世界の医療事情
エジプト
1 国名・都市名(国際電話番号)
エジプト(国際電話番号20)
2 公館の住所・電話番号

(注)金曜日、土曜日以外の休館日は暦年ごとにウェブサイトにて案内していますので、ご覧ください。
4 衛生・医療事情一般
エジプトは北緯22度から32度と南北に長く位置しており、国土の約94%が砂漠及び土漠に覆われ大部分は乾燥熱帯地域に属しています。平均年間降雨量は地中海沿岸が200ミリ程度であるのに対し、内陸部にあるカイロ周辺はわずか30ミリ足らずです。一般に冬季(11月から3月)と夏季(5月から9月)に分けられ、その間に短い春と秋があります。1月と2月が最も寒く、最低気温が5度以下になることもあります。2月下旬から5月上旬にかけては砂嵐(ハムシーン)がしばしば発生し、この時期にはアレルギー疾患(鼻炎・皮膚炎・喘息)や呼吸器疾患にかかる人が増加します。4月から10月にかけて気温は上昇し、胃腸炎や脱水症が急増します。
エジプト全体で見ると医療水準は十分とは言えませんが、カイロやアレキサンドリアの大都市では、一部の設備の整った病院は比較的高度な医療を提供しています。そういった病院では、基礎疾患のない人であれば、急性虫垂炎などの手術、骨折や外傷に対する処置ならびに経産婦の正常分娩なら可能な医療レベルを維持していると考えられます。しかしエジプトの医療現場の習慣は日本と異なることもあり、基本的に日本と同程度の医療サービスを受けることはできません。また、日本と同等の輸血の安全性も保障されておらず、病状をよく考え輸血を行うかどうか決断する必要があります。多くの総合病院は救急部門で急患を24時間体制で受け入れています。公的な救急車は123番に電話をするとオペレーターにつながり、最寄りの消防署などから救急車が派遣されます。しかし搬送先を指定することができないため、搬送される医療施設の水準が担保されないことがあることを念頭に置いてください。歯科治療は総合病院や歯科クリニックで受けることができます。施設によっては日本に近いレベルの歯科治療を行っています。エジプトでは一部の医薬品を除き、処方箋なしで多くの種類の医薬品を薬局で購入することが可能です。ただ、日本で認可されていない薬も一般的に流通しています。病院で処方された薬やご自分で購入される薬に関しては、十分に情報を収集した上で、購入・使用するかどうかを検討してください(病院を受診して医師と相談することを推奨します)。また、薬を入手できたとしても、薬の用量が日本の倍以上のことが多く、日本で決められている用量の薬を入手できないことが多いため、日本の使い慣れた薬を持参されることをお勧めします。エジプトでは設備の整った私立の医療施設の受診をお勧めしますが、医療費は高額になるため、救援者費用も含め保障が十分な海外旅行傷害保険へ加入し渡航されることを強くお勧めします。
5 かかり易い病気・怪我
(1)食中毒
当地で最も頻繁に見られる疾患です。主にウイルス、原虫、細菌に汚染された飲食物を経口摂取することにより発症します。主な症状は、腹痛、嘔吐、下痢ですが、発熱や倦怠感、血便等を伴うこともあります。潜伏期間は病原体によりまちまちです。吐物や排泄物を介して他人から感染する可能性があります。発熱が持続するとき、血便やタール便(のりの佃煮様)、強い腹痛があるとき、経口摂取ができないときは病院受診を推奨します。脱水の補正のため、粉末状の経口補水液の持参をお勧めいたします。
(2)A型肝炎
感染者から排泄される糞便で汚染された飲食物、あるいは糞便で汚染された水で洗った食物を加熱せずに経口摂取することによって感染します。発熱、全身倦怠感、食欲不振、黄疸が主な症状です。重症化すると死に至ることがあります。A型肝炎は幼少期に罹患すると無症状あるいは軽症ですみ、終生の免疫が成立します。多くのエジプト人は免疫があるのでA型肝炎を発症しませんが、免疫のない旅行者がエジプトで同じような食生活を行うと発症するリスクが高くなります。感染予防には安全な食品を選び、手洗いの励行を推奨します。また事前のA型肝炎ワクチンの接種が有効です。
(3)狂犬病
