世界の医療事情

モーリタニア

平成28年10月1日

1 国名・都市名(国際電話番号)

 モーリタニア・イスラム共和国(ヌアクショット)(国際電話国番号222)

2 公館の住所・電話番号

在モーリタニア日本国大使館 (毎週金曜午後,土日休館)
住所:Ambassade du Japon en Republique Islamique de Mauritanie, Lots 861, 862 and 519 Ilot E Nord, Tevragh Zeina, B.P. 7810 Nouakchott, Mauritanie
電話:+222-4525-0977,Fax:+222-4525-0976
ホームページ:http://www.mr.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)金土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

4 衛生・医療事情一般

(1)気候

 首都ヌアクショットは高温乾燥の砂漠性気候であり,年間を通じ気温が30度を超えることが多く,ほとんど雨が降りません。年間を通して夏服で過ごすことができますが,昼夜の温度差が大きく,特に12月~2月は多少気温が下がるので肌寒さを感じることがあるでしょう。8月,9月には月に数日程度の降雨がありますが,排水システムが整っていないヌアクショットでは町中が水浸しになることがあるので注意が必要です。また,砂漠の砂を多く含んだ風が年間を通して吹いているため,乾燥と埃による気道の症状や眼の症状に注意してください。

(2)衛生状態

 一般的に衛生状態は良くありません。水道水は飲料に適さないためミネラルウォーターを飲用してください。また,外食される際はレストランの衛生状態によく注意してください。なお,路上で売られている食品は不衛生なものが多く,飲食にはかなりの危険を伴います。商店で食材を購入する場合は,その品質や保存状態を良く吟味してください。特に卵や肉類,魚貝類は食中毒の可能性があるためよく火を通したものを食べるように心がけてください。湖,河川,衛生的に管理されていないプールは,汚水などで汚染されているほか,住血吸虫などの寄生虫に感染する可能性があるため入らないでください。

(3)医療水準

 首都ヌアクショットを含めモーリタニアの医療水準は低く,また病院の衛生状態も良くありません。当地で販売されている医薬品は流通や保管状態に信頼がおけず,在庫不足のため緊急時に必要なものが手に入る保証がありません。また,当地には救急システムが整備されておらず,急病や怪我などの緊急時には医療機関へ自力で行く必要があります(独自に救急車を保有しているクリニックも一応あり)。以上のことより,持参薬の用意など十分な準備をされたうえで渡航してください。また,持病をお持ちの場合は,渡航前に長期の治療計画について本邦の主治医と十分に相談されることをお勧めします。重症の際は治療のため国外への移送が必要となることが考えられますので,高額な医療費や移送費にも対応した海外旅行傷害保険に加入することをお勧めします。

5 かかり易い病気・怪我

(1)マラリア

 マラリアは毎年,年間を通して20万人以上の人が罹患し,数百人の方がなくなっています。モーリタニア北部 (Daklet-Nouadhibou州とTiris-Zemour州) を除く全域で感染の危険性がありますが,特にモーリタニア南部からセネガル国境付近にかけて危険性が高くなりますので注意してください。モーリタニアを含む西アフリカでは,4種類あるヒトマラリアのうち一番悪性度の高い熱帯熱マラリアが大多数を占めています。熱帯熱マラリアは放置すると早い経過で死に至ることがあるため,一刻も早く治療を開始する必要があります。マラリア原虫を保有するハマダラカ(蚊)に刺された後,1週間~1ヶ月以上の潜伏期をおいて発熱,頭痛,寒気,腹痛,だるさ,吐き気,筋肉痛などの症状が出現します。子供は大人に比べ症状が重く,進行が早い傾向にあります。

 発熱は37度台から40度台までと個人差が大きいという特徴があります。発熱はマラリアに限ったことではなく他の病気の可能性もありますが,当地ではまずマラリアを疑い血液検査を行います。多少の発熱だからと楽観しないことが大切です。

