世界の医療事情

令和2年10月1日

1 国名、都市名 (国際電話番号)

 コートジボワール共和国 (アビジャン市)(国際電話国番号225)

2 公館の住所・電話番号

○ 在コートジボワール日本国大使館 (毎週土日休館およびコートジボワール祝日休館)
住所:Ambassade du Japon en Côte d'Ivoire, Immeuble La Prévoyance, Batiment B, 2ème étage, Avenue Noguès, Plateau, 01 BP 1329 Abidjan 01
電話:20 21 28 63 FAX:20 21 30 51
ホームページ:https://www.ci.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

※土日以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので、ご覧ください。

4 衛生・医療事情一般

 首都はヤムスクロ(Yamoussoukro)ですが、実質的にはアビジャン(Abidjan)が政治、経済の中心です。コートジボワールの南部は高温多湿な熱帯雨林気候、中部から北部はサバンナ気候です。5月から9月が雨季、10月から4月が乾季(乾季と言えど雨量が少なくなる程度) 、気温は24度から32度、湿度は70 %から90 %です。日本の梅雨末期から真夏までの季候が一年中続くという感じです。例年12月から3月までがハルマッタン(サハラ砂漠から吹く砂を含んだ風)の季節でアビジャン市内は白い霞に包まれたようになることがあります。

 医療機関は西アフリカの周辺諸国との比較では充実していますが、過去の政情不安時に多くの専門医が国外に転出したため医療水準は高くはありません。特に救急医療は貧弱で、脳卒中や急性心筋梗塞の治療では日本のような超急性期治療のできる病院はありません。医師の数は約4,000人で日本と比べて人口比で12分の1です。アビジャンでは、一般的な検査は実施可能です。癌検査などは医師による判断が必要であり、その信頼性は未知数のため推奨しません。外科治療については、一般的な開腹手術程度であれば問題ないようです。しかし当国では輸血血液が常に不足していることや、血液由来の感染症の危険性が高いため、外科手術は先進国で受けることを推奨します。

 アビジャンの医療レベルで対処できない病気や外傷は、パリ等ヘの緊急移送が必要となります。それらの費用を考慮すると、海外旅行傷害保険では治療・救援費用の高いものに加入しておくことが推奨されます。

5 かかり易い病気・怪我

(1) マラリア:

 当国で罹るマラリアはほとんどが熱帯熱マラリアです。放置すると死亡することがあります。3ヶ月以内の滞在であれば、予防薬の服用も考慮してください(この国のマラリアはメフロキンに耐性がある場合があります)。また、蚊に刺されないように注意してください。都市部においても感染することがあります。滞在中はもちろん、先進国に戻っても1ヶ月以内に高熱が出たら、まずマラリアを疑いましょう。マラリアと診断され治療を受けても、1ヶ月以内に熱が出たときはマラリアの再燃ということがあり得ます。

(2) 旅行者下痢症:

 サルモネラ、大腸菌、コレラ、腸チフス等が主に食べ物を介して感染し下痢、嘔吐、発熱などをひきおこします。十分加熱したものを食べ、生野菜、カットフルーツ、水道水、氷等はなるべく避けてください。また、疲労、いつもと違う食事、慣れない気候なども影響します。

(3) 髄膜炎菌性髄膜炎:

 サハラ砂漠の南部は髄膜炎ベルト地帯と呼ばれ、主にハルマッタンの季節に髄膜炎が流行します。罹れば2日で死亡することもある病気です。ワクチンがありますので、西アフリカに渡航される際は、接種をお勧めします。4価(ACYW-135)ワクチンの接種を受けて下さい。

(4) 交通事故:

 運転マナーは日本に比べて悪く、常に事故の危険性があります。歩行時は信号が青でも十分に注意してください。流しタクシーは、整備不良車が多くみられます。

(5) 肝炎:

 A型肝炎は食べ物から、B型肝炎は血液、体液から感染します。渡航の際はA型、B型肝炎のワクチンを受けるようにしてください。

(6) 結核:

 貧困層を中心に結核患者の報告が多数あります。2週間以上続く咳、体重減少、倦怠感、寝汗等の症状が出た場合は医療機関を受診して下さい。

(7) ハエウジ症:

 まれにTumbuバエが衣類に産卵し、孵化した幼虫が皮膚に侵入して、皮疹を引き起こすことがあります。洗濯物は屋内に干すか、アイロンがけをしてください。

(8) デング熱、黄熱:

 2008年よりデング熱患者の発生が確認されており、数年毎に流行しています。同じネッタイシマカ(蚊)によって媒介される黄熱も流行しています。黄熱については入国時にワクチン接種が義務づけられていますが、デング熱に関してはワクチンが存在しないのが現状です。防蚊対策にご留意ください。

6 健康上心掛ける事

(1) 防蚊対策:夕方から夜中にかけ、野外で運動、散歩、食事をする時は、蚊に刺されないように長ズボン、靴下、長袖シャツを着用し、露出部分には蚊の忌避剤を使用してください。忌避剤はDEETが12%以上(できれば30%)のものを用いてください。

