世界の医療事情
パキスタン
(イスラマバード・ラワルピンディー・ラホール)
1 国名・都市名(国際電話番号)
パキスタン・イスラム共和国(国際電話番号92)
2 公館の住所・電話番号
- 在パキスタン日本国大使館 (毎週土曜日、日曜日休館)
- 住所:Embassy of Japan, Plot No. 53-70, Ramna 5/4, Diplomatic Enclave 1, Islamabad
- 電話:051-907-2500(代表)
- ホームページ:在パキスタン日本国大使館
(注)土曜日、日曜日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので、ご覧ください。
4 衛生・医療事情一般
イスラマバードは、日本の北九州とほぼ同じ緯度に位置し、海抜500から600mの高地にあります。しかしながら、大陸内部にあるため、気候は過酷です。4月から6月は40度を超える酷暑、7月から8月はモンスーンの季節(雨季)で高温多湿、12月から1月は冬にあたり日中は20度近くあり過ごしやすいのですが、夜は0度近くまで冷え込むという寒暖の激しい季節です。ラワルピンディーやラホールも多少の差はありますが、基本的には同様の気候です。
水道水は細菌・ウイルス・寄生虫・重金属などによる汚染が報告されており、飲用には適していません。市販されているミネラルウォーターやソフトドリンクにも細菌が混入している粗悪品があり注意が必要です。たとえ高級ホテルやおしゃれなカフェ・レストランの食事でも、加熱が不十分な料理には手をつけず、生もの(フレッシュジュース、生野菜、カットフルーツ等)には注意し、氷の入った飲み物は避けるようにしてください。また、油と香辛料が多く使われるパキスタン料理により、消化不良や下痢になる場合もあります。
イスラマバード・ラワルピンディー・ラホールには公・私立の総合病院がいくつかあります。一般に公立病院での治療費は安価ですが、常に大勢の患者で混雑しており、 また、予算不足で十分に医療設備が整っていなかったり、院内の医薬品が不足しがちであったりするなどの理由から、邦人の公立病院への受診はお勧め出来ません。概して私立病院は公立病院に比し衛生的で、比較的医療設備も整っており、英国や米国への留学経験を有する医師も多く、高水準の検査・治療を受けることが出来ます。しかしながら、それらの病院でも、文化的・倫理的な観点の違いから、日本と同じ医療サービスを期待することは難しいのが現状です。また日本と異なり、開業医が各自で病院の建物の一部を借りて営業している私立病院もあり、検査や手術室、入院施設などを共有するというシステムをとっています。この為、同じ病院内でも医師同士の連携は決して良いとは言えません。
重傷病者は日本や医療先進国(バンコクなど)への緊急移送が必要となり、多額の費用が必要となることがある為、渡航前に必ず「海外旅行傷害保険」に加入されるようにお勧めします。
病院受診に際しては、殆どの私立病院では英語が通じます。日本語で受診できる医療機関はありません。
初めて病院を受診する時は、まずRegistrationでIDカードとカルテの作成を依頼し、受診する科の受付に行き、診察を受ける前に初診料を支払います。Consultationでの問診と体温・血圧測定の後に医師の診察があります。可能な限り事前に受診を希望する医師の予約を取ることをお勧めします。診察の結果、医師から検査を指示された場合は、各検査室(レントゲン撮影や超音波検査はRadiology、採血・採尿はLaboratory)に移動し、先に検査料を支払ってから検査を受け、検査結果を持って再度(後日再診の場合もあり)診察を受けた医師のところに戻って説明を受けることになります。医師から次回受診の日時を指定されても予約されているわけではないので、改めて受付に行き自分で予約手続きをする必要があります。また、完全に医薬分業で、薬は医師が発行した処方箋を持って院内もしくは市中の薬局で購入することになります。パキスタンの薬局では、抗生物質を含むほとんどの医薬品やワクチンが、医師の処方箋がなくても購入可能です。また、当地では日本と違い、検査専用機関が医療機関とは独立して存在しています。パキスタン人においては、まず検査を行い、その後その検査機関より専門病院を紹介してもらうという受診形態をとっている場合もあります。
前述の通り支払いの多くは「前払い方式」ですので、支払いがなされない限り、たとえ患者が重篤な状況であっても放置される可能性があります。入院・手術に関しても同様で、保証金が支払われない限り受けることは出来ません。しかしながら、「海外旅行傷害保険」に加入していれば、保険会社が支払保証人となってくれますので、手持ちの現金が不足していても診療を受けることが出来ます。そのためにも「海外旅行傷害保険」には必ず加入される事を勧めます。
