インド

平成28年11月11日
本11日,午後3時30分から約20分間,岸田文雄外務大臣は,訪日中のナレンドラ・モディ・インド首相(Mr. Narendra Modi, Prime Minister of India)を表敬訪問したところ,概要は以下のとおりです。

  1. 冒頭,岸田大臣からモディ首相に対し,普遍的価値と戦略的利益を共有するインドと「日印新時代」にふさわしい特別戦略的グローバル・パートナーシップを推進したい,インド太平洋地域の平和と繁栄のため、ともに努力したい旨述べました。
  2. また,岸田大臣から,日印原子力協定に関連し,以下を述べました。(1)日印原子力協定を締結することで、国際的な不拡散の取組に資する形でインドとの原子力協力を行っていきたい,(2)核実験モラトリアムを含むインドによる「約束と行動」が、同協定に基づく日印原子力協力の不可欠の基礎をなすことを強調したい,(3)「核兵器のない世界」の実現という目標は既にインドと共有しており、軍縮・不拡散の分野での協力を深めていきたい,(4)日本は核兵器の不拡散に関する条約(NPT)普遍化、包括的核実験禁止条約(CTBT)早期発効、核兵器用核分裂性物質生産禁止条約(FMCT)の早期交渉開始を重視しており、これらの進展に向け対話を続けていきたい。
  3. 岸田大臣から,日米印や日豪印の緊密な連携は,安倍晋三内閣総理大臣が掲げる「自由で開かれたインド太平洋戦略」と,モディ首相が提唱する「アクト・イースト」政策の連携・具体化という観点からも重要である旨述べました。また,北朝鮮に関し,新たな安保理決議の採択や関連決議の厳格な履行等を通じ圧力を一層強化すべき旨,拉致問題に関するモディ首相の力強い支持に感謝する旨述べました。
  4. これに対してモディ首相から,日本の温かいもてなしに感謝する。岸田大臣の活発な外交活動により日本の地位が上がっている旨,インドにとって重要なのは高速鉄道プロジェクトの推進で日本の全面的な支援を得たい旨,気候変動とテロという新たなグローバルな2つの課題にしっかりと対応していく必要がある旨述べました。原子力協力については,インドの電力需要を満たすためには,原子力が必要であり,日本との原子力協定に感謝する,日本とは友好関係を持っており,インドを信頼して頂きたいと述べました。

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