世界の医療事情

ジブチ

令和6年10月1日

1 国名・都市名(国際電話番号)

 ジブチ共和国(国際電話番号253)

2 公館の住所・電話番号

在ジブチ日本国大使館
Ambassede du Japon a Djibouti 9ème étage au 11ème étage, MEZZ Tower, Rue de Venise, Djibouti, B.P. 2051(毎週金曜日・土曜日休館)
電話:2135-4981
ウェブサイト:在ジブチ日本国大使館別ウィンドウで開く

(注)上記以外の休館日は暦年ごとにホームページにてご案内しています。

4 衛生・医療事情一般

 ジブチ共和国は、アフリカ北東部に位置し、1977年にフランスから独立した比較的新しい国家です。総面積は23,200平方キロメートル、四国の約1.3倍の大きさで、人口は約100万人です。人口の6割以上が首都のジブチ市に居住しています。人口のほとんどがイスラム教徒です。気候は大部分が砂漠気候で、地球上で最も暑い土地の一つで、7から8月には最高気温が摂氏50度を超えることもあります。

 医療環境は脆弱です。2021年の統計では、国民の平均寿命は男性65.5歳、女性69.8歳、新生児死亡率は1000人出産あたり47.2(日本は1未満)で、2017年の妊産婦死亡率は10万人あたり248(日本は5)です。

 医療機材の整備も行き届かず、医師などの医療従事者数は不足しています。ジブチ大学に医学部はありますが、臨床研修が未整備で、国内での医療従事者の養成はできていません。眼科や耳鼻科、脳神経外科などの専門医の養成はできず、ごく少数の留学経験のあるジブチ人のほか、外国からの応援医師に頼らざるを得ません。医療従事者がいてもその資質が十分でないこともあります。外国人医師の帰国等で診療科そのものが機能していないこともあります。看護師のレベルも劣悪で、外国人向けの病院以外では邦人の入院加療は全くお勧めできません。

 国民皆保険に該当する保険制度がありますが、外国人には適応されません。邦人が利用しやすいのは、外国人医師が診療して英語が通じ、クレジットカード支払いに対応できる私立のクリニックになります。医療費自体は、高額な支払いを求められることはありませんが、クレジットカードが利用できるクリニックは限られています。クレジットカード可能と標榜していても、使えるカードが限定され、読み取り機が故障していることがありますので現金の準備が必要です。特に、入院治療が必要な場合は、事前に多額の現金でのデポジットを求められることがあります。

 ジブチ国内の公的病院、民間病院ともに、医療スタッフの資質や病院自体の衛生管理に重大な問題があります。そのため、脳血管疾患や心疾患のような高度の医療行為や、輸血を必要とする治療が必要な場合は、国外移送を第一に考えます。そのため、海外旅行保険などに加入の際には、十分な補償額の契約を強くお勧めします。

 生活環境にも十分な配慮が必要です。酷暑のため熱中症のリスクが高いのはもちろんですが、エアコンにも注意が必要です。外気と室内の温度差は体に大きな負担になりますし、風量風向の調節が十分できず直接冷気が体に当たって冷えすぎることもあります。エアコンの清掃・整備は概して不十分で、エアコン内部のカビなどの汚染が気管支症状を生じさせ、悪化させる危険もあります。

 未舗装道路が多く、砂塵で道を歩くだけで目やのどを痛めます。特に毎年6月から8月にかけては、ハムシンと呼ばれる砂嵐が吹き荒れ、結膜炎や上気道炎が生じやすくなります。点眼、うがい薬の携行をおすすめします。

 邦人が当地で罹患する大部分の疾患は経口的感染症です。日頃から飲食物に留意して生活することが病気の予防の基本となります。上水道は、首都の一部で完備されていますが、塩分濃度が高く、貯水槽の汚染もあるため飲水には適しません。高級なホテルでも安心できません。飲食店においても、なるべく火の通ったものを食するように心がけるとともに、冷たい飲みもの(氷を含む)は控えるようにした方が無難です。外食においては従業員の振る舞いなどから飲食店の衛生意識を推し量り、店内、調理場、食材に注意が払われているかを判断しましょう。外国人でも安心して食事のできるレストランもいくつかありますが概して高額です。自炊するにしても、スーパーなどで地元の食材は傷んでいることも多く、安心して購入できるのはほとんどが輸入品のみとなります。そのため、食費は日本にいるときよりもはるかに高額となります。