(2) 飲料水は市販のミネラルウォーター又は煮沸消毒した水道水を使用してください。レストランは衛生的な所を選んでください。

(3) 日中運動すると大量に発汗します。水分補給はもちろんのこと、塩分補給も心掛けましょう。

(4) エアコンの効いたホテルに滞在する場合、蚊の活動性は低くなりますが、夜間は冷えすぎて体調を崩す原因になります。またエアコンを設置していないホテルは蚊帳がない所や、また蚊帳の中では、夜間暑くて眠れない所もあります。事前に滞在するホテルについて情報を入手して、快適な睡眠を確保してください。

(5) 自動車の排気ガス、ハルマッタンによる砂塵などで呼吸器系の障害(喉の痛み、咳など)や眼の痒みが出ることがあります。特にハルマッタンの真っただ中では数100 m先の視界が悪くなることもあります。マスクをつける、外を出歩かないなどの防御を行ってください。

(6) その他の病気:北部の地方では住血吸虫症という皮膚から浸入する寄生虫の病気があり不用意に川に入ってはいけません。アビジャン市内にもネズミは至る所にいます。ネズミを介して感染するラッサ熱という病気がありますので、住宅等への侵入を防ぐ必要があります。

7 予防接種

 現地のワクチン接種医療機関等についてはこちら(PDF)別ウィンドウで開く

(1)赴任者に必要な予防接種

・成人

入国時に必要なワクチン

黄熱:生後9ヶ月を超えるすべての渡航者に接種を要求しています。未接種の場合や黄熱予防接種証明書(通称イエローカード)を所持していないと、空港や国境の入国管理で強制的に接種されます。ワクチン接種後、効果発現まで10日間かかると言われていますので事前に接種してきてください。

髄膜炎:黄熱と同様、空港や国境の入国管理で接種証明書の提示を求められることがあります。

推奨ワクチン

A型肝炎、B型肝炎、狂犬病、腸チフス、DPTブースター(ジフテリア、百日咳、破傷風の追加接種)麻しん・風しん

・小児

 成人と同じ。

(2)現地の小児定期予防接種

  初回 2回目 3回目 4回目
BCG 出生時      
ポリオ 出生時 10週 14週 1歳
DPT 6週 10週 14週 1歳
MMR(麻しん、風しん、おたふく風邪) 15ヶ月 3歳半    
B型肝炎 6週 10週 14週 1歳
インフルエンザ菌b型 6週 10週 14週 1歳
髄膜炎菌 2歳 5歳 8歳 11歳
肺炎球菌(13価) 6週 10週 14週 1歳
黄熱 9ヶ月      

(3)

 小児が現地の公立学校に入学、入園する際に必要な予防接種、接種証明は、ありませんが、国立公衆衛生研究所ではMMR、インフルエンザ菌b型(Hib)、髄膜炎菌、DPT、B型肝炎の接種を強く推奨しています。

 私立学校では、予防接種および接種証明を求められる場合がありますのでご確認ください。

(4)

 乳児、幼児検診は特にありません。

8 病気になった場合(医療機関等)

日本語が通じる医療機関はありません。英語を話す医師は希にはいますが、多くはフランス語しか通用しません。迅速な救急車の利用は期待できません。

○アビジャン

【病院】

私立病院では、診療費の前払いやデポジットを求められることがあります。参考例:一般外来 10000 FCFA、専門外来 15000 FCFA、休日/時間外 20000 FCFA、入院 100000 FCFA、超音波検査 50000 FCFA、内視鏡検査 160000 FCFA、CT検査 70000 FCFA など。

(1) Group Medical Du Plateau (GMP)
所在地:01BP551, Avenue Lamblin, Plateau, Abidjan
電話:20 25 86 50、20 25 86 51、 47 22 22 22(救急外来)
概要:大使館から徒歩圏内で、ホテルプルマン近傍にある私立総合病院です。集中治療室6床を有し、救急外来は24時間受入れ可能で、館員やその家族、JICA関係者、在留邦人の利用実績があります。スタッフの対応も悪くありません。ただし、救急外来は狭小なため、大きな怪我に対する処置は難しいです。救急車2台所有し、電話で呼ぶことが可能ですが、時間がかかる可能性があります。
ホームページ:http://www.polyclinique-gmp.com/index.html別ウィンドウで開く
(2) Polyclinique Farah
所在地:Marcory Residentiel, Rue F214 Azobes, Angle Carrefour Cours Loko Grand Blo
電話:21 26 00 93、 07 07 99 22(救急外来)
概要:2018年7月開院。CT・MRIや心臓カテーテル室などを備え、ほぼ全科対応可能で、救急外来、集中治療室などの設備もあります。アビジャンで最も設備の整った総合病院です。救急外来は24時間受入れ可能です。100床の入院施設があります。
(3) PISAM (Polyclinique International Saint Anne-Marie)
所在地:Av.J.Blohorn-01 大使館と公邸の間に位置します。
電話:22 44 51 32 救急 22 48 31 12
概要:アビジャンで早くから開業している、救急対応可能な私立総合病院。評判が落ちた時期もあったようですが、建物の改修とともに職員の充実を図り、患者数が増加してきているようです。
(4) Polyclinique Sacré-Cœur Abidjan
所在地:Riviera Bonoimin, route d'Attoban
電話:22 00 88 88
概要:Riviera地区にある総合病院です。邦人の受診状況は不明ですが、アフリカ開発銀行や国連職員を対象とした診療も行っており、また院長他数名が英語での診療が可能で期待が持てます。救急外来は24時間受け付けていますが、専門診療科は予約が必要です。

