カンボジア王国
英利外務大臣政務官のカンボジア王国訪問及び対人地雷禁止条約(オタワ条約)第5回検討会議出席(結果)
11月23日から26日まで、英利アルフィヤ外務大臣政務官は、カンボジア王国を訪問しました。この訪問の概要は以下のとおりです。
1 対人地雷禁止条約(オタワ条約)第5回検討会議
(1)カンボジア地雷対策センター(CMAC)との共催イベントへの出席


24日、英利政務官は、シェムリアップにおいて、日本の支援により建設中の地雷対策平和博物館で開催された日本とカンボジアの共催イベントに出席し、国際社会における地雷問題の理解促進及び啓発のため、スピーチを行いました。その中で、英利政務官は、我が国が企業とも力を合わせオールジャパンとして、一貫してカンボジアを支援してきた上で、日本とCMACが第三国への能力強化支援を始めとする三角協力を展開してきたこと等を説明しました。同イベントには、CMACからヘン・ラタナ・カンボジア地雷対策センター長官(H.E. Mr. HENG Ratana, Director General of the CMAC of the Kingdom of Cambodia)の他、カンボジア及び各国要人が出席しました。
(2)対人地雷禁止条約(オタワ条約)第5回検討会議への出席


25日、英利政務官は、リー・トーイッ上級大臣兼カンボジア地雷対策犠牲者支援庁(CMAA)副議長(H.E. Dr. LY Thuch Senior Minister of the Royal Government of Cambodia, First Vice President of the CMAA the Kingdom of Cambodia)が議長を務める対人地雷禁止条約(通称:オタワ条約)第5回検討会議のハイレベル・セグメントに出席し、ステートメントを行いました。英利政務官は、同ステートメントにおいて、我が国が、「人間の安全保障」の理念の下、普遍化の取組を始め、オタワ条約に貢献してきたことに言及しつつ、締約国に対し、オタワ条約の遵守や着実な履行、条約への新たなコミットメントを呼びかけました。また、英利政務官は、会議期間において、ミルアド・ビン・ラアド・ビン・ザイド・ヨルダン王子殿下(His Royal Highness Prince Mired bin Raad bin Zaid of Jordan)を始め、複数の要人との間で、オタワ条約下での協力推進等につき有意義な意見交換を行いました。
2 政府要人等との意見交換
(1)フン・マネット首相への表敬

25日、英利政務官は、フン・マネット・カンボジア王国首相(Samdech Moha Borvor Thipadei HUN Manet, Prime Minister of the Kingdom of Cambodia)を表敬しました。 フン・マネット首相から、英利政務官の訪問を歓迎する旨述べるとともに、長年の協力で培われた両国関係をさらに強化していきたい旨述べました。 これに対し、英利政務官から、カンボジアとの「包括的戦略的パートナーシップ」の下、両国間の協力を強化していきたい、「新たな協力アプローチ」に基づき、5Gなど基幹通信インフラ整備を含むデジタル分野、シハヌークビル港整備及び地雷対策の分野における協力を推進していく旨述べました。 両者は、安全保障、経済及び民主的発展についても議論しました。
(2)イアット・ソピア外務国際協力省長官との会談

26日、英利政務官は、イアット・ソピア・カンボジア王国外務国際協力省長官(H.E. Ms. EAT Sophea, Secretary of State, Ministry of Foreign Affairs and International Cooperation, Kingdom of Cambodia)と会談しました。 イアット・ソピア長官から、両国の「包括的戦略的パートナーシップ」の下、二国間関係と地域・国際場裏における協力を強化していきたい旨述べました。 これに対し、英利政務官から、両国による世界の地雷対策における協力に言及した上で、そうした協力の基盤のある両国だからこそ、自由で開かれたインド太平洋の実現に向け、協力を強化したいと述べました。 両者は、拉致問題を含む北朝鮮問題、ミャンマー情勢、中東情勢、人権・民主主義などの地域・国際場裏における課題についても議論しました。
3 視察等
(1)慰霊碑への献花


26日、英利政務官は、1992年から93年にかけてのカンボジアにおける国連平和維持活動の中で命を落とされた故中田厚仁氏(国連ボランティア)及び故高田晴行警視(国連カンボジア暫定機構・文民警察官)の慰霊碑に献花しました。
(2)その他


24日、英利政務官は、アンコール遺跡における上智大学(アンコールワット)及び日本国政府アンコール遺跡救済チーム(バイヨン遺跡)の遺跡修復活動を視察しました。 また、26日、プノンペン在住の日本企業等関係者との懇談を行うとともに、キリング・フィールド及び日本のODAによって整備されたプノンペン下水処理場を視察しました。