5 かかり易い病気・怪我

(1)腸管感染症:急性腸炎・食中毒・腸チフス・赤痢アメーバ症など

 下痢は当地ではきわめて日常的な症状です。下痢を引き起こす病原菌には、色々な細菌・ウイルス・寄生虫などがあり、原因微生物を確定できないことが大部分です。ほとんどの場合は軽症ですが、体重減少を伴う下痢、発熱を伴う下痢、血便を伴う下痢、などの場合は重症化することもあります。重症化した場合には当地の医療事情から命の危険にまで至りますので、脱水予防に水分摂取につとめるとともに、早めに医療機関受診を考慮してください。

(2)蚊媒介疾患:デング熱、チクングニア熱、ジカ熱、マラリア

 いずれも蚊によって媒介される疾患で、潜伏期間は4日から2週間程度です。デング熱、チクングニア熱、ジカ熱は、ウイルス性の熱性疾患で症状が似通っています。デング熱の典型的な症状としては、倦怠感、発熱、関節痛、頭痛、目の奥の痛みなどで、38度を超える熱が数日続き、その後発疹が出現します。重症度は様々で、風邪程度で済むケースもあります。在留邦人からも毎年数名感染者が出ていますので注意が必要です。チクングニア熱やジカ熱に関しては、症状が軽微ですむことが多いこともあり、当地のほとんどの病院では診断技術を有しておりません。そのために患者実数も報告されていないと推定されます。デング熱、チクングニア熱、ジカ熱の3疾患はいずれもウイルス性の疾患であり、治療は対症療法のみとなります。

 マラリアは、マラリア原虫による感染症で、2週間程度の潜伏期間後に高熱で発症します。マラリアは前述のウイルス性の疾患と異なり有効な治療薬があるため、早期に確定診断して投薬を開始する必要があります。2012年以前は、ジブチ国内のマラリア患者は一部の地域に限局して発生していましたが、駆除が困難なアジア原産のステフェンスハマダラカが侵入して繁殖して猛威を振るっており、現在ジブチ市内のほとんどの地域で患者が発生しています。人口1000人あたりの罹患率は、2017年に20.7、2018年に34.5、2019年に67.7、2020年には97.6と激増しています。2020年に家屋への殺虫剤塗布と殺虫剤入りの蚊帳の配布が大規模に実施され、2021年からマラリア患者は減少傾向にありましたが、薬剤の効果は経年で劣化し、今後再度マラリアが増加することが危惧されています。当地ではほぼ6割が重症型である熱帯熱マラリア、4割が三日熱マラリアとなっています。少数ですが、卵形マラリア、四日熱マラリアもみられます。

 標高の高い地域では比較的涼しいため通年で蚊が発生していますが、ジブチ市内においては、高温期である5月から10月の期間では蚊は少なくなります。虫除けスプレー等も10月くらいから店頭に並びます。11月以降、降雨後の蚊の発生に伴い蚊媒介疾患が蔓延し始め、例年1月から3月に感染者が急増します。12月には市内の薬局でマラリア薬が売り切れることがあるようです。近年のジブチ国内におけるマラリアの急激な蔓延から、少なくとも11月から4月で蚊の増える時期にはマラリアの予防薬内服を検討ください。ステフェンスハマダラカは、活動性は低下するもののジブチの夏の高温にも耐え、夏でも蚊に刺されます。安心はできません。

