令和2年10月
1 国名・都市名(国際電話番号)
ガンビア共和国(バンジュール)(国際電話国番号220)
2 公館の住所・電話番号
- ○ 在ガンビア日本国大使館 (毎週土日休館)
- 住所:Ambassade du Japon Boulevard Martin Luther King Dakar, Sénégal ※ガンビア共和国は、在セネガル大使館が兼轄しています。
- 電話:(+221) 33 849 55 00
- ホームページ:https://www.sn.emb-japan.go.jp/jointad/gm/ja/index.html
※土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので、ご覧ください。
3 医務官駐在公館ではありません。
在セネガル日本国大使館 医務官が担当
4 衛生・医療事情一般
国名の由来であるガンビア川の両側に国土を持ち、河口部を除く国土をセネガルに囲まれたアフリカ大陸最小の国土面積を持つ国です。サバンナ地帯が大部分ですが、川や沼地に接する地域が多いこともあり、雨季の始まりとともに蚊の発生が急増し、主に熱帯熱マラリアが7月から12月に多発します。また、雨季の高温多湿の環境から、消化器感染症も増える傾向にあります。市中であっても、野良犬、野良猫、サルなどの野生動物との接触による、狂犬病、破傷風、猫ひっかき病などの感染症の危険があります。
上下水道や電力等の社会基盤の整備が遅れています。水道水は飲料には適していないと考えてください。
医療事情は非常に悪く、特に公立病院で医療資源の不足が目立っています。交通事故等による外傷への対応、入院治療や手術は、不可能だと考えておいてください。また、輸血用血液が汚染されている可能性も否定できません。治療費は前払いが原則です。重症かつ緊急を要する疾患及び外傷においては、速やかに国外へ搬送する必要があり、十分な額の海外旅行傷害保険(特に、疾病治療費用、傷害治療費用、救援者費用)に加入しておくことを強くお勧めします。
5 かかり易い病気・怪我
(ア)交通事故
交通渋滞が頻繁で、整備不良車両、交通ルールの無視、飛び出しなど、諸事情の悪さにより交通事故は多く、救急外傷への対応は非常に困難です。
(イ)下痢性疾患
年間を通じてみられます。水道水は飲料に適していません。
(ウ)マラリア
年間を通して発生しますが、雨季の始まりとともに増え、10月から11月頃がピークとなります。他の蚊媒介感染症(デング熱等)の予防のためにも、長袖・長ズボンなど肌の露出を少なくし、虫除けスプレー等蚊の忌避剤を使用してください。蚊帳の使用も有効です。予防薬、治療薬、忌避剤等は、薬局で購入できます。
(エ)狂犬病
動物と接触する場合、噛まれなくても、唾液により狂犬病ウイルスに感染する危険があります。ホテルの庭や町中でも猿が見られ、予めワクチンを接種(暴露前接種)することをお勧めします。
(オ)黄熱
黄熱の汚染地域であり、ガンビアから第3国へ渡航する際に予防接種証明書(イエローカード)が必須とされる場合があります。また、他の汚染地域を経由してガンビアに入国する際、予防接種証明書(イエローカード)の提示を求められる場合があります。証明書は、接種10日後から有効となります。
6 健康上心がける事
(1)日焼け
日差しは年間を通じ強いので、帽子、日傘、日焼け止めを使用してください。
(2)熱中症
予防のため、水分補給に努めてください。
(3)大気汚染
整備不良車の排気ガスや季節的な粉塵による大気の汚染が見られます。喘息等の呼吸器疾患のある方は、マスク等で予防に努めてください。
(4)有害動植物
虫刺されによるアレルギー症状が報告されています。
7 予防接種
現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)
(ア)赴任者に必要な予防接種
- 成人:黄熱、A型肝炎、腸チフス、狂犬病、破傷風、髄膜炎菌性髄膜炎、B型肝炎
- 小児:上記に加え、日本で実施されている定期、任意の予防接種
(イ)現地の小児定期予防接種の一覧
ガンビア国の小児の定期予防接種 | |||||
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ワクチン | 初回 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 |
BCG | 出生時 | ||||
経口生ポリオ | 出生時 | 2か月 | 3か月 | 4か月 | 9か月 |
B型肝炎 | 出生時 | ||||
5種混合 注1 | 2か月 | 3か月 | 4か月 | ||
ロタウイルス | 2か月 | 3か月 | |||
肺炎球菌 | 2か月 | 3か月 | 4か月 | ||
麻疹・風疹 | 9か月 | 18か月 | |||
黄熱 | 9か月 | ||||
髄膜炎 | 18か月 |
注1:ジフテリア、破傷風、百日咳、インフルエンザ桿菌b型、B型肝炎
接種時期、回数が日本と異なり、接種計画を立てる際、注意が必要です。
(ウ)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明
予防接種証明が要求される場合には、大使館で接種歴を翻訳し、証明します(有料)。
8 病気になった場合(医療機関等)
◎バンジュール
- (1)Edward Francis Small Teaching Hospital
- 所在地:Independence Drive, Banjul
- 電話:99-00-598、 79-34-110、 69-00-598、 39-34-685
- 診療時間:月-金 : 08:00~22:00、土日:08:00~15:00、救急:24時間対応
- 概要:医学部に隣接する国立の研修病院で、以前Royal Victoria Teaching Hospitalと呼ばれていました。国内随一の総合病院ですが、施設・機材は老朽化しており、医療機材の維持も困難な状況です。CTは修理され稼働していますが、MRIは稼働していません。ガンビア人医師のほか、キューバや中国から医師の派遣を受けており、多くは英語が通じます。
- (2)Africmed Clinical Services
- 住所:Bertil Harding Highway
- 電話:44-10-685、77-39-415 http://www.africmed-gm.com
- 概要:内科、外科、産婦人科、小児科、整形外科、歯科を有する私立病院。診療時間の設定はなく、24時間の救急対応をしています。医療器材の整った救急車を備えています。
- (3)Medicare Clinic
- 住所:Brusubi, Brufut Highway
- 電話:24-82-459、78-80-017 https://web.facebook.com/medicareclinic.gambia/?_rdc=1&_rdr
- 概要:内科、外科、産婦人科、小児科を有する私立病院。診療時間の設定はなく、24時間の救急対応をしています。クレジットカードが使用できます。
- (4)Sharab Medical Center
- 住所:Bertil Hearding Highwayの近く(Election Houseの裏手)
- 電話:33-00-100、 38-49-338 http://www.sharabclinic.com
- 概要:内科、小児科、泌尿器科を有する私立病院。診療時間の設定はなく、24時間の救急対応をしています。公立病院に近い診療費のため、混雑しています。
- (5)Medical Research Council Unit, The Gambia
- 住所:Atlantic Boulevard, Fajara (診療部門はBakau StreetのMarina School横より入る)
- 電話:44-96-188 http://www.mrc.gm/
- 概要:主体はイギリス政府の医学研究所ですが、付属する診療部門にて、低価格診療を行っています。曜日により異なりますが、先着200名程度に、内科、小児科等のプライマリケアを提供しています。
9 その他の詳細情報入手先
(1)ガンビア保健省:http://www.moh.gov.gm/
10 現地語一口メモ(もしものときの医療英語)
「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしものときの医療英語)を参照願います。
11 新型コロナウイルス関連情報
在セネガル日本国大使館ホームページを参照ください。