インドネシア共和国
日・インドネシア首脳会談


12月16日、午後5時から約20分間、岸田文雄内閣総理大臣は、日・ASEAN特別首脳会議に出席するため訪日中のジョコ・ウィドド・インドネシア共和国大統領(H.E. Mr. Joko Widodo, President of the Republic of Indonesia)と日・インドネシア首脳会談を行い、その後、両国間で署名された文書の交換式が行われたところ、概要は以下のとおりです。会談及び文書交換式には、日本側から上川陽子外務大臣、齋藤健経済産業大臣、村井英樹内閣官房副長官が、また、インドネシア側からは、ルトノ・マルスディ外務大臣、アイルランガ・ハルタルト経済担当調整大臣、プラモノ・アヌン内閣官房長官、アリフィン・タスリフ・エネルギー鉱物資源大臣他が同席しました。
1 首脳会談
(1)冒頭
岸田総理大臣から、訪日いただいたことに謝意を述べるとともに、今月のマラピ山噴火の被害にお見舞いを述べました。また、岸田総理大臣から、今回、EPA改正交渉が大筋合意に至り、上川外務大臣とズルキフリ商業大臣との間で閣僚共同声明を発出できたことを歓迎する旨述べました。さらに、岸田総理大臣から、世界が歴史の転換点にある中、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保すべく、インドネシアを含むASEANとの協力強化を重視していること、また、岸田総理大臣から、今回の特別首脳会議が、これまで築いてきた日本とASEANの「信頼」を次世代につなぎ、関係を更に強化していく機会となることを願う旨述べました。これに対し、ジョコ大統領から、今回の訪日にかかる日本側の歓迎に対する謝意が示されるとともに、EPA改正交渉が大筋合意に至ったことを歓迎し、岸田総理大臣との間で、今後とも「包括的・戦略的パートナーシップ」の下、日・インドネシア関係を一層発展させていきたい旨の発言がありました。
(2)二国間関係
岸田総理大臣から、インドネシア海上保安機構向けの大型巡視船1隻の供与に係る書簡の交換に至ったことを歓迎する旨述べました。
岸田総理大臣から、「アジア・ゼロエミッション共同体」構想や公正なエネルギー移行パートナーシップを通じ、エネルギー移行や脱炭素化の協力を強化するとともに、ジャカルタ都市高速鉄道南北線に加え東西線等のインフラ整備を着実に支援していきたい、また日本は、インドネシアのOECD加盟審査の早期開始を支持している旨述べ、ジョコ大統領から、これまでの日本の協力に対する謝意とともに、これらの分野で日本との協力をより一層進めたい旨の発言がありました。
(3)地域情勢及び国際場裏における協力
両首脳は、地域・国際社会の諸課題についても意見交換を行い、引き続き連携していくことを確認しました。
2 文書交換式
会談後、両首脳立ち会いの下、「海上保安能力向上計画」に係る書簡の交換が行われました。