フィリピン共和国
フィリピン残留日系人訪日団による安倍総理大臣表敬
平成27年7月22日
本22日午後4時20分頃から約15分間,安倍晋三内閣総理大臣は,フィリピン残留日系人訪日団による表敬を受けたところ,概要は以下のとおりです。
1 訪日団を代表して,カルロス寺岡フィリピン日系人連合会前会長から,今次訪日の目的やフィリピン残留日系人をめぐる問題等について説明があるとともに,高齢を迎えている日系2世の国籍回復に対する日本政府の支援を求めました。
2 安倍総理大臣から,訪日団の来訪を歓迎するととともに,日系人の方々のこれまでの苦労に思いをいたす旨述べました。また,安倍総理大臣から,戦後70年を迎えて,政府として本件を前進させるべく,協力していきたい旨伝えました。
(参考)フィリピン残留日系人問題
1 第二次大戦前,多くの日本人労働者が職を求めてフィリピンに移住。1930年代後半の最盛期には,在フィリピン日本人数は約2万4千人に達した。1900年代に米国による山岳道路の建設が行われたルソン島北部のバギオや,アバカ(マニラ麻)栽培が盛んなミンダナオ島のダバオが移住の中心。
2 大戦後,在フィリピン日本人は米軍により日本へ強制送還され,日本人と結婚していたフィリピン人妻とその子供がフィリピンに取り残された。残留日系人の多くは,戦後,フィリピン国内の激しい反日感情のため,山中などに身を隠し,十分な教育と就業の機会を得られず貧窮生活を余儀なくされた。
3 現在も,身元確認や国籍回復を求める残留日系人が存在。
4 日本政府はこれまで,残留日系人の実態調査等を通じて,身元確認や国籍回復を支援している。