 風邪症状がないにも関わらず高熱がある場合は、蚊が媒介する疾患を考慮する必要がありますので、早めに医療機関を受診してください。特に、発熱を新型コロナウイルス感染やインフルエンザ感染と考えて、医療機関への受診や相談もせずに解熱剤のみで対処していると、周囲に知られないまま重症化して死に至る例もあります。特に、ジブチの熱帯熱マラリアは、マラリア原虫の遺伝子変異のため、従来の迅速診断キットでは検出できないケースが多くなっています。迅速診断キットで陰性であってもマラリアの可能性が十分あることを留意してください。マラリアの可能性が少しでもあるならば、後述の検査センターでマラリアを含む熱帯熱のPCR検査を受けることをお勧めします。PCRができず診断がつかなくともマラリア治療を開始することもあります。

(3)呼吸器系疾患:かぜ、気管支炎など

 当地では、頻繁に風邪をひく、風邪の後の咳が長引く、副鼻腔炎が悪化した、ずっと喉が痛い、喘息が悪化したなど、呼吸器関係の不調を訴える方が目立ちます。エアコンによる居室の乾燥、エアコンの汚れ、室内外の温度差、砂塵、閉め切った室内のハウスダストやダニ(アレルギー)、などが複合的に関与していると思われます。喘息の既往のあるかたは吸入薬など発作時の対処薬を確実に準備しておきましょう。

 ジブチでもインフルエンザ感染者はみられますが、ジブチ保健省は、ジブチにはインフルエンザは発生していないとしています。そのため、診断治療と予防接種は外国人向けの医療機関に限定されます。予防接種が開始される時期に本邦や欧米諸国でインフルエンザ予防接種を受けることをお勧めします。

(4)外傷・交通事故等

 自動車の運転マナーが悪く、更に道路や信号機の整備不良、自動車整備不良等による交通事故が頻発しています。運転者・歩行者共に細心の注意が必要です。道端に瓦礫等が放置されており、素足にサンダルなどを履いて出かけた際に、足に怪我をする事があります。街中を歩くときは面倒でも靴をしっかり履きましょう。

 ビーチにはとがったサンゴ、岩もあり、また危険なゴミが放置されていてうっかり踏んでけがすることがあります。ちょっとした傷口から感染が広がって重症化することもあるので、ビーチでは素足ではなくサンダルなどで足を守りましょう。

(5)その他の疾患

 結核:ジブチはWHOが指定する結核高蔓延国ではありませんが、ジブチでの死因の10位以内にはなっています。人口10万人あたりの罹患率は224(2020年)です。減少しつつありますが、2001年には716、2010年には621と跳ね上がったこともあります。市内の検査体制や衛生状況も十分ではありません。街中で排菌者(結核菌を咳とともに出している人)が存在することを前提にマスクなどの自己防衛を行うとともに、微熱や長く続く咳がある場合は、医療機関を受診してください。

 HIV・エイズ:2020年には、ジブチの死因の5.2%(348名)がHIV/AIDSによるものとされています。ジブチの成人の約100人に1人がHIVウイルス感染者です。

 狂犬病:野良猫、野良犬が至る所におり、不用意に近づくと咬まれる可能性があります。独立以降、当地での狂犬病の発生は確認されておらず、ジブチ市内の医療機関では狂犬病ワクチンは準備されていません。しかし、ソマリア、エチオピアなどの周辺諸国では狂犬病が依然散発的に発生している事もあり、注意は必要です。当地に来られるにあたっては、前もって狂犬病の予防接種が推奨されます。

 狂犬病ではなくとも、動物咬傷では細菌感染が高率で起こります。動物には不用意に近づかないようにしましょう。万一咬まれたら傷口を徹底的に消毒します。多くの場合、抗生物質の内服が必要になります。

6 健康上心がけること

(1)口にするものに気を配る

 当地の旅行者、出張者が経験する疾患の大半は、経口的に感染する感染症です。食事は、十分加熱されたものを食べるように心がけ、飲用水には飲用のペットボトル水(濾過水)をご利用ください。外食時は衛生管理の行き届いた飲食店を選び、衛生管理の悪い店舗などは避けます。飲食店で提供される氷を作る水が汚染されていることがありますので、信頼置ける飲食店以外では「氷なし」で注文された方が無難です。

