ブルネイ・ダルサラーム国

令和6年3月11日
ビラ・ブルネイ皇太子を出迎える岸田総理 (写真提供:内閣広報室)
ビラ・ブルネイ皇太子との会談 (写真提供:内閣広報室)
口上書交換式 (写真提供:内閣広報室)

 3月11日、午後7時20分から約30分間、岸田文雄内閣総理大臣は、公賓として日本を訪問中のアルムタデー・ビラ・ブルネイ・ダルサラーム国皇太子兼首相府上級大臣(His Royal Highness Prince Haji Al-Muhtadee Billah, Crown Prince and Senior Minister at the Prime Minister’s Office of Brunei Darussalam)と会談を行いました。続けて、口上書交換式に立ち会った上で、午後8時10分から9時までの約50分間、岸田総理大臣夫妻が主催する形で夕食会を行ったところ、概要は以下のとおりです。
 会談には、日本側から、森屋宏内閣官房副長官他が、また、ブルネイ側からは、ハルビ首相府大臣兼第二国防大臣他が同席し、夕食会には岸田裕子総理夫人、並びに、サラ皇太子妃殿下も同席されました。

  1. 会談
    1. 冒頭
       岸田総理大臣から、外交関係開設40周年を「日・ブルネイ交流年」として祝う中で、ビラ皇太子殿下に訪日いただいたことを歓迎するとともに、年始の能登半島地震に際して、ブルネイから示された哀悼と連帯表明に謝意を述べました。また、岸田総理大臣から、今回、両国関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げできることを歓迎する旨述べるとともに、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、人間の尊厳が守られる世界を確保すべく、ブルネイやASEANとの協力を引き続き強化していきたい旨述べました。これに対し、ビラ皇太子殿下から、今回の訪日にかかる日本側の歓迎に対する謝意が示されるとともに、外交関係開設40周年及び「日・ブルネイ交流年」という機会に訪日できて嬉しい旨の発言がありました。また、13年前の東日本大震災の犠牲者に哀悼の意が表されました。
    2. 二国間関係
       岸田総理大臣から、ブルネイから日本への長年のLNG安定供給に謝意を述べ、昨年12月の「アジア・ゼロエミッション共同体」首脳会合の成果やASEAN気候変動センターに係る支援も通じて、エネルギー移行や脱炭素化の協力を強化していきたい旨述べました。これに対し、ビラ皇太子殿下から、これらの分野で日本との協力を推進していきたい旨発言がありました。
       双方は、一般旅券所持者の短期滞在査証免除措置における在留期間の延長に係る口上書の交換を歓迎し、JENESYS等の交流プログラムも活用しつつ、人的交流を更に強化していくことで一致しました。
       岸田総理大臣から、海洋国家である両国にとって、法の支配に基づく海洋秩序の維持・強化は極めて重要であり、海洋安全保障分野におけるブルネイの能力向上に引き続き貢献していきたい旨述べたのに対し、ビラ皇太子殿下から、日本の能力構築支援に謝意を述べつつ、今後も日本との協力を推進していきたい旨発言がありました。
    3. 地域及び国際的な課題への対応
       双方は、日・ASEAN関係、東シナ海・南シナ海情勢、核・ミサイル問題や拉致問題を含む北朝鮮への対応やイスラエル・パレスチナ情勢といった地域・国際社会の諸課題についても意見交換を行い、引き続き地域の平和と繁栄のために連携していくことを確認しました。
  2. 口上書交換式
     会談後、岸田総理大臣およびビラ皇太子殿下立ち会いの下、前田駐ブルネイ日本国大使及びシャブディン駐日ブルネイ大使との間で、一般旅券所持者の短期滞在査証免除措置における在留期間の延長に係る口上書の交換が行われました。
  3. 夕食会
     その後の夕食会は、非常に和やかな雰囲気で行われ、観光、文化、スポーツ交流を含む幅広い話題に会話が及びました。

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