【歯科】

(1) CABINET DENTAIRE FADDOUL
所在地:Residence JECEDA 1er etage, Bd de la Republique, Plateau
電話:22 00 88 88
概要:プラトー地区Bank of Africaに隣接する、JECEDAというアパートメント1Fにあり、設備、器具は比較的新しく問題ありません。待合室も広く清潔で、受付スタッフの対応も問題ありません。院長のDr. Jacques FADDOUL(レバノン人、英語可能)と他1~2名の歯科医師で診療しています。診療時間は平日、土曜日 7:30~20:00(終わるまで)、日曜日は休診です。予約すると受診まで2週間程かかる見込みです。緊急時は直接来院可能で、時間外でも状況に応じて診療可能とのことです。
(2) Cabinet Franchet d'Esperey Abidjan-Côte d'Ivoire
所在地:15 bis Avenue Franchet d'Esperey, Immeuble OLLO 2ème étage Escalier B
電話:20 30 35 80
概要:プラトー地区の中心にあり、フランス式の衛生的な診療所です。診察時間は平日9:00~19:00、 土・日曜日は休診です。

◎ヤムスクロ

(1) L'Hopital Cathorique Saint-Joseph Moscati
所在地:Reu de St. France, Yamoussoukro
電話:30 64 13 06、 59 42 43 10
概要:La Basilique Notre Dame de la Paiz(平和の聖母聖堂)の横にあり、2015年に開業。海外のカトリック教会から寄付を受け設立、運営されており、施設・医療機器が充実しています。250床の入院施設があります。
(2)Clinique Medicale Energy
所在地:BP 2388 Yamssoukro
電話 : 30 64 56 86 Fax : 30 64 55 86
概要:施設、医療機器は古いですが、 評判の良い私立診療所です。内科、産婦人科、耳鼻科を主に、日によって循環器科、泌尿器科などの専門外来があります(要予約)。14床の入院設備があります。手術室、内視鏡室、入院個室などの設備もあります。救急外来は24時間受け付けています。

○ブアケ

(1) Centre Hospitalier Universitaire de Bouake (CHU Bouake)
所在地:Rue de l'Aeroport, Bouaké
電話:31 63 21 90、 31 63 21 93
概要:大学病院で、全科が揃っており、ブアケ周辺から以北の医療施設としては最も充実しています。しかし、待ち時間が長く、患者の対応が悪かったり、たびたびストライキでサービスが停止したりといった問題が指摘されています。
(2)Clinique medico-chirurgicale Nanan
所在地:BP 1339 Bouake
電話 : 31 63 35 63 / 05 02 27 77 FAX : 31 63 70 94
概要:施設、設備は古いですが、ほぼすべての診療科を有し、24時間救急外来診療を行っている病院です。

9 詳細情報アクセス先(ホームページ等)

(1)在コートジボワール日本国大使館:
https://www.ci.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(2)厚生労働省検疫所(地域別情報アフリカ西部):
http://www.forth.go.jp/destinations/country/w_africa.html別ウィンドウで開く

(3)米国疾病管理センター(CDC Travelers’ Health):
http://wwwnc.cdc.gov/travel/destinations/ivory-coast.htm別ウィンドウで開く

10 現地語一口メモ

 現地語は部族毎に違いますが、概ね皆フランス語を話します。「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療フランス語)を参照ください。

11 新型コロナウイルス関連情報

新型コロナウイルス感染症の流行初期から、非常事態宣言の発令、国境の閉鎖・夜間外出の禁止・集会の禁止やマスク着用の義務化などの対応がなされました。流行の状況により制限は変化します。最新状況の把握に努めてください。

感染予防のための、マスクや手指洗浄剤などは薬局や雑貨店などで入手可能です。流行の状況により在庫量が変化します。ご注意ください。

感染流行時には、検査や治療に対応する医療機関が指定され、項目8に示す病院などへの受診が制限されます。感染症相談電話窓口が設置されますので、感染を疑う場合には相談・指示を受けてください。

症状や経過により検査の案内があった場合は、指示に従い指定検査施設を受診してください。検査結果が陽性の場合は、病状の程度により、自宅などでの療養や指定された病院への入院が指示されます。陰性の場合でも、接触者として健康状態の報告や外出制限が指示されることがあります。


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