世界の医療事情

アルジェリア

平成30年2月13日

1 国名・都市名(国際電話番号)

 アルジェリア民主人民共和国 (国際電話国番号213)

2 公館の住所・電話番号

在アルジェリア日本国大使館 (毎週金土休館)
住所:Ambassade du Japon, 1,Chemin Al Bakri, Ben-Aknoun, Alger, Algérie
電話:021.91.20.04
ホームページ:http://www.dz.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html別ウィンドウで開く

(注)金土以外の休館日は暦年ごとにホームページにて案内していますので,ご覧ください。

4 衛生・医療事情一般

 気候は地中海に面した北部の地中海性気候と南部に広がる砂漠の砂漠気候にはっきり分かれます。首都アルジェをはじめとする北部では四季が認められ,冬には雪・雹が降ることがあります。南部は極端に降雨が少なく,冬でも日中は35度を越える高温乾燥地帯です。

 当地の医療レベルは,アルジェ市と地方都市,さらに南部砂漠地域とで大きく異なります。アルジェ市内には国立大学病院,ポリクリニックの公立病院,クリニックと呼ばれる総合私立病院,個人医院が多数ありますが,一般に公立病院は非常に混雑しており,救急外来でも待ち時間が長く,またアラビア語しか理解しない受付もあります。公立病院での診療費は,アルジェリア国民と同様に,外国人についても居住者,旅行者とも無料で,身分証明書がなくても救急外来を受診することができますが,医師が緊急と判断した場合を除き,X線,CT撮影や血液検査を受けるには医師の指示書を持って市中の検査センターへ行き(検査は有料),結果を持って再度病院外来を受診するシステムとなっているため,診察結果が出るまでに1日がかり,あるいは数日を要することになります。出来る限り外国人がよく利用する私立医療機関で受診されることをおすすめします。

 公用語はアラビア語ですが,フランス語も都市部では広く話されています。英語はほとんど通じません。

 概して私立病院は公立病院に比べ,衛生的かつ医療設備も整っていますが,日本や欧米に比較すると,医療技術水準や医療サービスはまだ遅れていると言わざるを得ません。医療従事者の衛生観念にも不安があり,院内感染等への懸念もあります。入院,手術を要する病気にかかった場合は,応急処置以外,可能な限り,フランス等国外で治療を受けられた方がよいでしょう。そのためにも,必ず渡航前に,緊急移送費用がカバーされた海外旅行傷害保険に加入されることをお勧めします。

5 かかりやすい病気・怪我

(1)花粉症

 アルジェでは2月から5月にかけて花粉によるアレルギー性鼻炎・結膜炎の症例が増えてきます。

(2)感染性腸炎

 当地での生活に慣れ,日頃から十分注意を払って生活している長期滞在者でも,時々急性腸炎を発症することがあります。飲料水や食事には十分注意し,不衛生な食料品店,レストランを避けてください。下痢,嘔吐などの症状が出現した場合,症状が遷延すると,脱水による発熱,脱力や意識障害など合併症を伴ってくる恐れもありますので,早めに医療機関を受診してください。

(3)交通事故

 当地での交通事故死者の人口比率は日本の約3倍とされています。手術,輸血が必要な救急外傷への対応は,都市部以外では非常に困難です。都心部でも渋滞が日常化しており,救急車による搬送も非常に時間を要する恐れがあります。

(4)動物が媒介する病気

 アルジェ市内に滞在する限り,ほとんど感染の危険はありませんが,地方都市訪問予定がある場合は下記にご注意ください。

 サシチョウバエの媒介する原虫が,皮膚,粘膜,内臓などに寄生する風土病,リーシュマニア症が,農村,山間部などで発生しています。ワクチンが無いので,刺されないように予防することが第一です。

 マラリア撲滅宣言が2017年に出されていますが,南部のガルダイア県などでは,感染例が数例報告されています。南部を旅行する際には,蚊に刺されないよう十分ご注意ください。旅行中または旅行後(潜伏期間2-4週)に発熱,悪寒,頭痛,筋肉痛などの症状が出現した場合は,医療機関を受診してください。