エジプトは狂犬病の流行地です。狂犬病に罹患した動物によって怪我をすると感染します。感染から発症まで時間的余裕があることが多いですが、発症すると100%死亡します。感染原因となる動物は犬科動物・猫科動物・リスなどの齧歯類・コウモリが有名ですが、大部分のほ乳類が罹患しえます。事前にワクチンを接種していない場合、受傷した日から5回の狂犬病ワクチン接種と、出血を伴う怪我の場合は免疫グロブリン製剤の併用が標準治療です。状況によって、破傷風トキソイドの接種も行います。事前に狂犬病予防接種を行っている場合は、WHOのガイドラインによれば、基本的には狂犬病ワクチンを2回追加接種するのみとなります。当国では狂犬病ワクチンを安価に入手できますが、免疫グロブリンの入手は困難です。長期滞在者・子供・野外活動をする人・動物との接触が多い人には狂犬病ワクチンの接種を強くお勧めします。カイロ市内においても野良犬や野良猫が非常に多いため、むやみに動物と接触しないことが重要です。動物によって受傷したときは、必ず病院を受診してください。
(4)寄生虫症
ビルハルツ住血吸虫症、条虫症、アメーバ赤痢、ジアルジア(ランブル鞭毛虫)症、異形吸虫症などが挙げられます。ビルハルツ住血吸虫はナイル川等の淡水に生息し、人が汚染された淡水中に入ることによりその幼虫が足の皮膚を通して侵入して感染します。初発症状は血尿です。繰り返し感染をした場合や、慢性化すると膀胱癌の発症リスクが上昇します。以前より患者数は減少しましたが、エジプト人の死因の上位を占める寄生虫症です。川や池など淡水で泳いだり、足や手をつけたりすることは避けてください。条虫症(俗に言うサナダムシ)は牛肉摂取で感染する無鉤条虫と、豚肉摂取で感染する有鉤条虫が有名です。エジプトはイスラム教国であるため有鉤条虫は少ないと考えます。無鉤条虫のシスト(嚢胞)が生き残った牛肉を食べると感染します。細菌と異なり、肉の表面以外にも存在するため、中心部が生焼けの肉は避けた方が良いでしょう。アメーバ赤痢とジアルジアは、病原体で汚染された水が原因で感染します。直接の飲水よりも、その水で育てられた野菜・果物、汚染水で洗浄された食品から感染することが多い印象です。治りにくくて繰り返す下痢を当地では「カイロ腹」と呼んでいますが、ジアルジアが原因の一つと推測しています。下痢が長引くときは受診の上、検便をすることをお勧めします。異形吸虫症は、川魚や汽水域の魚を加熱が不十分な状態で摂食することで感染します。ナイル川河口のスズキやボラが原因による感染症例が過去に報告されています。一般的には感染しても軽微な消化器症状で済むことが多いですが、注意が必要です。
(5)流行性脳脊髄膜炎
世界中に存在する病気で、エジプトにも分布しています。サハラ以南のアフリカの地域(髄膜炎ベルト地帯)に多発しますが、エジプトは髄膜炎ベルト地帯外とされています。通常、髄膜炎菌を鼻咽腔から吸い込むことにより感染します。主な症状は発熱と頭痛で、感染が疑われるときは迅速な対応(検査・抗生物質による治療)が望ましいため、早期の受診が必要です。予防効果のあるワクチンがありますので、心配な方には髄膜炎菌に対する予防接種をお勧めします。
(6)交通事故
当地の運転マナーは世界の中でもトップクラスに劣悪といっても過言ではありません。常に車が優先で、歩行者が道路を横断していても車は止まってくれません。現地の方の交通事故死も非常に多く、歩道を含め道路周辺を歩くときは常に注意が必要です。ウーバーなどの配車サービス利用時はシートベルトを必ず装着してください。万が一交通事故に遭い受傷した場合は、破傷風の感染リスクがあるため、あらかじめ破傷風トキソイドの予防接種で免疫を付けておき(幼少期の定期接種で基礎免疫がある場合は、10年毎の追加接種でOK)、受傷後必要時は破傷風トキソイドの接種を受けるようにしてください。また、近年レンタカーを安易に当地で借りうけ、当地で運転中事故に遭ったり事故を引き起こすケースや、広大な砂漠の幹線道路でガス欠となり立ち往生するケースが散見されています。カイロ市内の運転はもとより特に砂漠エリアでは、ガソリンスタンドがあってもガソリンの在庫がなかったり、車線が急に減少したり、事故を含め様々なリスクがあるため、エジプトに長年住んでいる日本人でさえカイロを離れて自分で車を運転することは滅多にありません。ヨーロッパやアメリカなどでレンタカーを借りる感覚で、安易に当地で運転することは避けてください。
(7)B型肝炎・C型肝炎