 予防薬としてメフロキン (MEPHAQUIN, LARIAM),またはプログアニルとアトバコンの合剤(Malarone)が推奨されています。特にモーリタニア南部に滞在される方は予防内服を考慮してください。治療は,ACT治療薬(アルテミシニン ベース混合治療薬)であるCoartemなどを用います。いずれの薬も当国の薬局では手に入らない可能性がありますので注意してください。

 防蚊対策も有効な予防手段です。電気蚊取り器,蚊取線香,防蚊スプレーの使用や,長袖・長ズボンなどの肌を露出しない白系統の服装(ハマダラカは黒色を好みます)等に留意してください。ハマダラカは夜間(夕方~明け方)に活動するので夕方以降の外出を避け,就寝時は蚊帳の使用が望ましいでしょう。日本製の防蚊スプレーは有効成分DEETの濃度が10%台以下と低く(欧米では成人の場合20-30%濃度のものが勧められています),2時間程度しか効果が持続しないためスプレーを繰り返す必要があります。現地薬局で購入可能な防蚊スプレーはDEET濃度が高いので持続時間は長いですが,その分身体への毒性があるので眼,鼻,口などの粘膜部分,傷のある部位への使用を避けてください。特に小児に対する高濃度DEETの使用や頻繁な使用によって脳症の発生が報告されています。使用後は手に付着しているDEETが口から体内に入ることがないように,外出から帰ったら洗い流す必要があります。

(2)黄熱

 モーリタニアはWHO(世界保健機構)による黄熱リスク国となっています。日中に活動するネッタイシマカ(蚊)に刺され感染するウイルス疾患で,発熱,肝機能障害,黄疸が見られます。

 当国への入国に際し,黄熱が流行している地域から入国する場合は,1歳以上の旅行者に黄熱ワクチン接種証明書(通称イエローカード)の提示が必要です。しかし,それ以外の場合も含め状況は流動的ですので注意してください。いずれにしろ,当国内には危険地域が存在しますので,特にモーリタニア南部に行くことを予定している方には黄熱ワクチン接種をお勧めします。日本,ヨーロッパ等の黄熱非リスク国居住者であれば,汚染国からの入国でもイエローカードは不要。2016年7月よりイエローカードは終生有効となりました。

(3)感染性胃腸炎(細菌性赤痢,アメーバ赤痢,コレラ,サルモネラ他)

 原因となる病原体は様々ですが,当国では非常によく見られる病気です。食料品購入時によく吟味する,不衛生なレストランを避ける,などの注意が必要になります。また,不衛生な水,食物や食器から感染する以外に,排便後の手洗いが不十分であることなどにより,手に付着した病原体が口から侵入して感染する場合もあります。

 下痢,腹痛,嘔吐,腹部膨満,便秘などが主な症状で,発熱などの感冒様症状を伴うこともあります。特に重症の可能性のある症状として,血便,強い腹痛,頻繁な下痢,長期に続く下痢,立ちくらみ,関節痛や全身のだるさなどの強い全身症状が挙げられ,そのような症状を有する場合は直ちに病院で検査,治療を受ける必要があります。症状に合わせて整腸剤や抗生物質などが処方されますが,下痢による脱水がひどいときは点滴が必要となります。なお,感染性胃腸炎の場合,下痢止めは病原体の排泄を遅らせ結果として症状が長引く場合がありますので,自己判断での下痢止め服用は一般的にはお勧めできません。

(4)腸チフス,パラチフス

 赤痢やコレラなどの感染性胃腸炎と同じく,水,食物から経口的に感染します。感染後約7~21日を経て,38度以上の発熱,頭痛,全身のだるさが出現します。上記の胃腸炎と違って,下痢,吐き気,嘔吐といった消化器症状が出現しない可能性があります。高熱のわりに脈が少ない(毎分100回以下),胸腹部や背中に直径2~5mm程度のピンク~紅色の発疹(バラ疹;熱が高いときに出現し数時間で消えます),脾臓が腫れる,などが特徴です。治療を行わず回復しても,2~3週後に腸に穴が開いたり,腸出血をおこし死に至ることがありますので,必ず医療機関を受診し検査および治療を受けてください。

