尿路障害,前立腺など)
N.E. Savchenko Clinical Hospital No 4, Minsk4 ГКБ им. Н.Е. Савченко
所在地:Minsk, Rozy Luxemburg Street, 110(地図:http://goo.gl/dos3ES別ウィンドウで開く) (Минск ул. Розы Люксембург, д. 110
電話番号:+375 (17) 208-95-74
+375(17)208-95-84
+375(17)208-36-20
ホームページ:http://www.4gkb.by/別ウィンドウで開く
概要:尿路結石の砕石術や血液透析を得意としています。尿管結石発作や透析患者の旅行透析に利用可能と思われます。
(7)産婦人科(妊娠,出産および胎児の遺伝子検査など)
The Republican Scientific Practical Centre "Mother and Child"Республиканский научно-практический центр Мать и дитя
所在地:Minsk, Orlovskaya str., 66.(地図:http://goo.gl/bv4sJD別ウィンドウで開く) (Минск, ул. Орловская, 66
電話番号:+375 (17) 233-42-72
FAX:+375 (17) 233-55-84
ホームページ:http://www.medcenter.by/別ウィンドウで開く

9 その他の詳細情報入手先

(1)在ベラルーシ日本国大使館
電話:(+375-17)2036233,2034481
ファックス:(+375-17)2112169
ホームページ:http://www.by.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

10 現地語・一口メモ

 「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療ロシア語)をご参照ください。


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