ラオス人民民主共和国

令和6年10月11日
握手する両国首脳 日・ラオス首脳会談 (写真提供:内閣広報室)
会談する両首脳 日・ラオス首脳会談 (写真提供:内閣広報室)

 現地時間10月11日午前7時18分(日本時間同日午前9時18分)から約10分 間、ASEAN関連首脳会議に出席するため、ラオス人民民主共和国を公式訪問中の石破 茂内閣総理大臣は、ソーンサイ・シーパンドン・ラオス人民民主共和国首相(H.E.Mr. Sonexay SIPHANDONE, Prime Minister of the Lao People’s Democratic Republic)主催 による歓迎式典に出席し、引き続いて、約30分間、日・ラオス首脳会談を行ったとこ ろ、概要は以下のとおりです。

1 冒頭

 ソーンサイ首相は、石破総理大臣の総理就任後初の訪問先としてのラオス公式訪問を歓迎する、両国の友好関係のさらなる発展に向けて、石破総理と協力していきたい、また、能登半島の災害に対するお見舞いを申し上げる旨述べました。これに対し石破総理大臣は、総理就任直後にラオスを訪問できたことは大変嬉しい旨述べるとともに、先般の台風「ヤギ」による被災者へのお見舞い、及び日本から災害保険や備蓄米など引き続き支援を行う旨述べました。また、ASEAN議長国を務めるソーンサイ首相の尽力に敬意を表しました。

2 二国間関係

 両首脳は、来年の日・ラオス外交関係樹立70周年の機会に、二国間関係を「包括的・戦略的パートナーシップ」へ格上げを目指すとの方向性で一致しました。また、象と桜という両国の象徴をデザインした70周年記念ロゴを決定し、来年の祝賀行事を盛り上げて行くことで一致しました。
 石破総理大臣は、ラオスの自律的で質の高い経済発展及び財政安定化に寄与するため、以下の協力を通じて、ラオスと域内経済との連結性やラオスの強靭性を強化する支援を重点的に実施する意向を表明しました。

  1. オファー型協力の検討を含め、周辺国との電力連結性強化とラオスのクリーン電力による脱炭素化の促進に向けた協力(エネルギーの連結性)
  2. ビエンチャン国際空港のターミナル拡張・誘導路の補修等(物理的な連結性)
  3. 不発弾除去の実施及び防災協力(経済・社会の強靭性)

 これに対し、ソーンサイ首相より、日本と日本国民からのこれまでの協力、そして今後の協力に深く感謝する旨述べました。さらに、石破総理より、今なお罪のない人々を殺傷する不発弾の除去は極めて重要であり、引き続き連携して協力したい旨述べました。

3 地域・国際情勢

 石破総理大臣は、ラオスがASEAN議長国のテーマとして掲げるASEANの「連結性と強靭性の強化」の重要性を確認し、引き続き幅広い分野で、ASEANの連結性を強化していく方針を伝達しました。また、グリーン・トランスフォーメーション(GX)およびデジタル・トランスフォーメーション(DX)といった、新たな課題の解決のため連携していく意向を表明しました。石破総理大臣は、ラオスにおいて、第二回アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)首脳会合を開催できることに感謝の意を表明し、多様な道筋の下でネット・ゼロという共通の目標に向けて連携したい旨述べました。

 また、両首脳は、ミャンマー情勢、東・南シナ海問題、北朝鮮問題等について、日本とラオス、及び日本とASEANが緊密に連携して対応していくことを確認しました。


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