マレーシア

令和8年6月10日
握手をする高市総理大臣とアンワル・マレーシア首相 (写真提供:内閣広報室)
儀じょう隊の前を歩く高市総理大臣とアンワル・マレーシア首相 (写真提供:内閣広報室)
高市総理大臣とアンワル・マレーシア首相の会談の様子 (写真提供:内閣広報室)

 6月10日、午前11時45分から約30分間、高市早苗内閣総理大臣は、実務訪問賓客として訪日中のアンワル・イブラヒム・マレーシア首相(Dato’Seri Anwar Ibrahim, Prime Minister of Malaysia)と日・マレーシア首脳会談を行い、続けて共同記者発表及び昼食会を行いました。また両首脳は、首脳会談後、日・マレーシア共同声明を発出しました。

1 冒頭

 高市総理大臣からは、アンワル首相の訪日を歓迎するとともに、両国の関係は、「包括的・戦略的パートナーシップ」の下、幅広い分野で進展している旨述べました。これに対し、アンワル首相からは、高市総理大臣の温かい歓迎に謝意が示されるとともに、今回の首脳会談を機に両国間の関係を一層強化させたい旨の発言がありました。

2 二国間関係

  1. 両首脳は、2027年の日・マレーシア外交関係樹立70周年を見据え、これまでマレーシアの「東方政策」を通じて育んできた両国の絆を深化させるべく、両国関係を知識や専門性を相互に活かし合う形にアップデートすることで一致しました。
  2. 両首脳は、地域情勢が厳しさを増す中、海洋安全保障分野での連携の重要性が高まっているという認識を共有するとともに、海上自衛隊とマレーシア海軍による共同訓練や、OSA(政府安全保障能力強化支援)を通じた能力強化支援を継続することで一致しました。
  3. また、シーレーンを共有する両国が海上保安分野での協力を一層促進するべく、海上保安当局間で協力覚書が署名されたことを歓迎しました。
  4. 両首脳は、両国間の経済・貿易関係の深化を歓迎するとともに、互いの成長戦略を連携させながら官民での協力関係を一層促進していくことで一致しました。
  5. 高市総理大臣からは、昨今のエネルギー情勢を踏まえ、信頼するパートナーであるマレーシアからのLNGや医療用手袋等の石油関連製品、肥料原料の供給に謝意を伝達し、引き続き安定供給を要請したことに対して、アンワル首相はJERAとペトロナスの間のLNG購入に関する新規契約の成立にも触れつつ、マレーシアの最大限のコミットメントを表明しました。さらに両首脳は「パワー・アジア」の下でエネルギー及び重要物資のサプライチェーン強靱化を実現していくことで一致するとともに、重要鉱物については同志国や国際開発金融機関等とも連携しつつ、両国間で更なる協力を進めていくことを確認しました。また、高市総理大臣から、現下の情勢の下で、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)の枠組みを活用しつつ、脱炭素分野でも具体的な取組が進むことの重要性を指摘しました。
  6. これらを踏まえ、両首脳は、エネルギー強靱化の観点も含むエネルギー安全保障・エネルギー移行に関する文書が署名されたことを歓迎しました。また、二国間クレジット制度(JCM)においても、早期署名への期待を述べました。これに対し、アンワル首相から、この分野での取組は重要であり、引き続き日本と協力していきたい旨述べました。
  7. 両首脳はまた、AI能力の向上に資する協力を推進するべく「日・マレーシアAIプラットフォーム」を立ち上げること、さらに、金融協力として二国間の通貨スワップの拡充及び決済における現地通貨の利用を強化していくことを確認しました。
  8. 両首脳は、こうした二国間の協力を支える礎は人的交流であり、グローバルな課題解決や持続可能な経済成長のため、各種のプログラムを活用していくことで一致しました。さらに両首脳は、国境を越える犯罪への対処においても連携を確認しました。

3 地域・国際情勢

  1. 高市総理大臣から、国際情勢が厳しさを増す中、進化した「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」の下で、両国が「自律性」と「強靱性」を高めることが重要であり、マレーシアと共に地域を強く、豊かにしていきたい旨述べました。これに対し、アンワル首相は両国間の協力関係を一層強化したい旨の発言がありました。
  2. 両首脳は、東シナ海及び南シナ海の情勢に対する懸念を共有しました。また、ミャンマー情勢についても意見交換を行いました。
  3. 両首脳は、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮への対応についても意見交換し、緊密に連携していくことを確認しました。
  4. 両首脳は中東情勢についても意見交換を行いました。イラン情勢について両首脳は、ホルムズ海峡における自由で安全な航行の確保の重要性を確認し、事態の沈静化に向けて国際社会と連携し、できる限りの外交努力を継続していくことで一致するとともに、ガザを含むパレスチナに対する支援で緊密に連携することを確認しました。

4 アンワル首相の訪日の機会に署名された文書

  • 海上保安分野に関する協力覚書(海上保安庁とマレーシア海上法令執行庁間)
  • エネルギー安全保障及びエネルギー移行に関する意向書(経済産業省とエネルギー移行・水資源変革省間)
  • 環境とサステナビリティに関する協力覚書(環境省と天然資源・環境持続可能性省間)
  • 固形廃棄物管理分野における協力覚書(環境省と住居・地方政府省間)
  • 医療機器規制協力の枠組みに関する覚書(厚生労働省と医療機器庁間)

(参考)別添

 日・マレーシア共同声明(英文(PDF)別ウィンドウで開く和文仮訳(PDF)別ウィンドウで開く


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