妊娠・出産については、国全体の妊産婦死亡率が日本の約28倍(2022年、WHO統計)であり、可能な限り日本等の医療先進国での出産をお勧めします。やむなくパキスタン国内で出産する場合でも、医療水準の高い都市部の私立産科病院での出産をご検討ください。
5 かかり易い病気・怪我
(1)消化器感染症
当地では多くの消化器感染症が存在します。主なものは細菌(病原性大腸菌など)、ウイルス(ノロウイルスやロタウイルスなど)、寄生虫(ジアルジア症など)を原因とした感染性胃腸炎、アメーバ性及び細菌性赤痢、コレラ等々があります。重症例では脱水となり、急性腎不全に陥るケースも散見されます。治療は、整腸剤に加えて塩分と糖分を含んだ水分(経口補水液)の補給が重要です。その後も、体重減少を伴う水様性下痢、持続する発熱を伴う下痢や腹痛、血便を伴う下痢、倦怠感の持続を認める際は、早めに医療機関を受診してください。医師の指示を受けずに、安易に抗生剤や下痢止めを使用することは控えてください。
(2)A型肝炎
食品、水などを通じて経口感染するウイルスが原因の病気です。2から4週の潜伏期間後、体が非常にだるくなり、食欲が低下し、黄疸(眼や皮膚が黄色くなる)と褐色の尿が見られるようになります。予防接種が推奨されます。
(3)腸チフス(薬剤耐性腸チフス)
食品、水などを通じて口から感染する細菌感染症です。約1から2週間の潜伏期間後、急激な高熱に始まり、腹痛、全身倦怠感、下痢ではなくむしろ便秘を伴うことが多く、ときにピンク色の発疹や下血、意識障害を認めることがあります。2016年11月以降、シンド州を中心に薬剤耐性腸チフスが蔓延しており問題となっております。ワクチン接種により、ある程度(約70%)の感染予防効果が期待できますので、予防接種が推奨されます。
(4)ポリオ
ポリオウイルスが経口感染する事で感染する病気です。パキスタンはポリオの発生国であり、感染に注意が必要です。中・長期間パキスタンに滞在される予定のある方は、渡航の前に予防接種を推奨します。また、2014年5月以降、当地に4週間以上滞在した後、パキスタンから出国する際は、予防接種記録の提示(出国1年前から4週間前までに接種が必要)が求められています。
(5)デング熱、チクングニア熱
ネッタイシマ蚊又はヒトスジシマ蚊(昼行性の蚊)により媒介されるウイルスにより起こる病気です。デング熱は、高熱・目の奥の痛み・筋肉痛・発疹などを生じ、時には出血傾向を伴い死に至る重症型になることもあります。ハイバル・パフトゥンハー(KP)州を中心に毎年9から10月頃に感染のピークが報告されています。大きな流行(アウトブレイク)も数年に一度の頻度で認めています。また、チクングニア熱はデング熱ほど重症化しないものの、関節痛がより特徴的な症状とされます。2016年11月には、パキスタン国内で初の大きな流行がシンド州において確認されました。いずれも、特別な治療薬はなく、ワクチンもないため、蚊に刺されないことが唯一の感染予防対策です。また、自宅周辺の水たまり(排水溝、庭の池)の清掃と水が貯まりやすい容器(空き缶、古タイヤ)の撤去により、蚊(ボウフラ)を発生させないことも有効です。
(6)B型肝炎、C型肝炎
血液や体液を介して伝染するウイルスにより起こる病気で、毎年約15万人が新たに感染していると推測されています。輸血や使用済み医療器具の再利用によりB・C型肝炎が増加していると保健省より警告が出ています。歯科医院も含め、医療機関を受診する際には、他の外国人も利用する衛生環境の整った私立医療機関で治療を受けるようお勧めします。また、消毒が不十分なカミソリでの感染も指摘されており、青空床屋の利用は控えてください。これらの肝炎は性行為によっても伝染します。B型肝炎についてはワクチンで予防出来ますので、予防接種をお勧めします。
(7)クリミア・コンゴ出血熱
ウイルスを保有したマダニに咬まれたり、ウイルスに感染した動物や人の血液や体液に接触したりすることにより感染するウイルス感染症です。バロチスタン州を中心にパキスタンの全州で患者が報告されています。市内の各家庭で家畜の殺処分が行われる犠牲祭の時期に、動物衛生当局の検査を受けずに地方や隣国から持ち込まれる動物(ヒツジ、ヤギ等)から感染する危険があります。
(8)マラリア
ハマダラ蚊(主に薄暮から朝方にかけて活動する蚊)により媒介される、マラリア原虫により起こされる病気です。主に8から9月に患者数が増加します。北部の高地を除きパキスタン全土で見られ、三日熱マラリア(約7割)と熱帯熱マラリア(約3割)が報告されています。熱帯熱マラリアは治療が遅れると死に至ることもあります。高熱が繰り返し出た時はマラリアを疑い、早めに医療機関を受診してください。バロチスタン州やシンド州と比べると、パンジャブ州においてマラリアに罹るリスクは低く、予防薬を服用しなければならないほどではありません。イスラマバード市内においてはマラリア感染のリスクはほとんどありません。
(9)狂犬病