B型肝炎もC型肝炎も、感染して慢性肝炎を発症した場合、肝硬変や肝臓がんを発症するリスクが上がります。また特にB型肝炎は感染時に、死亡率が高い劇症肝炎を発症する場合があります。B型肝炎とC型肝炎は感染経路として、ウイルスを保有する血液を介した感染という点が共通しています。B型肝炎は性的接触も感染経路になりえます。エジプトはB型肝炎(遺伝子型D)もC型肝炎も感染者が多い国です。他者の血液に接触する可能性のある行為や不特定の異性との性的接触には注意が必要です。B型肝炎による劇症肝炎は、B型肝炎予防接種で予防が可能です。
(8)減圧症
紅海沿岸はダイビングスポットとして有名です。レジャーダイビングの拠点であるシャルムエルシェイクやフルガダには減圧症の治療が可能な医療施設が存在します。しかし常に減圧症治療機器が使用可能である保障はありません。スキューバーダイビングを楽しむ場合は、その前後の体調管理を行うとともに、減圧症を発症しないような安全なスキューバーダイビングを心がけてください。またダイビングを楽しんだ後から航空機使用までは、推奨されている十分な時間を確保してください。
6 健康上心がけること
(1)飲食物
エジプトの水事情は地域により差がありますが、カイロ及びその周辺地域はナイル川を水源とした水道水が供給されています。在エジプト日本大使館の水質検査結果では、水道水は日本の水質基準を満たしています。しかし日本の水道水管理基準の硬度を含む複数項目で目標値の範囲を逸脱しており、水道水の品質は高くありません。また公共インフラである水道管や建物内のタンクや配管の老朽化により汚染のリスクがあるため、直接水道水を飲むことは控えて下さい。可能な限りミネラルウォーターを使用し、水道水を使用する場合は必ず煮沸して使用してください。屋台や路地で販売されている飲食物も衛生上問題があります。食中毒予防のため、外食するときはホテルあるいは清潔なレストランで、よく加熱調理されたものを食べるようにしてください。
(2)暑熱対策
夏季は日差しが非常に強く、上エジプト(ルクソール・アスワン・アブシンベルなど)では日中の気温が50℃近くになることもあります。観光は朝夕の比較的涼しい時間帯に予定して、水分摂取を積極的に行ってください。エジプトの強い日差しで酷い日焼けを起こす恐れがありますので、日中に外出する際は、肌の露出をできるだけ避け、日焼け止めを使用し、帽子着用を心掛けてください。
(3)大気汚染
砂漠からの砂塵や車の排ガス(数十年使用している古い車が多い)により、カイロの大気汚染は年々悪化しています。スイスのIQAir社が毎年発表している大気汚染の2023年度のランキングでは、エジプトは国としては世界ワースト9位、首都としてのカイロは世界ワースト10位で、WHO基準の8倍ものPM2.5が測定されています。特に気温が変化する秋や冬にアレルギー症状を訴える方が多くいらっしゃいます。日本でも症状が出やすい方は、マスクや普段使われている薬を持参するなど注意されてください。
7 予防接種(ワクチン接種機関含む)
(1)赴任者に必要な予防接種
成人 | 小児 | |
---|---|---|
是非接種しておくべきワクチン | A型肝炎、B型肝炎、破傷風、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎 | BCG、ロタ、5種混合、肺炎球菌、麻疹、風疹、水痘、流行性耳下腺炎、A型肝炎、B型肝炎 |
できれば接種しておくワクチン | 腸チフス、狂犬病 | 腸チフス、狂犬病 |
考慮すべきワクチン | 髄膜炎菌 | 髄膜炎菌 |
(2)現地の小児定期予防接種一覧
エジプトの小児定期予防接種一覧 | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 6回目 | 7回目 | |
B型肝炎 | 生後すぐ | ||||||
BCG | 1か月 | ||||||
経口ポリオ | 1か月 | 2か月 | 4か月 | 6か月 | 9か月 | 1歳 | 18か月 |
6種混合(DPT+IPV+Hib+HBV)(注1) | 2か月 | 4か月 | 6か月 | ||||
DPT | 18か月 | ||||||
MMR(麻疹・おたふく・風疹)(注2) | 12か月 | 18か月 |
