ベトナム社会主義共和国
石破内閣総理大臣とルオン・クオン国家主席及びマン国会議長との会談
令和7年4月28日
現地時間4月28日11時20分(日本時間同日13時20分)から約45分間、ベトナム社会主義共和国を訪問中の石破茂内閣総理大臣は、国家主席府において、ルオン・クオン・ベトナム社会主義共和国国家主席(H.E. Mr. Luong Cuong, President of the Socialist Republic of Viet Nam)と会談を行い、その後、現地時間午後2時20分(日本時間同日午後4時20分)から約40分間、国会議事堂において、チャン・タイン・マン・ベトナム社会主義共和国国会議長(H.E. Mr. Tran Thanh Man, Chairman of National Assembly of the Socialist Republic of Viet Nam)と会談を行ったところ、概要は以下のとおりです 。
1 ルオン・クオン国家主席との会談


- 冒頭、クオン国家主席から、昨年11月にペルーで会談して以来再会できて嬉しい、ベトナム政府、国民を代表して石破総理の訪越を歓迎する、日本はベトナムにとって最も重要なパートナーの一つであり、両国の包括的戦略的パートナーシップに基づく協力を強化していきたい旨述べました。 これに対し、 石破総理大臣から、再会できて嬉しい、日本とベトナムは法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序や多角的自由貿易体制を維持・強化することにコミットしており、両国の包括的戦略的パートナーシップに基づき、両国関係をさらに発展させていきたい旨述べました 。
- クオン国家主席から、防衛交流や人材育成をはじめとした両国間の安全保障分野における協力が進んでいることを嬉しく思う、引き続き日本との協力を推進していきたい旨述べました。これに対し、石破総理大臣から、現下の国際情勢において、両国の安全保障協力はますます重要になっており、外務・防衛次官級協議(次官級2+2)の創設や防衛装備・技術協力をはじめとした防衛協力を強化していきたい旨述べました。
- さらに石破総理大臣から、日本はベトナムのかけがえのないパートナーとして、半導体、GXといった新たな分野での協力を通じ、ベトナムの産業高度化を後押ししていきたい旨述べました。また、石破総理大臣から日本企業が抱える諸課題の解決に向けて協力を求めました。
これに対し、クオン国家主席から、これまでの日本の社会・経済発展に対する貢献に対し感謝の意が述べられ、経済分野においてより一層日本との協力を推進していきたい旨述べました。 双方は、米国の関税措置やそれに対抗する中国の報復措置が世界経済や多角的貿易体制に与える影響を踏まえつつ、経済分野につき幅広く議論しました。 - 双方は地域情勢についても意見を交わし、東シナ海・南シナ海情勢、核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮情勢、ミャンマー情勢、ロシアによるウクライナ侵略といった国際社会の重要課題への対応についても意見交換を行いました。
2 マン国会議長との会談


- 冒頭、マン議長から、石破総理の訪越を心から歓迎する、両国の包括的戦略的パートナーシップの下の協力を発展させていきたい、昨年12月の日本訪問は議会間交流を発展させ、経済関係を強化する大きな節目となる機会だった旨述べました。これに対し、石破総理から、昨年12月に日本でお会いして以来再会できて嬉しい、マン国会議長の訪日は両国関係強化の大きな弾みになった、今後もあらゆる分野で両国の協力を深化させていきたい旨述べました。
- 石破総理から、日本が強みを有する防災分野における協力を進めていきたい旨述べました。また、日本企業が抱える諸課題の解決に向けて協力を求めました。これに対し、マン国会議長から、これまでの日本のベトナムに対する支援に感謝の意が述べられ、日本の投資・経済協力を更に進めていきたい、農業や人材育成等の協力も強化したい旨述べました。双方は、大阪・関西万博の機会も活用しつつ、日ベトナム関係の基礎である人的交流を更に活性化していくことで、政党間、議会間の交流を深めていくことで一致しました。
- 双方は地域情勢についても意見を交わし、東シナ海・南シナ海情勢、 核・ミサイル問題及び拉致問題を含む北朝鮮情勢、ミャンマー情勢、ロシアによるウクライナ侵略といった国際社会の重要課題への対応についても連携していくことを確認しました。