(5)A型肝炎

 経口感染するウイルス性疾患で慢性化することはありませんが,時に重症化し劇症肝炎となります。生牡蠣など,貝類の生食で感染することが多いですが,それ以外の食物からも感染します。渡航前に予防接種を済ませておくことをお勧めします。

(6)消化管寄生虫症

 生野菜・果物(イチゴ等)に付着した寄生虫卵を摂取することで感染します。一般的な消毒薬では寄生虫卵は死にませんが,流水でよく洗うことが効果的です。例えば,イチゴは一粒ずつ,レタスはひだの中まで,丹念に洗います。また,肉類に寄生虫の幼虫が含まれている場合がありますので,十分な加熱調理が必要となります。症状は,慢性的な下痢,腹痛,腹部違和感などです。

(7)髄膜炎菌性髄膜炎

 世界中で発生がみられますが,特にセネガルからエチオピア,スーダンにかけて“髄膜炎ベルト”と呼ばれるアフリカサハラ砂漠南方の帯状地帯で流行しており,モーリタニアもその地域に含まれます。高熱,関節痛,嘔気,精神症状などを来たし,重症例ではけいれん,意識障害から死に至る場合もあります。有効な抗生物質がありますが,一旦発症すると重症ですので,前もって予防接種をうけておくことを推奨します。髄膜炎菌は数種類が同定されていますが,より多くの菌種に対応した4価髄膜炎菌ワクチンの接種が望まれます(髄膜炎菌ワクチンには2価のものと4価のものが存在します)。

(8)狂犬病

 狂犬病ウイルスに感染した動物(犬,猫,コウモリなどの哺乳類)に咬まれたり引っかかれたりすることで,唾液に含まれるウイルスが人に感染します。モーリタニアでは野犬が非常に多く,危険性が高いと言えます。約1~3ヶ月の潜伏期を経ていったん発症すれば治療法がなくほぼ確実に死亡する危険な病気ですので,咬傷前後の対応により発症を予防することが重要になります。

 動物に咬まれるなど接触した際は,傷口をすぐに石けんと水でよく洗い流してください。その後,咬傷後24時間以内に狂犬病ワクチンの“曝露後接種”を開始する必要がありますので直ぐに医療機関を受診して治療を受けてください。モーリタニアの場合はヌアクショットの国立公衆衛生学研究所(Institut National de Recherches en Santé Publique;後述)などで曝露後接種が可能です。曝露後接種では,咬傷後1ヶ月以内に合計5回の接種が必要となります。

 しかしながら,咬傷後の治療を一通り行っても,咬傷の場所や程度によって発症が防止できなかった例が世界では散見されるため,予め狂犬病ワクチンの“曝露前接種”を行っておくことが望ましいでしょう。暴露前接種を行っていても,咬傷後は暴露後接種などの治療が必要となりますので注意してください。いずれにしましても,まずは,動物に近づかない,決して触らないことが一番大切です。

(9)結核

 結核菌が原因となる感染症で,全世界で流行していますが特に発展途上国で多く,モーリタニアでも人口10万人あたり794人(2012年WHOデータ)の感染者がおり,世界平均の169人を大きく上回っています。

 肺に感染する肺結核のほか,10~20%に肺外結核を認めます。感染患者が咳をすることにより,その分泌物の飛沫核が空気中に長時間(約2~3時間以上)漂い,空気感染します。

 症状経過は遅く,数週間~数ヶ月の単位で体のだるさ,微熱,寝汗,体重減少などの症状から始まり,空咳(痰の伴わない咳)などの呼吸器症状が出現してきます。2週間以上続く咳がある場合には結核に罹患している可能性がありますので,医療機関を受診し精査を受けてください。

(10)性感染症(HIV,B型肝炎他)