- (注1)6種混合は、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)、IPV(不活化ポリオ)、Hib(インフルエンザ桿菌)、HBV(B型肝炎)
- (注2)MMRとして3種類を一度に接種、個々の単独接種なし。
- (注3)任意接種のワクチンとして、上記以外に肺炎球菌、ロタウイルス、髄膜炎菌、水痘、A型肝炎、Hibの追加接種、HPV(ヒトパピローマウイルス)がある。
(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明
例:Cairo American College (Primary school)
小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明 | |||||
---|---|---|---|---|---|
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | |
ポリオ | ○ | ○ | ○ | ○ | |
DPT/DT | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
MMR | ○ | ○ | |||
A型肝炎 | ○ | ○ | |||
B型肝炎 | ○ | ○ | ○ |
(注)予防接種歴に関する対応は学校によって異なりますので、入学予定の教育施設に直接確認することを推奨します。
(4)入国時に必要なワクチン
黄熱に感染する危険のある国から来る、生後9か月以上の渡航者は黄熱予防接種証明書が要求されています。乗り継ぎのため、黄熱に感染する危険のある国の空港に12時間以上滞在した渡航者も黄熱予防接種証明書が要求されています。
また、ポリオウイルスが蔓延する可能性がある国に居住されている全ての方、及び同国に4週間以上滞在された方については、エジプト渡航の12か月前から4週間前までの間に、二価経口ポリオワクチン(bOPV)又は不活化ポリオワクチン(IPV)を服用・接種する必要があり、エジプト入国手続時には予防接種証明書の提示が求められます。
8 病気になった場合(医療機関等)
(首都)カイロ市
- (1)Saudi German Hospital Cairo(サウジ・ジャーマン)
- 所在地:Joseph Teto street, Nozha, Heliopolis, Cairo
- HP:Saudi German Hospital Cairo(英語)
- 電話:16259(ホットライン)
- FAX:(02)-2735-4304
- 外来時間:8時から23時
- 概要:カイロ国際空港近くにある私立総合病院。2015年開院と比較的新しい。英語で受診が可能。施設は日本の病院並みの清潔感あり。医療機器も新しいものが揃っている。救急患者は24時間体制で受け入れ可。専門外来を受診する場合、予約管理がしっかりしているので、他の病院に比べ受診がスムーズ。骨髄移植・肝移植も行っている。精神科は外来のみ。
- (2)Anglo American Hospital(アングロ・アメリカン)
- 所在地:3 Hadiqet El Zohreya St, Near To Cairo Tower, Zamalek, Cairo
- 電話:(02)-2735-6162から-6135(代表)
- FAX:(02)-2735-4304、(02)-3761-7316
- 外来時間:10時から14時
- 概要:1903年創立のカイロでも老舗の私立総合病院。ゲジーラ島に位置し、在留邦人の多いザマレク等、市中心部から近い。設備や建物はやや古いが、救急患者は24時間体制で受け入れており、対応も比較的早い。英語で受診可能。CT・MRIあり。外科に定評あり。
- (3)Dal Al Fouad Hospital(ダル・アル・フォード)
- 所在地:Yousef Abbas St. Off Nasr Road, Al-Nasr City, Cairo 26 July St., The Touristic Zone, 6th October City, Giza
- HP:Dal Al Fouad Hospital(英語)
- 電話:16370(ホットライン)、011-1998-3339(代表番号Whatsapp可能)