(2)蚊に刺されないように注意する

 ジブチはマラリア流行地です。予防内服はマラリアの感染を完全に防ぐものではありませんので、蚊対策を徹底してください。ジブチの夏は暑すぎて夏には蚊はいないとされていましたが、近年は夏でも蚊が活動し、マラリアが発生しており、一年を通し蚊対策が必要となりました。特に、蚊が多く発生する時期(11月から4月)の外出時には、長袖・長ズボンを着用するなど皮膚の露出を最低限に抑えるとともに、忌避剤(DEETやイカリジン含有のスプレー、ローション)を使用してください。忌避剤を選択される際は、成分濃度の高い製品(DEET濃度30%)を選択して下さい。独立家屋や集合住宅の低層階では、網戸や窓ネット、蚊取線香など屋内の防蚊対策も必要です。蚊は、植木鉢や空き缶、古タイヤなど小さな水溜まりでも繁殖しますので、繁殖場所を作らないように家屋の周囲にも気を配ります。特に、小さな子どもをお連れのかたは虫除けをしっかり塗布するようにしてください。イカリジンは赤ちゃんにも使用可能です。ただし、イカリジンはダニには効果がありません。ダニや南京虫にはDEETが有効です。DEETは赤ちゃんや子ども(12歳未満)に対しての使用には制限があります。ご家庭の状況にあわせて使い分けてください。

 ジブチでは、上記にご留意いただけたら、大部分の疾患は予防が可能です。

 ジブチでは、(1)の「飲み物・食べ物に注意する事」と(2)の「防蚊対策」の2点をご留意いただけたら、大部分の疾患は予防が可能となります。

(3)脱水・日焼け対策

 ジブチの気温は、5月から9月にかけては日中40℃を越え、夜間も35℃以上となります。紫外線も強く屋外では紫外線対策が必要です。日除けローション、つばの広い帽子など、日差し対策を工夫して下さい。屋外活動時には発汗で多量の水分が失われますので、のどの渇きを自覚する前から水分をこまめに補給して下さい。

(4)帰国後の症状発現・献血

 デング熱やマラリアなどは、一定期間の潜伏期間を有しますので、帰国後に症状が出現することもあり得ます。当国から帰国後に発熱や発疹などの症状が出た場合は、トラベルクリニックなどの専門医療機関に受診することをお勧めします。そこでは必ず渡航歴をお伝えください。

 また、献血でも注意が必要です。原則として帰国後1年間、ジブチに1年を越える長期滞在をしたことがあれば帰国後3年間、献血はできません。予防薬を内服していた場合は3か月、マラリアに罹患したことがあれば献血は不可です。マラリアに感染している方が献血すると、その血液にマラリア原虫が存在して、輸血を受けた方がマラリアに感染してしまう可能性があるためです。1か月以内の観光旅行やビジネス旅行で、都市内やリゾート地のホテルに滞在のみで帰国後の症状がない場合には献血可能ですが、必ずジブチ渡航歴を申告してください。

7 予防接種(ワクチン接種機関含む)

(1)赴任者に必要な予防接種

  • 成人:入国に際し法的に要求される予防接種はありません。接種が推奨される予防接種としては、優先度の高い順に、A型肝炎、破傷風、B型肝炎、腸チフス、狂犬病、髄膜炎菌性髄膜炎です。
  • 小児:入国に際し法的に要求される予防接種はありません。接種が推奨される予防接種は、BCG、ポリオ、破傷風、ジフテリア、百日咳、麻疹、風疹、流行性耳下腺炎、髄膜炎(髄膜炎菌4価、肺炎球菌、インフルエンザ桿菌b型)等です。

 2024年10月現在、ジブチ共和国は黄熱予防接種(証明書)要求国ではありませんが、近隣諸国では黄熱がみられ、入国時に予防接種証明を求められますので接種をお勧めします。