 狂犬病は,2006年には13例の国内発生例が報告された後,報告はありませんが,リスク国であることは続いています。アルジェ市内ではほとんど野犬を見かけませんが,市外を訪問する場合や動物(犬,猫,山羊,羊,牛等)との接触が予め予想される場合は,渡航前のワクチン接種をお勧めします。

6 健康上心がける事

(1)日焼け・熱中症

 日差しは年間を通じて強いので,帽子,サングラス,日焼け止めクリームを使用してください。夏の外出時は,常にミネラルウォーターを携行し,水分補給に努めてください。大量に汗をかいた時は,同時に塩分も補給してください。

(2)飲料水,食品

 アルジェ市内では基本的に水道水は飲用可能ですが,石灰分が多く,建物の配管が古い場合もあるので,濾過して使用するかミネラルウォーターの使用をお勧めします。地方では不十分な消毒で飲用に適さない場合があります。

 食料品店で食品を購入する場合,古いものが置いてあることも稀でないので,製造年月日をチェックし,開栓されていたり包装が破損したりしていないかどうか,よく確認してください。

 外国人客の多い,料金が高めのレストランは比較的安全ですが,地元客が多い食堂,ファストフード店,アイスクリーム屋などは,食材の鮮度や料理人の衛生観念に問題があることも少なくないので,十分注意してください。

(3)有害動物

 南部では毎年約5万例のサソリ刺傷があり,数十名の死亡例があります。危険な2種類は,共に黄色から黄土色のサソリで,暑くなってくると発生し,7-8月をピークに4月から10月まで,アルジェリア南部にはどこにでも生息しています。靴の中・石の下・物陰に隠れているので十分注意してください。刺されたら直ちに抗血清(Serum antiscorpionique, IPA)の投与を受けてください。また毒蛇としてはCerastes cerastes (Saharan horned viper),Vipera lebetinaが挙げられますが,咬傷は少なく,抗血清は,通常,軍隊の駐屯地に保管されています。

7 予防接種

(1)赴任者に必要な予防接種

 入国時に義務づけられている予防接種はありません。以下の予防接種を状況によって受けられることをお勧めします。

  • 成人:破傷風,A型肝炎,B型肝炎,狂犬病,腸チフス,季節性インフルエンザ
  • 小児:上記に加え,日本で実施されている定期の予防接種(ジフテリア,百日咳,ポリオ,麻疹,風疹,結核(BCG)),任意の予防接種(おたふく風邪,水痘)

 ただしアルジェリアではA型肝炎,風疹,ムンプス,水痘,コレラ,日本脳炎,ダニ脳炎,ロタウイルス,ヒトパピローマウイルス,腸チフスは手に入らず接種出来ません。

(2)現地の小児定期予防接種の一覧

  初回 2回目 3回目 4回目 5回目 6回目 7回目 8回目
DTCOQ 注1 3ヶ月 4ヶ月 5ヵ月 1年6ヶ月        
ポリオ 注2 出生時 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 1年6ヶ月 6歳 11~13歳 16~18歳
BCG 出生時              
B型肝炎 出生時 1ヶ月 5ヶ月          
麻疹 9ヶ月 6歳            
Hib 注3 3ヶ月 4ヶ月 5ヶ月 1年6ヶ月        
DT 注4 6歳 11~13歳 16~18歳 10年毎        
  • 注1:ジフテリア,破傷風,百日咳,の3種混合
  • 注2:経口ワクチンと不活化ワクチンがあります。
  • 注3:インフルエンザ菌b型
  • 注4:ジフテリア,破傷風の2種混合

 いずれも,接種時期,回数が日本と異なり,接種計画を立てる際,注意が必要です。

(3)

 小児が現地校に入学・入園する際,予防接種の証明書の提出を求められることがあります。母子手帳をお持ちください。

8 病気になった場合(医療機関等)