- FAX:(02)-3835-6050
- 外来時間:9時から22時
- 概要:Nasr Cityと郊外の6th October Cityに2院ある私立総合病院。夜間も救急部で診察を受けることが可能だが、混雑していることがあり。電話連絡するとどちらの病院を受診するか聞かれる。
- (4)As Salam International Hospital(アッサラーム)
- 所在地:Corniche El Nil, Maadi, Cairo
- HP:As Salam International Hospital(英語)
- 電話:19885(ホットライン)、(02)-2524-0250(代表)
- FAX:(02)-2524-0066
- 外来時間:9時から22時
- 概要:カイロ市南部に位置する私立総合病院。医療設備もそろっている。平日昼間は、international sectionが利用可能。救急外来は24時間受付可能。
- (5)Andalusia Al Maadi Hospital(アンダルシア・アルマーディー)
- 所在地:4G/6, Sayed Anbar, Ezbet Fahmy, Maadi, Cairo
- HP:Andalusia Al Maadi Hospital(アラビア語)
- 電話:16781(ホットライン)
- 外来時間:9時から23時
- 概要:カイロ市南部に位置する私立総合病院。医療設備もそろってはいるが、全体的にやや狭い印象。病院の隣に2024年1月に新たに建てられた外来棟は清潔で最新の機器が揃っているが、混雑していることが多い。今後病棟も隣に増築予定。
- (6)Tabibi Clinic(タビビ・クリニック)
- 所在地:40, Street 254, Degla, Maadi First Floor
- HP:Tabibi Clinic(英語)
- 電話:16724(ホットライン)
- 外来時間:土曜日から木曜日10時から20時
- 概要:カイロ市南部に位置するクリニック。小児の診療も行っている。24時間訪問診療に対応している。小児の各種ワクチンも取り扱っている。
- (7)One Health(Degla Medical Center)
- 所在地:23 B, St 255, Degla Maadi, Cairo(マーディーグランドモールの近くにあるビルの2階)
- HP:One Health(英語)
- 電話:15292
- 外来時間:土曜日から木曜日9時から23時30分、金曜日14時から22時
- 概要:小児科、歯科も含め30科の専門医が予約診療に対応。英語が通じる。外国人割引あり(パスポート必要)。クリニック内は非常にきれい。木曜日19時から20時30分まで日本語が堪能な整形外科医の土山ハニー先生の外来あり。カイロ市内に数か所、アレキサンドリアにも系列クリニックあり。
- (8)The Eye of Cairo
- 所在地:Saridar Clinic, 92, El-tahrir St., Dokki, Cairo(エジプト銀行と同じビルの5階)
- HP:The Eye of Cairo(英語)
- 電話:(02)-3760-6985、010-2090-9523
- 外来時間:土曜日・火曜日15時30分から18時、月曜日・木曜日12時30分から16時
- 概要:九州大学医学部に6年間留学経験がある眼科専門医のカリル先生のクリニック。日本語で説明してくれる。特に緑内障が専門。
- (9)Maadi Dental Center(マーディー・デンタル・センター)
- 所在地:4 Rd. 209, Degla, Maadi, Cairo
- HP:Maadi Dental Center(英語)
- 電話:(02)-2519-8736 or 8737(代表)
- 外来時間:土曜日から木曜日9時から22時、金曜日10時から17時
- 概要:外国人が多く住むマーディー地区で多数の歯科医師を擁する私立歯科診療所。小児歯科あり。インプラント手術も可能。CT検査可能。3Dプリンターを使用して、セラミック製のクラウン(かぶせ物)を迅速に作製する。英語対応可能。予約をした方がスムーズ。
- (10)First Dental Center