 HIV感染症は世界中に見られますが,モーリタニアでは人口10万人あたり276人(2012年WHOデータ)と世界平均の511人(2012年WHOデータ)を下回るものの,高い感染率を記録しています。また,B型肝炎ウイルスのキャリア(ウイルス保有者)は全国民の1割とも2割とも言われております。

 これらのウイルスは,性行為のほか血液を介しても感染することから,輸血,出産時の母子感染,汚染した針の使い回しも問題となります。HIVウイルスは,感染後約5年前後をかけて感染者の免疫力を奪っていきます(後天性免疫不全症候群:AIDSの発症)。この間無症状のこともあるので,感染の事実に気づかないケースも多くあります。B型肝炎ウイルスは,感染早期に劇症肝炎を引き起こすほか,慢性化して慢性肝炎から長期的に肝硬変,肝細胞癌の原因となります。B型肝炎については予めワクチンの接種をすることをお勧めします。

6 健康上心がける事

(1)日焼け,熱中症

 日差しは年間を通して強いため,帽子,日傘,サングラス,日焼け止めクリームなどを使用してください。

 また,屋外にいると高い気温のため,汗で水分が失われ,喉の渇きが出た時点でかなりの脱水症に陥っています。常にミネラルウォーター等の水分を携行し,水分(+塩分)補給に努めてください。頭痛,だるさ,発熱は熱中症の初期症状ですので,早期に対応ください。

 熱中症の重症例は熱射病と言いますが,意識障害や腎不全などの全身の臓器の障害から死に至ることがありますので,早めの休息や医療機関への受診をお勧めします。

(2)大気汚染,砂塵

 粗悪な燃料や整備不良車による排気ガスで大気汚染が見られます。また砂漠からの砂塵の影響で気道に異常をきたす方が多くいます。喘息等の呼吸器疾患の持病をお持ちの方は,マスク等で予防に努めてください。

(3)交通事故

 モーリタニアでは自動車の運転が荒く,交通規則もほとんど守られないため交通事故が多く,十二分に注意してください。また,当地では医療体制が十分ではなく,さらに安全な輸血は行えないことより,重症の交通外傷への対応は難しく,手術が必要な場合などは国外への緊急移送を考慮する必要があります。

7 予防接種(ワクチン接種機関を含む)

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任に必要な予防接種

  • 成人:黄熱,破傷風,A型肝炎,B型肝炎,狂犬病,髄膜炎菌性髄膜炎,腸チフス,ポリオ
  • 小児:上記に加え,日本で実施されている定期の予防接種【ジフテリア,百日咳,ポリオ,麻疹,風疹,結核(BCG)】,任意の予防接種【おたふく風邪,水痘,肺炎球菌,インフルエンザ桿菌b型(Hib)】

(注)当地で流通するワクチンに自国製は無く,すべて輸入ワクチンであるため在庫は不安定です。また,その保存状態(冷所保存)に問題がある可能性があるため,当地でのワクチン接種は基本的にはお勧めできません。モーリタニア国外の信頼できる医療機関での接種をお勧めします。

(2)小児定期予防接種の一覧

小児定期予防接種の一覧
初回 2回目 3回目 4回目
BCG 出生時      
B型肝炎 出生時      
ポリオ(経口) 出生時 6週目 10週目 14週目
ポリオ(注射)       14週目
PENTACOQ (注1) 6週目 10週目 14週目  
肺炎球菌 6週目 10週目 14週目  
ロタウイルス 6週目 10週目    
麻疹 9ヶ月      
  • 注1:ジフテリア,破傷風,百日咳,B型肝炎,インフルエンザ菌b型(Hib)の5種混合ワクチンです。
  • 注2:風疹,水痘,おたふく風邪,コレラ,腸チフスのワクチン接種は行っていません。これらのワクチン接種を希望する際は,薬局で購入した上で私立病院で接種をお願いすることになります。

 いずれも,接種時期,回数が日本と異なり,接種計画を立てる際,注意が必要です。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

アメリカンスクール

 接種の義務,証明書提出の義務はありませんが,受けた予防接種の種類を申告する必要があります。

リセフランセ・テオドールモノ

 BCG,破傷風,ポリオの接種証明書が必要です。

8 病気になった場合(医療機関等)

