インド

令和7年8月29日
笑顔で握手する石破総理大臣とナレンドラ・モディ首相 (写真提供:内閣広報室)
それぞれの代表団を率いて会談する石破総理大臣とナレンドラ・モディ首相 (写真提供:内閣広報室)
記者会見に臨む石破総理大臣とナレンドラ・モディ首相。石破総理大臣が発言を行っている (写真提供:内閣広報室)

 8月29日、午後6時15分から約90分間、石破茂内閣総理大臣は、訪日中のナレンドラ・モディ・インド首相(H.E. Mr. Narendra Modi, Prime Minister of India)と首脳会談を行いました。また、会談後、両首脳は「日印首脳共同声明」、「今後10年に向けた日印共同ビジョン」等の成果文書を発表するとともに、共同記者発表を行いました。 その後、共同記者発表に続いて、午後8時10分から約60分間、ワーキング・ディナーを行ったところ、概要は以下のとおりです。ワーキング・ディナーにおいては、かつての石破総理のインド訪問時の話などに話題が及び、両首脳間の個人的関係を深める機会となりました。

1 冒頭

 石破総理大臣から、モディ首相の訪日を心から歓迎するとともに、2014年9月にモディ首相が首相として初めて訪日し、日印両国の関係を「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」に引き上げることで合意して以来10年が経過し、この間、日印関係は大きな進展を遂げたことに触れた上で、両国の協力関係には、これを更に飛躍させる多くの潜在性があり、今回の訪日では、日印関係を更なる高みに引き上げるための今後10年の協力の方向性を発信する機会としたい旨述べました。
 これに対し、モディ首相は、日本側の歓迎に謝意を表明するとともに、「特別戦略的グローバル・パートナーシップ」としての両国関係をさらに発展させ、幅広い分野での日印関係を更に強化していきたい旨述べました。
 また、両首脳は、日印両国が今後、お互いの強みを活かしあい、将来世代が抱える課題の解決に必要となる社会・経済的価値を共創する、相互補完的な関係を構築していくことで一致しました。

2 安全保障・防衛

  1. 両首脳は、2008年に発表した「日印安全保障協力に関する共同宣言」の改定を歓迎し、日印を取り巻く安全保障環境の厳しさが増している中、インド太平洋の平和と安定の実現という共通の目標に向け、日印でより大きな責任を果たしていくことを確認しました。
  2. 防衛装備・技術分野においては、両首脳は、インド海軍への「ユニコーン」の移転実現に向けた調整が進展していることを歓迎するとともに、早期の移転実現に向けて後押ししていくことで一致しました。
  3. 両首脳は、経済安全保障分野についても戦略的重要性が増しており、重要物資のサプライチェーン強靱化を始めとする両国の連携を強化するために、日印で「経済安全保障イニシアティブ」を立ち上げ、産官学による具体的取組を示す「ファクト・シート」を公表しました。

3 経済・投資・イノベーション

  1. 両首脳は、2022年に掲げた対印官民投融資5年5兆円目標を3年間で達成できたことを歓迎しました。こうした民間企業の取組を後押しすべく、新たに対印民間投資10兆円目標を掲げるとともに、ビジネス環境整備にも引き続き取り組んでいくことで一致しました。
  2. 両首脳は、半導体やAIなどを中心に協力の裾野を広げる重要性を共有し、「日印デジタル・パートナーシップ2.0」及び「日印AI協力イニシアティブ(ジャイ:JAI)」の立ち上げを歓迎しました。また、日本のスタートアップ企業のインドでのビジネス展開支援や宇宙協力の推進を確認しました。
  3. 両首脳は、二国間クレジット制度(JCM)の構築に関する協力覚書や水素・アンモニアに関する共同意向表明が署名されたことを歓迎しました。
  4. 両首脳は、日印の旗艦事業である高速鉄道事業に関し、その実現に向け、引き続き協力していくことで一致しました。また、モビリティ分野における日印協力を一層強化すべく、防災・レジリエンス、デジタル・スマート、次世代エネルギー等を切り口に協力を発展させていくことを目指し、新たに「次世代モビリティ・パートナーシップ」を立ち上げることで一致しました。

4 人的交流

  1. 両首脳は、日印関係の緊密さに比して、日印の人的交流には成長の余地があるとの認識の下、日印人材交流イニシアティブを発表しました。このイニシアティブを通じて、高度人材を始めとするインド人材の力を日本経済の成長や地方創生に活かすとともに、日本で高度・専門的技術を学んだインド人が自国に戻り、インドの発展に寄与するなど、日印間の相互補完的な人材の育成・交流・還流の促進が期待されます。
  2. 両首脳は、二国間関係の裾野を広げる観点からの自治体間交流の重要性を共有し、地方自治体間のパートナーシップの推進を首脳間でも後押ししていくことで一致しました。

5 自由で開かれたインド太平洋(FOIP)、日米豪印

  1. 石破総理大臣から、基本的価値と戦略的利益を共有する日本とインドは、インド太平洋地域ひいては国際社会の平和と安定に大きな責任を負っており、モディ首相と共にこの責任を果たしていきたい旨述べ、両首脳は、FOIPの重要性を確認しました。
  2. モディ首相からは、日本は重要なパートナーであり、日米豪印を含め、幅広い分野での協力を深めていきたい旨述べました。

参考

(1)日印首脳共同声明(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

(2)今後10年に向けた日印共同ビジョン(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

(3)日印安全保障協力に関する共同宣言の改定(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

(4)日印経済安全保障協力ファクト・シート(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

(5)日印人材交流・協力アクションプラン(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く

(6)今次機会に発表された日印間で交換された覚書等一覧(PDF)別ウィンドウで開く

(7)今次機会に発表された日印の企業等間の覚書一覧(PDF)別ウィンドウで開く


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