- 所在地:4F Omarat Aliamni, Omar Al Khayam, Zamalek, Cairo
- HP:First Dental Center
- 電話:16329(ホットライン)、010-3315-5330、010-6880-7645(Maadi)
- 外来時間:土曜日から木曜日10時から22時
- 概要:ザマレク地区で、各種の専門歯科治療が可能。デンタルラボも併設。歯科矯正も可能。マーディーにもクリニックあり
アレキサンドリア市
- (1)Louran Hospital(ローラン・ホスピタル)
- 所在地:13 Sharawi St. Louran, Alexandria
- HP:Louran Hospital(アラビア語)
- 電話:(03)-583-4221、(03)-583-4241
- 外来時間:8時から13時
- 概要:最新の医療機器を備えた私立総合病院で、心疾患・脳外科の手術にも対応。英語が通じ、救急外来は24時間対応。外来は常に患者で混み合っている。外国人対応にも慣れている。
- (2)Andalusia El-Shalalat Hospital(アンダルシア・シャララート)
Andalusia Antoaniadis Poly Clinic(アンダルシア・アントアニアディス) - 所在地:19 Mohammed Mohammed Motawae St, Al Azaritah WA Ash Shatebi, Qism Bab Sharqi, Alexandria
- HP:Andalusia El-Shalalat Hospital(英語)
- 電話:16781(ホットライン)
- 外来時間:8時から22時
- 概要:最新の医療機器を備えた私立総合病院。外来はPoly Clinicが対応している。心臓外科以外の手術はここで可能。MRIもあり。英語が通じる。救急治療部は24時間対応。
- (3)Saudi German Hospital Alexandria(サウジ・ジャーマン)
- 所在地:Alex West Compound Mehwer El Taamear, km23 North Coast Road, Alexandria
- HP:Saudi German Hospital Alexandria(英語)
- 電話:16259(ホットライン)
- 外来時間:10時から22時
- 概要:カイロ空港近くにあるサウジジャーマンホスピタルの系列病院。2023年10月開院。将来的に医学部も併設予定。医療最新の医療機器を備えた私立総合病院。英語が通じ、救急治療部は24時間対応。アレキサンドリア市内から離れているのが難点。将来的に医学部も開設し、医療都市を計画している。
- (4)International Cardiac Center
- 所在地:24 Bahae Eldin Ghatwary St., Smouha, Alexandria
- HP:International Cardiac Center(アラビア語)
- 電話:(03)-4207320(03)4279995
- 外来時間:10時から22時(金曜日休診)
- 概要:循環器専門病院。英語が通じる。カテーテルは24時間施行。小児から大人までカテーテルから外科手術まで対応。救急は24時間受け入れ可能。
- (5)German Hospital(ジャーマン・ホスピタル)
- 所在地:56 Abd El Salam Aref St., Saba Basha, Alexandria
- 電話:(03)-684-1806(代表)、(03)-584-1717、(03)-584-1806
- FAX:(03)-684-0757
- 外来時間:毎日9時から23時
- 概要:1993年開業の私立総合病院。規模は小さいものの、医療水準は比較的高く外来受診や健診に便利。救急は24時間受け入れ可能。英語が通じる。MRIは他の施設に依頼。
- (6)Andalusia Smouha Hospital(アンダルシア・スムハー・ホスピタル)
- 所在地:35 Mohamed Bahaa Eldin Al Ghatwary Smouha, Sidi Gaber
- HP:Andalusia Smouha Hospital(英語)