 当地の病院やクリニックでは、各種予防接種の在庫が不安定であり、輸入にも時間がかかります。たとえ在庫があっても、停電も多くその保管状況が劣悪でワクチンが劣化している可能性もありますので、当地でのワクチンの購入あるいは接種、予防接種の実施はなるべく避け、本邦で接種を済ませるようにして下さい。特に、狂犬病、季節性インフルエンザワクチンはジブチ国内では一般的でなく、薬局等に準備されておらず、入手困難です。

(2)現地の小児定期予防接種一覧

予防接種の種類 初回 2回目 3回目 4回目 5回目
BCG 出生時        
DPT+B型肝炎ウィルス+Hib
(ジフテリア、破傷風、百日咳、B型肝炎、インフルエンザ菌b型)
6週 10週 14週    
DPT       15か月  
B型肝炎(単独) 出生時        
麻疹(はしか) 9か月 15か月      
ポリオ(OPV:経口) 出生時 6週 10週 14週 15か月
ポリオ(IPV:不活化) 14週        
PCV13(肺炎球菌) 6週 10週 14週    
ロタ 6週 10週      
  1. (注1)ポリオワクチンは生ワクチン(経口)と不活化ワクチン(注射)を使用する。
  2. (注2)ジブチでは、通常の3種混合に加えてB型肝炎ウィルスワクチンとインフルエンザ菌b型を加えて接種を行う。
  3. (注3)日本とは混合ワクチンの種類が異なるので、混同しないよう注意。

(3)小児が現地校に入学・入園する際に必要な予防接種・接種証明

 インターナショナルスクールであるQSI International School of Djiboutiでは、ジブチ国内規定に従い、ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、麻疹、流行性耳下腺炎、風疹の予防接種が必須となっています(2024年10月現在)。

8 病気になった場合(医療機関等)

 ジブチの医療機関では、英語の話せる医師はいますが、受付や看護師ほか医療スタッフにはほとんど英語が通じません。日本のような完全看護ではなく、家族が患者と病院に泊まり込んで食事を準備するのが一般的ですので、邦人が入院するとなると高額な外国人向け病院に限定されます。邦人に一定水準の医療が提供できる施設は首都のジブチ市にしかありません。