ヌクアショット

(1)Clinique CHIVA (クリニック・シヴァ)
所在地:Tevragh-Zeina
電話:4525 8080, ファックス:4525 3435
概要:内科,外科,産婦人科,小児科,歯科などを有する私立病院です。循環器や肝疾患などの専門医は公立病院からの非常勤医です。入院病床は約20床あり,虫垂炎程度の手術は可能です。レントゲン,CT,MRI,エコー検査が可能です。また,マラリアの検査,治療が可能です。原則的に24時間救急対応を行っていますが,時間帯によって専門医が不在になります。英語は通じません。支払いは基本的には現金(ウギア)のみですが,相談によっては小切手も可能です。2014年7月現在,病院は改築中で正面玄関は工事中ですが診療は継続して行っております。
(2)Clinique Kissi(クリニック・キシ)
所在地:Ilot A 743 , Tevragh-Zeina
電話:4529 2727, 2260 1135, 2263 1400
概要:入院病床数25床の私立病院で,診療科としては内科,外科,産婦人科,小児科,歯科などがあります。専門医は夕方遅く以降でないと勤務しておらず,事前の確認が必要です。英語は通じません。
(3)Docteur Fabinne Cherif-Bretz(ドクター・シェリフ)
所在地:カトリック教会近く
電話:4525 1571
概要:個人クリニックで,外国人を多く診察しています。女性の内科医(院長),呼吸器専門医の2名で診療を行っています。小児科,内科等のプライマリーケアを行っています。心電図,血液検査,レントゲン設備があります。入院施設はありません。支払いは現金のみです。院長はある程度,英語での会話が可能です。
(4)Dr Melhem HANNA(ドクター・ハナ)
所在地:Avenue Kennedy
電話:4525 2398
概要:個人クリニックで,外国人を多く診察しています。小児科,内科等のプライマリーケアを行っています。心電図や心臓エコー機器はありますが,レントゲン設備や入院設備はありません。英語での受診が可能です。
(5)Dr.Mohamed Ould El Hassen(ドクター・ハッサン)
所在地:Rue du MonotelMoussa Optiqueの隣)
電話番号:4644 9990, 4525 7015, 4641 9968(Dr直通)
概要:眼科の個人クリニックです。診察室は比較的清潔で,検査機器も新しいです。
平日は眼科外来を行い,週末にはクリニックの手術室で白内障などの手術を行っています。英語は通じません。
(6)Dr. BAH Abass(ドクター・バー)
所在地:カトリック教会の隣,レストランLa Medinaの向かい
電話番号:3632 1868
概要:歯科の個人クリニックです。クリニック内は清潔です。歯科治療は場合によって
頻回の通院治療が必要となりますので,初回受診時に見込み治療期間と費用について担当医と相談する必要があります。
(7)Centre Hospitalier National de Nouakchott
所在地:Tevragh-Zeina
電話番号:4525 7261,ファックス:4529 2954
概要:モーリタニア国内で最大規模の国立病院で,入院病床が約380床あります。内科,外科,産婦人科,小児科などの診療を行い,手術部,救急部,人工透析等があります。
また,血液検査機器,レントゲン撮影装置,CT装置を備えています。しかし,病院内は清潔とはいえず,また,現地人患者で混雑しています。緊急時などのやむを得ない場合のみ受診をお勧めします。英語は通じません。
(8)Institut National de Recherches en Santé Publique
所在地:Avenue Gamel Abdel NasserCentre Hospitalier National de Nouakchottの南方)
電話番号:4525 3134
概要:モーリタニア国内の感染症調査,公衆衛生検査,ワクチン管理などを行っている国立研究所です。具体的な仕事内容として,HIV感染症・マラリア・住血吸虫症などの疫学調査,水道水や河川の水質調査などが挙げられます。また,ワクチン接種業務も行っており,動物咬傷を受けた方への狂犬病ワクチン接種や,国外への渡航者に対する黄熱ワクチンの接種も行っています。外国人が接種を希望する場合は,手続きが必要となりますので直接お問い合わせください。英語は通じません。
(9)Pharmacy Kennedy
所在地:Avenue Kennedy
電話番号:4525 3693
概要:ヌアクショット在住の外国人や外国人医師からの信頼の厚い薬局です。主にフランスから輸入した薬を販売しています。マラリア治療薬コアルテムや防蚊スプレーなども購入可能ですが,在庫は払底しやすいため事前確認が必要です。英語は通じません。