アルジェ

(1)Clinique CHAHRAZED(クリニック・シャラゼッド)
所在地:4, Lot.Allioua Fodil, Cheraga
電話:023.36.57.47 Fax:021.36.14.14
概要:総合私立病院。耳鼻咽喉科以外ほぼ全科あり。24時間対応可能な救急外来あり。夜間は産婦人科,小児科,蘇生科,放射線科の当直医4人体制。
(2)Clinique Al AZHAR(クリニック・アラザール)
所在地:4 Djenane Achabou, Dely Ibrahim
電話:056.167.94.02 Fax:021.91.74.29
概要:婦人科以外の科がそろう私立病院。CT,MRIあり。透析室あり。救急外来がありますが,小児の救急受診は不可。外国人もよく利用しています。感染症は国立病院に紹介されます。
(3)Chirurgien dentist, Docteur MEDJAOUI(シルルジャンダンティスト,ドクトゥール・メジャウイ)
所在地:Cite des Asphodels, Batiment B2, No.12 Ben Aknoun
電話:021.91.30.60
概要:女性医師の歯科クリニック。英語可。日本人の診療実績あり。小児歯科にも対応。義歯の作成はフランスに発注しているため,数週間を要します。

コンスタンチーヌ

(1)Clinique NAOUFEL(クリニック・ナウフェル)
所在地:Cité Belhadj Ain El Bey, Constantine
電話:031.69.60.44~47
概要:総合私立病院。眼科以外ほぼ全科対応。CTあり。

アンナバ

(1)Clinique AL FARABI(クリニック・アル・ファラビ)
所在地:23,rue Ahcene Chaouch Mohamed Kamel,ANNABA
電話:038.83.43.00, 038.43.46.95
概要:入院病床のある私立病院。放射線科が充実。MRI,血管撮影装置あり。

オラン

(1)Clinique Cherrak El Ghosli(クリニック・シェラーク・エル・ゴスリ)
所在地:22, Rue Tirman - Delmonte, à côté de la mairie de Delmonte, Oran
電話:041.45.79.51
概要:市街中心地にある私立病院。外科,産婦人科,小児外科,整形外科,泌尿器科,耳鼻咽喉科。一般診療は要予約。救急は24時間対応可能。

ガルダイア

(1)Clinique des Oasis (クリニック・デ・オアジス)
所在地:rue hai Bougdema,Ghardaia
電話:029.88.99.99
概要:ガルダイアの街を見下ろす丘の上にある総合私立病院。医療設備は整っており,救急外来は24時間対応。診療契約している外国企業,外国人の受診も多数。眼科のみ別棟。敷地内にホテルがあります。

9 その他詳細情報入手先

10 現地語・一口メモ

 下記以外にも「世界の医療事情」冒頭ページの一口メモ(もしもの時の医療フランス語)を参照願います。

フランス語

  • 医師:médecin (メドゥサン)
  • 飲み薬:médicament (メディカマン)
  • 注射:piqûre (ピキュール)
  • 頭痛:mal à la tête (マララテット)
  • 胸痛:mal à la poitrine (マララポワトリン)
  • 腹痛:mal au ventre (マルオヴァントゥル)
  • 下痢:diarrhée (ディアレ)
  • 発熱:fièvre (フィエーブル)
  • 吐気:nausée (ノゼ)
  • 傷:blessure (ブレッシュール)
  • 具合が悪い。:Je me porte mal (ジュムポルトゥマル)
  • 病院へ連れて行って欲しい。:Amenez-moi à l`hôpital(アムネモアアロピタル)

アラビア語

  • 医師:タビブ
  • 飲み薬:ダウア
  • 注射:ホクナ
  • 頭痛:ワジャア・フィル・アラス
  • 胸痛:ワジャア・フィル・サドゥル
  • 腹痛:ワジャア・フィル・バタン
  • 下痢:タシル
  • 発熱:ハンマ
  • 吐気:ハティアン
  • 傷:ジョルッヘ
  • 具合が悪い。:アナ・マリド
  • 病院へ連れて行って欲しい。:アディニ・イラ・アル・ムスタシュファ

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