(1)Hôpital de la Police Nationale de Djibouti(総合病院)
所在地:Boulevard Hassan Gouled ジブチ警察本部に隣接。
電話:2135-1171(警察本部)病院の代表電話はありません。
概要:2021年に開院した警察の管轄下の病院。医療従事者は警察官。総合病院科が進行中で、軍病院や海外での研修に出していた警察医官を順次着任させています。
診療科は、救急、一般内科、産婦人科、外科、歯科、各専門科(眼科、耳鼻科、腫瘍科等)で、産婦人科は専門外来・入院棟が2024年に新築されています。
救急では事前予約や連絡は必要なく、直接救急外来を訪れて受付を済ませます。そこから会計に誘導されて基本料金を支払うと各種検査が始まります。
単純X線撮影装置、CT、超音波診断装置、各種臨床検査機器を備え、外来救急部、手術室、術後回復室等の施設があります。
医療スタッフはほどんどがジブチ人であり、英語が通じるのは医師歯科医師薬剤師の一部に限られています。救急外来があり24時間対応なので、民間クリニックの受診がうまくできない場合や、犯罪がらみの場合には警察病院を検討ください。邦人の受診実績もあります。救急は24時間対応です。
(2)SOM Clinique et Centre de Diagnostic(クリニック)
所在地:Rue d'Athenes, Djibouti
電話:2130-5015
ウェブサイト:SOM Clinique et Centre de Diagnostic(フランス語)別ウィンドウで開く
概要:ジブチ市の中心街の一角、商工会議所の隣にあります。薬局を母体とする民間クリニック。一般内科診療、小児科、産婦人科、整形外科専門医が常駐し、他にも複数の専門医が非常勤で外来をしています。検査部門を重視しており、画像診断ではCT、MRI、エコーがあり、血液検査も主要な項目を網羅しています。原則予約制ですが、状況により当日受診も可能です。英語、仏語での診療に対応しています。クレジットカード支払い可能ですが、使えないことがありますので現金を準備ください。ジブチ政府による小児の予防接種も可能です。入院施設はありません。必要に応じてフランス軍病院への紹介が可能です。
検査機器がそろっており、緊急を要さない、外来治療ですみそうな内科疾患であれば、こちらが第一選択になります。
診療時間は、8時から23時。金曜日休診。時間外対応なし。
(3)Clinique Le Heron(クリニック)
所在地:Rue De L’immam Abdallah Site Ancienne:Héron
電話:2134-5513(代表)、7715-4343(国際担当)
ウェブサイト:http://clinique-le-heron.com/別ウィンドウで開く
概要:ジブチ市の北側、各国大使館が多いヘロン地区にあり、旧日本国大使館のあった建物と数分離れた場所の2か所で診療しています。一般内科外科、小児科・新生児科、産婦人科、皮膚科、泌尿器科、歯科を標榜しており、複数の外国人専門診療科医師が勤務しています。24時間救急受付可能で、緊急手術にも対応し、短期間の入院が可能です。自院の救急車を所有しています。国連関係者等の外国人の診療実績があります。クレジットカード支払い可能です。ジブチ唯一の泌尿器科医がいて体外超音波砕石装置が稼働していますので、尿路結石では当クリニックを選択します。24時間体制。
(4)Al Rahma Hospital(総合病院)
所在地:Hodan
電話:2136-4113(代表)
メールアドレス:hospital@alrahmadj.com
日本人患者については、国際担当の医師(Dr. Mohamed Gabr)に直接連絡可能。(携帯:7730-6077、medical@alrahmadj.com
救急対応可。
ウェブサイト:Al Rahma Hospital(アラビア語)別ウィンドウで開く
概要:市の中心部から車で20分ほどのバルバラ地区の丘の上にあります。クウェート系の慈善団体が全世界で展開する病院グループで、医師のほとんどはエジプト人です。医師・看護師は米国もしくは欧州の医療水準のトレーニングを受けているとのことで、外来・入院加療の医療水準は一定以上あります。心筋梗塞での心臓カテーテル治療はジブチ内で最良であり、頭部外傷での脳外科治療はこの病院のみが対応です。日本人は24時間対応で、VIP対応となり、入り口、病室が専用になります。ジブチ市内中心部から少し離れたスラム街にありアクセスが不良ですが、VIP病棟では完全看護で、邦人の入院加療も可能です。ただし、医療費は他施設に比べて高額です。
(5)Laboratoire D’analysés de Biologie Medical Abdan(検査専門)
所在地:BP: 58 Cite Salin Ouest
電話:2135-0360(代表)
メールアドレス:labmaresult@gmail.com
ウェブサイト:Laboratoire D’analysés de Biologie Medical Abdan(フランス語)別ウィンドウで開く
概要:市の中心部、L’Institut français de Djiboutiの近くにあります。医師による診療はなく、血液検査を中心とする臨床検査のみに特化しています。PCR検査装置があり、マラリア・デング熱などの発熱疾患を同時に検査する熱帯熱パネルのほか、呼吸器疾患パネル、性感染症パネルなどがあります。マラリアの症状が少しでもあれば、他のクリニックでの診察時にPCR用の血液検体を余分にとってもらい、当検査所で熱帯熱パネル検査を依頼してください。金曜日休診。
(6)Clinique Dentaire Al Moulk(歯科クリニック)
所在地:Immeuble Moulk Center, Djibouti B. P. 1819
空港から市内に向かうホテル・病院の複合施設(ムルクセンター)
電話:2135-0818(代表)
メールアドレス:clinique.dentairedj@gmail.com
ウェブサイト:Clinique Dentaire Al Moulk(フランス語)別ウィンドウで開く
概要:2019年1月に新築移転した医療ビルで、薬局、個人経営クリニックのグループの歯科。歯科パノラマ撮影装置があり、一般歯科に加え、親知らずの抜歯などの口腔外科治療が可能。木曜日午後、金曜日休診。

10 一口メモ

 主要言語版については、「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時のフランス語)を参照願います。

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