- 電話:16781(ホットライン)、(03)4197-000
- 外来時間:8時から17時(金曜日休診)
- 概要:(1)の病院と同じAndalusiaグループの病院。英語が通じる。
- (7)Andalusia Roshdy Poly Clinic(アンダルシア・ロシュディー)
- 所在地:Abou Quer St., Alexandria
- HP:Andalusia Roshdy Poly Clinic(英語)
- 電話:16781(ホットライン)
- 概要:(1)の病院と同様Andalusiaグループの病院。英語が通じる。2024年8月末時点では改装中で、すべてがオープンしていなかった。内装はきれいで最新の医療機器が揃っている。診察時間含め、受診前に要確認。
ルクソール市
- (1)Karnak International Hospital(カルナック)
- 所在地:Kornish Al Nile, Karnak, Luxor
- 電話:095-2372025
- 外来時間:8時から20時
- 概要:2000年に創立された公立総合病院。最新の医療機器が揃っている。旅行者の対応にも慣れており、英語で対応可能。外国人専用の病室もあり、救急は24時間受診できる。MRI、CTあり。
- (2)Luxor medical Complex
- 所在地:Television St, Gazirat Al Awameyah, Luxor
- 電話:095-2277194
- 外来時間:18時から22時
- 概要:Karnak International病院の混雑を緩和する目的で、救急外来の機能を強化した病院を建設中。ERは2024年12月頃から稼働予定。医療機器も最新のものをそろえる予定。2025年末までに病院全体が開院する予定。
- (3)Isis Specialized Hospital
- 所在地:Masaleh St., Madinet Al Bayadeyah, Luxor
- 電話:095-2300039
- 外来時間:8時から15時
- 概要:女性専門の病院。産婦人科の疾患に対応。NICUも完備。院内も非常にきれい。骨密度も測定可能。
- (4)AMC Medina Luxor
- 所在地:El Gawzat St., From Khaled Ebn El Waled St.,Luxor
- 電話:19262(ホットライン)、01274666633
- 外来時間:18時から22時
- 概要:2012年に開設。もともと整形外科や外傷が専門の病院であったが、旅行者の幅広い疾患に対応可能。循環器医がICU(2床)の責任者。AMCは、契約しているクルーズ船やホテルでの旅行者の急病に対応しており、救急車、救急ボートサービスもあり。
アスワン市
- (1)Evangelical Misson Hospital(エバンゲリカル)
- 所在地:19 Corniche Al-Nile, Aswan
- 電話:(097)-2450-166/176/173
- 外来時間:7時から14時、14時30分から21時30分(日曜日休診)
- 概要:1913年にドイツのキリスト教団体により設立されたミッション系病院で通称はジャーマン・ホスピタル。規模は大きくないものの24時間体制で迅速な対応が可能。CTあり。脳外科・循環器は他院に搬送となるが、多くの旅行者の治療実績あり。
- (2)Aswan Specialized Hospital
- 所在地:Sadaka District, Aswan
- 電話:097-2240591
- 外来時間:7時30分から15時、16時から18時
- 概要:最新の医療機器を備えた公立の総合病院。外科系がメインだがNICUや透析クリニックも備えている。CT、MRIあり。ただし公立病院であるため混雑している可能性あり。
- (3)Al-Masala Specialized Hospital(アル・マッサーラ)
- 所在地:Old Industrial City, Next to The Unfinished Obelisk, Aswan
- 電話:097-2302523
- 外来時間:7時30分から17時
- 概要:最新の医療機器を備えた公立総合病院。内科系がメインで、内視鏡、感染症にも力を入れている。院内にPCRあり。狂犬病のγグロブリンも置いてあるとのこと(エジプトのガイドラインに沿って医師が投与するかどうかを判断)。