狂犬病は発病してしまうと致死率がほぼ100%という恐ろしい病気です。パキスタンは全土が狂犬病の汚染地域で、野狂犬病の予防接種を受けている犬は非常に稀です。毎年2000から5000人が狂犬病にて命を落としていると推測されておりますが、詳細なデータはありません。イスラマバード市内に限れば感染リスクは低いといえますが、犬、特によだれを垂らしているような犬には絶対に近寄らないでください。地方に長期滞在される場合には、予防接種をお勧めします。万一、犬にかまれた時はすぐに最寄りの医療機関で狂犬病ワクチンの暴露後接種やグロブリン注射について相談してください(犬以外の動物でも狂犬病ウイルスを持っている可能性がありますので、哺乳動物に咬まれた場合には、狂犬病に対する処置を受けてください)。
(10)結核やその他の感染性疾患
2020年30の国が新規結核患者86%を占めますが、8国で全体の2/3であり、パキスタンは第5位になります。使用人を介しての感染が起こることも否定できません。微熱、服を着替える程の寝汗、2週間以上咳が続く場合は、医療機関を受診してください。他にもリューシュマニア、炭疽、スナノミ症など報告数は少ないものの種々の感染症に感染の機会がありますのでご注意ください。
(11)花粉症
イスラマバードでは、3月から4月が花粉症の季節です。スギ花粉などが多い日本と違い、草花、楮(paper mulberry)、インド大麻(カンナビス)による花粉症が多いとされています。
6 健康上心がけること
(1)酷暑
北部の山岳部を除くと35度を越す猛暑日が半年以上続き、毎年多くのパキスタン人が熱中症で亡くなっています。日よけの帽子をかぶり、塩分と水分を十分に取るようにしてください。また、屋外活動時には日焼け止めを塗ることを勧めます。
(2)食事
パキスタン料理はいわゆるカレーが中心ですが、油を非常に多く使用しており、また古い油を使用していたりするため、人によってはこの油でお腹を壊すことがあります。また、露店など不衛生な所での食事は控え、火の通っていないものは食べない様にしてください。水も、時にはミネラルウォーターでさえ汚染されていますので、生水・氷は摂取しないようにしてください。また、町中で売っている生ジュースも避けてください。比較的安全に飲用出来るのは一流メーカー製のミネラルウォーターやソフトドリンク類です。生野菜、生卵の摂取も控えてください。
(3)交通事故
イスラマバードは他のパキスタンの都市と違い、車が制限されて道路が広い為、ごみごみした感じがなく一見安全なように見えますが、車の合流地点や検問ポイントなどでは我先にと割り込みをする車が多く、危険を感じることも日常茶飯事です。また、歩行中の道路横断には十分な注意が必要です。車が優先で、決して人が優先ではありません。イスラマバード以外の都市では、人・ロバ車・馬車・自転車・オートバイ・オートリキシャ・車・バス・トラックが渾然と互いの阿吽の呼吸で動いており、周囲の状況をよく見て行動する必要があります。また、PM2.5や排気ガスで大気は非常に汚染されておりますので、呼吸器の弱い方はマスクの着用が推奨されます。
(4)防虫対策
蚊に刺されないように外出時は虫除けスプレーやローションを考慮すると共に、屋外では蚊取線香、屋内でも虫除け対策を怠らないようにしてください。また、蚊の繁殖場所を作らないように家の周囲にも気を配ってください。その他、ダニに刺されないように寝具を清潔に保つこと、特に小さなお子さんがいる家庭ではアタマジラミに注意してこまめにお子さんの頭を確認してあげることも必要です。
7 予防接種(ワクチン接種機関含む)
(1)赴任者に必要な予防接種
入国に必要とされている予防接種はありませんが、以下の予防接種を赴任前に接種しておくことを推奨します。また、後述のとおり、パキスタン政府は、長期(4週間以上)滞在者に対して、出国時にポリオの予防接種記録の提示を要求しています。
成人
A型肝炎、B型肝炎、腸チフス、破傷風、ポリオ、狂犬病、日本脳炎、麻疹風疹(接種歴が1回だけ、あるいは不明の場合)
- (注)ポリオの予防接種に関しては、2014年5月のWHO緊急勧告に伴い、パキスタンに4週間以上滞在した人は、成人・小児に関わりなく、パキスタンからの出国時に過去1年以内かつ出国日から4週間以上前にワクチン接種を行った接種記録(WHO様式のワクチン接種記録、もしくはパキスタン政府発行の接種記録)の確認が行われています。4週間以上の滞在が見込まれる場合には、予め日本国内でワクチンの接種を行い、WHO様式の接種記録を作成して来られることをお勧めします。パキスタン入国後もワクチン接種は可能ですが、接種可能な医療機関が限られます。
- (注)狂犬病については、事前に接種しておく方法(暴露前接種、任意)と、動物咬傷直後から受ける方法(暴露後接種、必須)があります。狂犬病については、都市部では感染リスクが低いものの地方部では感染リスクの高い国といえます。都市部に限って過ごす場合には暴露前接種は必ずしも必要がありません(暴露後接種で対応)。