ヌアディブ

(1)Clinique de la SNIM CANSADO
所在地:CANSADO(カンサドー)地区
電話番号:4574 2800, 2059 6765(緊急)
概要:入院病床が約40床の診療所で,外国人の診療実績も多いです。病院内は清潔でヌアディブ市内では比較的信頼できる医療施設です。内科,腹部外科があり,消化器疾患を重点的に簡単な手術も行っています。小児科医はいませんが小児の診察も受けています。婦人科,耳鼻咽喉科,眼科は公立病院からの非常勤医です。耳鼻咽喉科や眼科の専門医は不在のときもありますので事前にご確認ください。重症外傷の際は,応急処置の後に市外への搬送となります。基本的にはSNIM社(国営の鉱山会社)の社員とその家族,或いは事前契約を結んだ方のみが受診可能です。しかし,それ以外でも診療が可能な場合もありますので,直接お問い合わせください。支払いは基本的に現金ですが,後払いも可能です。
(2)Centre Hospitalier de Nouadhibou
所在地:Saleh地区
電話番号:2247 0054, 2247 0054(救急)
概要:入院病床が80床の公立総合病院です。内科,外科をはじめとする総合診療医の他に,市内では数が少ない専門医も在籍しています。また,市内で唯一の CTを保有しており,また外傷などに備えて輸血を病院内で調達,保管を行っています。狂犬病ワクチンを市内で唯一保管している施設です。ただし,院内は衛生的とは言えず,外国人の受診に適しているとは必ずしも言えません。
(3)Dr. Mohamed Ali(ドクター・モハメッド・アリ)
所在地:スペイン領事館そば
電話番号:2206 1655
概要:Dr.Mohamedは,個人クリニックを経営する傍ら,スペイン海軍やスペイン船籍の船員を対象に医療コンサルタントをされています。総合内科医として内科全般を診療し,必要に応じ,専門医への紹介も行っています。多くの専門医の人脈を持ち,かかりつけ医として利用が可能です。英語は通じません。
(4)Cabinet dentaire ER RAHA
所在地:スペイン領事館そば
電話番号:4646 5572 (Dr.Fadel直通), 4628 7714 (Dr.Sene直通)
概要:外国で歯科医療を研鑽したDr.FadelDr.Seneによって経営されている歯科クリニックです。入り口は清潔とは言えませんが,院内は清潔です。英語は通じません。相談により後払いが可能です。
(5)Pharmacie Hammady
所在地:スペイン領事館そば
電話番号:4800 0001, 2241 0233(薬剤師直通)
概要:主にフランスから輸入した薬を販売しており,多くの外国人が利用しています。薬剤師が常駐し,薬の販売だけではなく医療相談にも応じてくれます。

9 その他の詳細情報入手先

(1)モーリタニア保健省(フランス語,アラビア語):http://www.sante.gov.mr/?lang=fr別ウィンドウで開く 感染症情報有り

(2)世界保健機構(WHO):http://www.afro.who.int/en/mauritania/country-health-profile.html別ウィンドウで開く

(3)アメリカ疾病予防管理センター(CDC):http://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/traveler/none/mauritania別ウィンドウで開く

10 現地語・一口メモ

 公用語はアラビア語ですが,実際はハッサニーヤ語というアラビア語方言が主流です。また首都圏においては,実務言語であるフランス語の方が良く通じます。「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療フランス語)を参照願います。


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