- (4)Aswan Heart Centre
- 所在地:Kasr El Hagar St.,(Inside Aswan University Hospitals Campus)Aswan
- 電話:(097)-2391-100
- HP:Aswan Heart Centre (Magdi Yacob)(英語)
- 概要:MagdiYacob財団が母体の循環器専門病院。最新の医療機器を備えたエジプト随一の循環器専門病院。先天性心疾患の子供を中心に治療を行っているが、旅行者の緊急心疾患にも対応可能。
- (5)AMC Aswan
- 所在地:Villa 3, Fanadek St., Sheyakhah Oula, Aswan
- 電話:19262(ホットライン)、01104804135
- 診察時間:18時から22時
- 概要:2024年5月に開設されたクリニック。クルーズ船のホテル宿泊の旅行者が対象。現在クリニックの前に病院が建設中で、一年後に完成予定。院長は内科医で血液内科が専門。ちょっとした受診に便利。レントゲンあり。
シャルムエルシェイク市
- (1)Sharm International Hospital(シャルム・インターナショナル・ホスピタル)
- 所在地:El-Salam Rd., El-Nour District, beside Delta Sharm Resort, Sharm El-Sheikh
- 電話:(069)-366-0893(代表)
- FAX:(069)-366-0981、(069)-366-0272
- 概要:シャルムエルシェイクでは唯一の各科がそろった総合病院。英語が通じる。公立病院なので地元の人の受診も多い病院。
- (2)Sinaiclinic Hospital(サイナイ・クリニック)
- 所在地:Banks Street, Hadba Um Sid, Shalm el Sheikh
- HP:Sinaiclinic Hospital(アラビア語)
- 電話:(012)-8199-9938(代表)
- 概要:内科・外科・歯科・小児科・産婦人科・循環器内科・整形外科・耳鼻咽喉科・泌尿器科がある清潔感のある小規模病院。ICUを含む入院病床を持つ。MRI装置は無い。英語が通じる。
- (3)Sharm Hyperbaric Medical Center(シャルム・ハイパーバリック)
- 所在地:Qesm Sharm El-Sheikh, South Sinai Governorate
- HP:Sharm Hyperbaric Medical Center(英語)
- 電話:(012)-2212-4292、(012)-2333-1325
- 外来時間:10時30分から18時
- 概要:高気圧酸素治療(HBOT)専門医が24時間対応。チャンバーは3名用と12名用があり。入院が必要な場合は、上記Sinai Clinic Hospital へ搬送。ダハブからも患者を受け入れている。
ハルガダ市
- (1)Nile Hospital(ナイル・ホスピタル)
- 所在地:Elkora Road, next to the Marine inspection point
- HP:Nile Hospital(英語)
- 電話:(065)-355-0974、0975,0976
- FAX:(065)-355-0977
- 概要:レントゲン、CT、MRIあり。救急車もあり。
9 その他の詳細情報入手先
10 一口メモ(もしもの時の現地語)
(1)語彙
- 医師:ドクトール
- 飲み薬:ダワッショルブ
- 注射:ホックナ
- 頭痛:スダー
- 腹痛:マガス
- 下痢:イスヘール
- 発熱:ハラーラ
- 吐気:ケーエ
- 咳:コーハー
- 鼻水:ズカーム
- めまい:ドーハ
- 胸痛:アラム・フィー・アルサドル
- 傷:ガルフ
- 薬局:アグゼハーナ
- 痒み:ハッカー
- 歯科医:タビーブ・アスナーン
(2)短文
- 具合が悪い:アナ・ターバーン
- 病院へ連れて行って欲しい:アーウィザック・タホドニ・イラ・ムスタシファー
- 救急車を呼んで欲しい:アーウィザック・ティトルブ・アルイセーアーフ