- (注)日本脳炎についてはバロチスタン州の一部を除き感染リスクは低いといえます。
小児
BCG、B型肝炎、3種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風)、ポリオ(成人の部を参照して下さい)、日本脳炎、MMR(麻疹・風疹・流行性耳下腺炎)、水痘、肺炎球菌、Hib(インフルエンザ桿菌b型)、ロタウイルス、A型肝炎、腸チフス、狂犬病(成人の部を参照して下さい)。
- (注)日本で出来る予防注射(定期接種・任意接種)は日本で受けてくることを勧めます。パキスタンでは薬の輸送・保管が適切になされているかどうかチェック出来ないことや、副作用が出た場合の処置や補償が期待出来ないためです。
- (注)入荷は常に不安定で必要な時期に必ずしも入手できるとは限りません。
- (注)パキスタンにおける予防接種の記録に関して、日本の母子手帳のようなものはなく、予防接種記録カードやカルテと一体化した予防接種記録帳など、病院によってそれぞれ形式が異なります(患者管理)。
(2)現地の小児定期予防接種一覧
政府(公立病院)が無料で提供する定期予防接種
初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | |
---|---|---|---|---|
BCG | 出生時 | |||
経口ポリオ(OPV) | 出生時 | 6週 | 10週 | 14週 |
5種混合(DTaP+IPV+Hib)(注) | 6週 | 10週 | 14週 | 12から15か月 |
B型肝炎 | 6週 | 10週 | 14週 | |
麻疹(はしか) | 9か月 | 15か月 | ||
肺炎球菌(PCV10) | 6週 | 10週 | 14週 |
(注)5種混合:DTaP(ジフテリア・百日咳・破傷風)、不活化ポリオ(IPV)、インフルエンザ桿菌b型(Hib)の混合ワクチン
私立医療機関では、さらに多くの予防接種を推奨し実施しています(医療機関毎に多少違います)。
しかしながら、多くのワクチンは輸入ワクチンのため、入荷が不安定です。定期予防接種など可能な限り日本で完了することが望ましいです。
初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | |
---|---|---|---|---|---|
IPV | 6週(6種混合(注1)) | 10週(5種混合) | 14週(5種混合) | 12か月(5種混合) | 5歳(4種混合(注2)) |
B型肝炎 | 出生時 | 6週 | 6か月 | ||
MMR(注3)/MMRV(注4) | 12から15か月 | 4から5歳 | |||
水痘/MMRV | 12から15か月 | 4から5歳 | |||
肺炎球菌(PCV13) | 8から10週 | 14から16週 | 6か月 | 15か月 | |
ロタウイルス | 10週 | 14週 | |||
A型肝炎 | 12から18か月 | 24か月 | |||
腸チフス | 24か月 | 5歳 | 12から15歳 | ||
Tdap(注5)&TT(注6) | 12から15歳 | ||||
HPV(注7) | 9から10歳 | ||||
ほか、狂犬病、髄膜炎菌、季節性インフルエンザ |
(注1)6種混合:DTaP(ジフテリア・百日咳・破傷風)、B型肝炎、Hib、不活化ポリオの混合ワクチン
(注2)4種混合:DTaP(ジフテリア・百日咳・破傷風)、不活化ポリオ(IPV)の混合ワクチン
(注3)MMR:M(麻疹)、M(ムンプス)、R(風疹)の混合ワクチン
(注4)MMRV:MMR、V(水痘)の混合ワクチン
(注5)Tdap:追加免疫用(青年期以上が対象)のジフテリア・百日咳・破傷風の混合ワクチン
(注6)TT:破傷風トキソイド
(注7)HPV:ヒトパピローマウイルス(子宮頸がんなどを起こす)
(3)現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明
不要です。
8 病気になった場合(医療機関)
公設救急車はダイヤル「115」で呼ぶことができます。しかし、救命機器は不備で救命士の同乗もなく到着時間もまちまちなので、利用はお勧めできません。
(首都)イスラマバード
- (1)Shifa International Hospital
- 所在地:Pitras Bukkari Road, H-8/4, Islamabad
- 電話:(051)-846-3666
- 概要:医学部や看護学部を有するイスラマバード市内随一の総合私立病院です。各科がそろっており、24時間救急患者(小児を含む)を受け入れています。現地の人も多く利用されており、常時混雑しています。
- (日本の病院のように迅速で適切な対応が期待出来るというものではありません。入院・手術を必要とするような中等・重症の傷病では医療先進国へ移動されることも考慮されてください。)
- (2)Pakistan Air Force Hospital
- 所在地:PAF Complex, sector E-9, main margalla road, Islamabad
- 電話:(051)-956-4000
- 概要:2018年に一般市民向けに開業された空軍病院。各科がそろっており、24時間救急患者(小児科医は電話呼び出し対応)を受け入れています。
- (3)Ali Medical Center
- 所在地:Kohistan Road, F-8 Markaz, Islamabad
- 電話:(051)-809-0200
- 概要:外国人も利用する私立総合病院です。小児科医が24時間交代で勤務しています。24時間救急患者(小児を含む)を受け入れています。
- (4)Kulsum International Hospital
- 所在地:Kulsum Plaza, 2020-Blue Area, Jinnah Avenue, Islamabad
- 電話:(051)844-6666
- 概要:外国人も利用する小規模の私立総合病院です。産婦人科・小児科の受け入れは出来ないものの、24時間救急患者を受け入れています。
- (5)Medicsi Islamabad
- 所在地:Plot No.13Y, Near PSO Pump, Jinnah Super Market, Markaz F-7
- 電話:(051)-111-111-128
- 概要:産婦人科(不妊治療も含む)と小児科(中学生以下)に特化した病院です。夜間外来も行っています。出産用入院施設もあります。
- (6)Dr. Arshad Health Assiciates
- 所在地:House No.20, Street No.1, F-6/3, Islamabad
- 電話:(051)-282-9666
- 概要:内科クリニックです。予防接種や各種検診にも対応しています。
- (注)マラリアの診断・治療について、上記の医療機関は全て対応しております。
- (7)Dr. Abrar & Associates(歯科)
- 所在地:House No. 6-A, Ismail Zabeeh Road, F-8/3, Islamabad
- 電話:(051)-228-7691、228-7692
- 概要:邦人も多く利用しており、小児歯科も対応可能です。土曜日も開院しています。
- (8)Dr. Niazi & Associates(歯科)
- 所在地:24th Street F-6/2, Islamabad
- 電話:(051)-227-4300
- 概要:平日のみ(月から金)開院しており、外国人のみ対応しています。小児歯科専門医が常駐しています。
ラワルピンディー
- (1)Combined Military Hospital (CMH)
- 所在地:Tamiz-ud-din Road, CMH Road, Rawalpindi
- 電話:(051)-927-3423、927-0538、927-3426
- 概要:軍の病院ではありますが、一般人も診察を受けられます。外科系の診療科目が中心であり、交通事故の多発外傷などに対応可能です。病院の性格上軍の関係者が優先されます。
- (2)Military Hospital (MH)
- 所在地:Abed Majeed Road, Rawalpindi
- 電話:(051)-927-3480
- 概要:軍の病院ではありますが、一般人も診療を受けられます。内科系の診療科目が中心であり、病院の性格上軍関係者が優先されます。
- (3)Baharia Town International Hospital
- 所在地:Bahria Town, Phase-VIII, Rawalpindi
- 電話:(051)-570-5790
- 概要:2010年に開業した私立総合病院です。Baharia Townに居住されていない方も受診可能です。24時間救急患者を受け入れています。
ラホール
- (1)Doctors Hospital & Medical Center
- 所在地:152-G/1, Canal Bank, Johar Town, Lahore
- 電話:(042)-3530-2701から14
- 概要:2001年に開業した私立総合病院です。歯科はありません。24時間救急患者を受け入れています。
9 その他の詳細情報入手先
(1)ホームページ:在パキスタン日本国大使館
10 一口メモ(もしもの時の医療英語)
現地語(ウルドゥー語)がありますが、英語で十分通じます。英語版については、「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療英語)を参照願います。